朝鮮半島情勢、「アベノミクス」、改憲などをめぐって世の中が騒がしくなっている。こういう時にこそ労働者にとっての原則が重要となってくる。▼まず、日本やアメリカが朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に対して「核兵器開発」を理由にして非難する資格なぞはない。アメリカは地球全体を何回も破滅させることができる数千発もの核兵器を保有し、全世界に核ミサイルの照準を合わせている。日本はそのアメリカの「核の傘」の下にいることを理由に、最近も核拡散防止条約(NPT)再検討会議で「いかなる状況下でも核が再び使用されないことが人類の生存に利益となる」とした共同声明への賛同を拒否し、日本独自の核武装への願望をあらわにした。▼「アベノミクス」で「円安」になり、株価が上昇していることが賞賛されている。「アベノミクス」の目的である「デフレの脱却」が労働者も含めた「国民的課題」のようにキャンペーンされているが、そもそも「デフレ」とは資本家どもが利潤が上がらない状況に直面していることを指しているのであり、労働者にとって「デフレ克服」は資本家との「共通の課題」なぞではない。▼安倍・自民党などの改憲勢力は第96条の「改憲発議の要件」緩和から「天皇の元首化」、「戦争国家」にむけた9条破棄を狙っている。武器輸出や原発輸出に何ら疑問を持つこともなく「当たり前」とする帝国主義労働運動が日本の労働運動全体を制圧する動きも強まるだろうが、それを許さぬ労働運動の建設を全労交が先頭に起って実現しなければならない。〈木村〉