「乾坤一擲」2月

 国会の所信表明演説で首相・安倍は「アベノミクス」と称する経済対策を前面に押し出した。持論である改憲などには触れなかったが、演説の端々に安倍の極右性が出ていた。「深き憂国の念を決意の源にして経済危機、外交・安全保障の危機を突破する」という部分は典型的だ。▼安倍・自民党は改憲と核武装を達成することで「敗戦帝国主義」という「恥辱」から脱することを究極の目標としている。それは日本をファシズム国家、戦争国家にするということだ。それが達成されない限り安倍の「憂国の念」は続くのだ。闘う労働運動は反戦・反ファシズムの闘いを強化しなければならない。▼2013年、安倍・自民党は核武装にむけた大間原発建設再開、朝鮮半島への戦争出撃にむけた名護新基地建設攻撃を一気に強めようとしている。昨年の大飯現地での闘い、普天間現地での闘いの地平をさらに拡大し、現地攻防を闘う労働者の一大決起を実現していこう。▼「現代の治安維持法」と呼ばれる「共謀罪」の新設が、「カンパ禁止法」を含んで狙われている。これは労働組合のカンパ活動も弾圧対象にする攻撃であり、絶対に許してはならない。民主党案では適用対象が一応は「国際テロ組織」に限定されていたが、自民党案ではこうした限定はキレイサッパリ取り払われているのだ。安倍・自民党が国会を制圧した今、労働者の大衆的決起が一切の鍵だ。春闘勝利総決起集会で闘う隊列を打ち固め、勝利にむけて突き進もう。〈山崎〉