乾坤一擲

 「乾坤一擲」

 

  2月22日、安倍が訪米し、オバマとの首脳会談をおこなった。安倍は会談後の記者会見で「日米同盟の信頼の完全復活を宣言したい」と言い放った。「民主党は名護新基地建設をできず、日米同盟を損ねたが、自分は強行する」という宣言にほかならない。▼「日米同盟」とは第二次大戦後、東欧での革命や中国革命が勝利し、その勢いが朝鮮半島から日本へと波及することを阻止するために日米のブルジョアどもが結んだ「反革命」を共通の目的とした同盟関係だ。以来、沖縄を〈基地の島〉とし、朝鮮戦争で日本は出撃基地を提供し兵站活動を担った。アフガニスタン、イラクでアメリカが戦争に突入すれば、「平和維持支援活動」なぞという名分を作り出し、自衛隊の海外派兵を世界規模に拡大してきた。▼安倍は首脳会談後の講演で「日本は二級国家にはならない」と言い放ったという。「日米同盟」をあらゆるものに優先すべきものと労働者人民に強制し、世界を支配する帝国主義の一角を日本が占めるための戦争国家作りに突き進むという宣言だ。▼TPP参加も「日米同盟を損ねていいのか」という脅し文句で労働者人民に強制してくるだろう。だが、「アベノミクス」による「バブル」に踊るブルジョアどもの対極で、大量解雇・賃下げ・「九割非正規化」・生活保護削減・原発再稼働に対する労働者人民の怒りは高まり続けている。「4・28」を「主権回復の日」にするなぞと言い出した安倍に沖縄労働者人民の怒りも倍化している。これらの怒りと闘いの先頭に全労交に結集する労働者が起とう。〈山崎〉