■ 「君が代」処分に対する「再発防止研修」抗議・激励行動と都教委包囲行動が闘われる

8・31「君が代」処分に対する「再発防止研修」抗議・激励行動と都教委包囲行動が闘われる

 

東京都教職員研修センター前で「再発防止研修」抗議・激励行動

 

 東京都教育委員会は2012年度入学式で不起立闘争を闘った都立特別支援学校の教育労働者一人に対して、8月31日、東京都教職員研修センター(水道橋)で「再発防止研修」を強行した。すでに、都教委は5月8日に「再発防止研修」をこの教育労働者に対して行なっている。これまでは研修センターでの「研修」は一回だけであったが、「研修」を執拗に繰り返すことで、不起立の闘いを根絶しようという攻撃だ。
 「研修」の内容もエスカレートさせてきている。5月8日の「研修」以降、処分を受けた教育労働者に対して、二ヵ月の長期に亘る所属校「研修」を義務づけ、月一回程度、研修センター等の訪問指導を受けて所属校「研修」終了後には二回目となる今回の研修センターでの「研修」を義務付けたのだ。
 この二回目となる「再発防止研修」に対して、「『日の丸・君が代』不当処分撤回を求める被処分者の会」の呼びかけに応えて、緊急にもかかわらず約70人の労働者人民が都教委への抗議と被処分当該者への激励の行動に結集した。
 「被処分者の会」の仲間が都教委に対する抗議のアピールを行ない、そして闘争に結集した仲間たちが「いじめ研修をやめろ!」「都教委こそ反省しろ!」「10・23通達撤回! 処分撤回!」と怒りのシュプレヒコールをたたきつける。
 抗議・激励にかけつけた仲間が発言を行なう。まず、都高教の執行委員でもある仲間が個人の資格で参加し、都教委の教育現場への支配介入の実態を弾劾した。東京・山谷日雇労働組合の仲間、今回の被処分当該の元同僚でもあった根津氏が発言を行ない、9時過ぎに、「被処分者の会」・近藤徹事務局長が都教委に対して申し入れを行なった。そして、「研修」受講に研修センターに到着した被処分当該の仲間を激励のシュプレヒコールで送り出していく。
 ここで、研修センター門前での抗議行動をいったん締めくくり、「研修」終了時間の11時20分に再度、研修センター前に結集して「研修」を受けた仲間を出迎えた。
 この日の「研修」を受講した被処分者の仲間の「研修」内容の報告に対して抗議・激励に駆けつけた仲間たちはあらためて都教委の「研修」強要に怒りを燃やした。
 この日の行動には大阪で不起立闘争を闘った教育労働者も結集し、大阪の現状を報告。

「都教委包囲・首都圏ネット」が都教委包囲行動

 

 8月31日、午後4時より「石原・大原都教委の暴走を止めよう! 都教委包囲・首都圏ネット(都教委包囲・首都圏ネット)」が呼びかける都教委包囲行動が闘われた。
 都庁第二庁舎前の歩道上には100人あまりの労働者人民が結集、ともに都教委への抗議と要請の行動を担った。
 午後四4、司会の「都教委包囲・首都圏ネット」の仲間が「10・23通達以来、九回目となる都教委包囲の行動です。最後まで通達撤回、処分撤回を求めて都教委を追及していこう」と呼びかける。そして、主催者を代表して「都教委包囲・首都圏ネット」見城氏があいさつを行なう。都教委に対するシュプレヒコールを上げると直ちに、要請行動に移っていった。
 都教委の窓口である教育情報課に対してそれぞれ要請書を用意してきた団体・個人などが要請文書を読み上げ、追及していく。
 「都教委包囲・首都圏ネット」、高嶋伸欣氏、町田市立学校教職員組合、「『君が代』不当処分を撤回させる会」、業績評価裁判の大嶽氏、「米山さんの『君が代』解雇を許さない会」、「予防訴訟をすすめる会」、「学校と地域を結ぶ板橋の会」、累積加重処分撤回裁判の近藤順一氏、「河原井・根津さんらの『君が代』解雇をさせない会」が要請を行なった。
 どの団体も「10・23通達」の撤回、「通達に基づく処分」の撤回、再発防止研修の中止、これからの卒・入学式で新たな処分をしないことを要請していった。
 新任の教育情報課長・波田の事務的機械的な対応に要請行動に参加した仲間たちの怒りが爆発した。
 要請行動を終えると再び都庁第二庁舎前で後段の報告集会が行なわれる。最初に見城氏が要請行動の報告を行ない、続いて高嶋氏の発言があり、大阪の情勢について「都教委包囲・首都圏ネット」の仲間が報告。そして、今春の大阪の被処分者である佐藤氏、根津氏からの発言を受けていった。
 この日午前中に「再発防止研修」を受けた被処分当該の教育労働者が後段の報告集会にかけつけ発言を行なう。この仲間は「本日の研修に対する抗議に集まってくださった方々、都教委に抗議してくださった方々、私を激励してくださった方々、大変ありがとうございました」と感謝の言葉を述べた。
 包囲行動のしめくくりに再び都教委に対する怒りのシュプレヒコールをあげ行動を終えていった。

(東京・山谷日雇労働組合)