「『君が代』不起立処分撤回! 再任用拒否撤回! 教育振興基本計画反対! 中原教育長反対! 職員・労働組合の政治活動規制条例反対! 政治介入をやめろ!
大阪府・市議会採決直前 緊急集会
3・21大阪府議会前集会
3月21日、「私たちは黙らない! 2・11全国集会実行委員会」と「『日の丸・君が代』強制反対ホットライン大阪」主催の大阪府議会採決直前緊急集会が行なわれた。
大阪府庁直近の大阪城公園「教育塔」前広場に闘う労働者が結集し、午後5時45分より集会が開始された。
集会の司会にたった「『日の丸・君が代』強制反対ホットライン大阪」事務局の井前氏は、「大阪府議会では、『大阪維新の会』が議員提案として強引に議会に提案した『職員政治活動規制条例』を本日の総務常任委員会で、委員長ポストを握っている『大阪維新の会』が強行採決しようとしている。単独で強行採決して、明日の本会議で可決・成立させようとしているという緊迫した状況だ」とした上で、「組合活動に対して強い圧力が加えられようとしている。そういう条例が可決されようとしているところで、肝心の主力の労働組合が組織的な結集をかけてこれを阻止するという体制をとっていない。これが大阪の運動の現状だが、しかしこれを起点にして少数から多数へ拡大していくために、私たちは声をあげていきたい」と集会の位置と任務を明らかにした。
議会各会派への申し入れ行動から戻ってきたばかりの「『日の丸・君が代』強制反対ホットライン大阪」事務局代表の黒田氏が発言を行なう。黒田氏は、「明日13時からの本会議で『大阪府教育振興基本計画』と昨年2012年の和泉高校卒業式で『君が代』斉唱時に口元チェックをしていた中原徹(和泉高校校長)を教育長とする人事案が可決されようとしている。これを許してはならない」。
続いて、2013年2月18日付で再任用を拒否され、再任用拒否撤回を闘う辻谷氏(「大阪府人事委員会不服申立」当該)が発言を行なう。辻谷氏は、2月20日と3月19日と二度にわたり、大阪府教育委員会に対し再任用拒否追及の行動を闘ったことを明らかにし、「3月19日の大阪府教育委員会の吉岡参事との面会では弁護士の立ち会いを認めさせたが、府教委は労働組合の同席はかたくなに拒んでいる」「府教委から説明された再任用拒否の理由は①『君が代』不起立による戒告処分、②『研修』後の『意向確認』で上司の職務命令に従う意向を示さなかった、③『意向確認書』を修正したこと、の三つ。教育行政への怒りを強く感じている」と処分撤回、再任用拒否撤回の闘いへの決意を述べた。
大阪府議会は3月22日閉会し、「職員政治活動規制条例」案は「継続審議」となったが、「大阪府教育振興基本計画」と大阪府立和泉高校校長・中原徹を教育長とする人事案を可決した。
3・28大阪市議会前集会
3月21日の対大阪府議会集会に続いて、3月28日、大阪市議会採決直前緊急集会が「私たちは黙らない! 2・11全国集会実行委員会」と「『日の丸・君が代』強制反対ホットライン大阪」主催で行なわれた。
「『日の丸・君が代』強制反対ホットライン大阪」事務局代表の黒田氏があいさつを行なう。黒田氏は、教育現場の問題として、安倍・教育再生実行会議が「道徳」をかつての「修身」のように教科として徹底していくとしていることをあげ、「教科である以上、到達度など点数をつけていく。昔の『修身』は優良可だった。福岡市の『愛国心通信簿』では、愛国心をどれほど身につけたかを、『元寇でカミカゼが吹いたことを認識すること』『廃藩置県によって、日本が天皇のもとに統一された国家になったことをよく理解しているか』の二点で判定せよとなっている。『君が代』を大声で歌えとすることは、安倍が進める『道徳』の教科化を先取りするものとして厳しく批判する必要がある」とした。黒田氏は、最後に「戦前の治安維持法のように、思想で弾圧されることがあってはならない。戦争につながる解雇を許してはならない。断固として闘いましょう」と発言を締めくくった。
「『日の丸・君が代』強制反対ホットライン大阪」事務局の伊賀氏より大阪市議会と大阪市教育委員会の動向について報告を受ける。伊賀氏は、まず大阪市議会の動向について、「『大阪市教育振興基本計画』が、明日29日に採択されようとしている。『大阪市教育振興基本計画』は橋下が主導して組織した『有識者会議』が作ったが、最初から中身が決まっている代物だ。その中身は『全国学力テスト』の平均以上を目指すとして、数値目標が掲げられている。大阪府議会での『大阪府教育振興基本計画』採決は、日本共産党を除く全会派が賛成してしまった」「『大阪市職員基本条例』がこっそり改悪されようとしている。免職規定では、3回懲戒処分を受けると免職になるというだけではなくて、懲戒処分を受けてから10年以内に2回目の処分を受ければ、免職の対象になるという条項が改悪案の中に入っている。これは大改悪だ」とした。続いて、大阪市の教育行政の動向については、「大阪市の教科書採択に市長・橋下が介入しようとしている。橋下は、教科書採択から教員を排除し、学校協議会に関与させるとしている」「大阪市立学校の卒業式で『不起立』がゼロと発表されているが現実はそうではなかった。ある例では、事前に教員が『不起立』すると宣言した職場では、式に絶対に出させないために、職員室での電話応対を職務命令で出して職員室に張りつけておき、教育委員会から5人ほど職員を派遣して校長室に対策本部を設置し、その教員の動向を監視するということが行なわれた。そこまでして、『不起立』を根絶やしにしたいということだ」とし、「大声で『君が代』を歌うことという指導など、日常的に『日の丸』『君が代』を教えることが進んでいる。それを許さずあくまで市教委を追い詰めていく」と決意を明らかにした。
(反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会)