5・1全国寄せ場でメーデー行動を闘いぬく

山谷メーデー集会で闘う決意を固める労働者
山谷メーデー集会で闘う決意を固める労働者

5・1全国寄せ場でメーデー行動を闘いぬく

    

山谷メーデー集会をかちとる 

                                                   東京・山谷日雇労働組合

 5月1日、東京・山谷日雇労働組合は、台東区清川区民館において山谷メーデー集会をかちとった。この集会は多くの山谷労働者、支援の仲間が結集し闘いとられた。
 午後1時、司会の仲間の開会あいさつをうける。全国各地の寄せ場でメーデーの行動を闘っている「反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会」、福岡・築港日雇労働組合、沖縄・首里日雇労働組合と東京都地域連合労働組合の仲間から山谷メーデー集会に寄せられた連帯メッセージが紹介され、山谷メーデー集会にかけつけた神奈川県地域連合労働組合の仲間の連帯あいさつをうけた。
 東京・山日労が集会基調を提起する。「アメリカ・シカゴ労働者が八時間労働制を要求してゼネスト・デモに決起したのがメーデーの始まりだ。日本でも1920年、第1回メーデーが開催され、1952年には皇居前広場に行進したデモ隊と警官隊とが衝突し、流血のメーデー事件が発生した。メーデーとは全世界の労働者が団結して、血を流し、パクられようとも殺されようとも、資本家・権力者どもと不屈に闘い、労働者の権利を守るために闘ってきたものだ」「3月25日には、寄せ場春闘集中行動として、全国寄せ場交流会の隊列で、日本建設業連合会(日建連)との代表団交渉、厚生労働省との団体交渉を闘い、日本経団連を弾劾する闘いをやりぬいてきた。とくに日建連との代表団交渉では、会員企業である大手ゼネコンが福島で受注した『除染事業』での不正を追及、公共事業設計労務単価どおりの賃金を支払うこと、ピンハネ業者をなくすよう要求し、日雇雇用保険に入らずに日雇い労働者を雇い入れている業者の問題について追及した。そして、不正を生んでいる重層下請け問題を解決していくために『直接雇用せよ!』と要求をたたきつけた」「世界中で、労働者人民の闘いが怒りの決起を拡大している。日本で失業にもっとも苦しむ日雇い労働者が『仕事よこせ』『戦争反対』をかかげて国家や資本に怒りをたたきつけていくことが世界で拡大する労働者人民の闘いにつながっていく。全世界労働者人民の闘いと連帯し、『国境』をこえた団結をつくりあげていこう。安倍極右政府の登場によって改憲と核武装、朝鮮反革命戦争の危機が高まっている。労働者の闘いで安倍政府を打倒していこう」。基調が、参加者全体で確認された。
 休憩をはさんで、1952年に製作された映画「ひめゆりの塔」が上映された。
 山谷メーデーには今回もはじめて結集した仲間がいる。そうした新しい仲間も含めて、山谷における東京都行政の仕事減らしなどの攻撃について、仲間たちが討論を交わしていった。都産業労働局は、山谷対策特別就労事業の仕事量を一昨年に続いて昨年度も大幅に減らした。また、城北労働・福祉センター(センター)を通じて行なっているアブレた仲間たちへの宿泊の援護予算が昨年度より約3000万円も削減されている。現在、センターの仕事紹介や宿泊などの援護を受けるためには、利用者カードを所持していなければならない。カードは1年度ごとに更新をしなければならないが、3月の更新ではカードを取り上げられたり、新規に発行されなかった仲間たちが出ている。
 積極的な討論を通じて、メーデー以降の「仕事よこせ」の闘いを参加者全体が確認していった。
 

センターデモ・決起集会をうちぬき、メーデー上映集会をかちとる

 

反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会

 

  「反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会」は5・1メーデーを、早朝のセンターデモと決起集会、午前9時半からの上映集会として闘いぬいた。
 午前4時半、赤ハチマキとゼッケンをつけた「釜ヶ崎労働者の会」の仲間は、まだ開館していない釜ヶ崎のセンター周辺に結集する。赤旗をひるがえし、センター周辺を練り歩き、開館を待つ労働者にビラを配っていく。
 午前5時、シャッターが開くと同時にセンターに突入し、センター内をワッショイデモで一周する。「ワッショイ!」の掛け声や笛の音がセンター内に響き渡り、労働者からの圧倒的な注目を浴びる。一周した後、センターのど真ん中に陣取った仲間たちは、決起集会を開始する。「一人の野垂れ死にも許さんぞ!」「生きて奴らにやりかえすぞ!」「釜ヶ崎メーデーを闘うぞ!」「54歳以下の労働者も働ける仕事を出せ!」「高齢者特掃の予算を増やせ!」「被曝労働などによる使い捨てを許さんぞ!」「『労働者派遣法』撤廃!」「中東反革命戦争粉砕!」「朝鮮反革命戦争粉砕!」。シュプレヒコールがセンター内に響き渡り、注目する労働者が決起集会に参加してくる。すぐさま、基調提起に移る。「アブレ(失業)と野垂れ死にを押しつけ、朝鮮反革命戦争へと突き進む安倍連合政府を打ち倒すべく、本日のメーデーの闘いをやりぬこう!」「寄せ場春闘で俺たち『釜ヶ崎労働者の会』は、釜ヶ崎で唯一、業者(資本)に対して『春闘要求書』をつきつけて闘い、大阪府と大阪市に対しても『仕事よこせ』と要求し闘ってきた。そして、3月25日には、全国の日雇い・野宿労働者とともに『反戦・仕事よこせ』をかかげて寄せ場春闘集中行動を東京で闘った」「全世界の労働者の闘いとガッチリと結びつき、国境を越えた団結をつくりあげていこう!」。基調は圧倒的な拍手で確認されていった。次は連帯メッセージの紹介だ。沖縄・首里日雇労働組合、福岡・築港日雇労働組合、東京・山谷日雇労働組合の連帯メッセージに盛大な拍手が送られた。最後にもう一度シュプレヒコールだ。「すべての原発の廃止をかちとろう!」「日帝の核武装を阻止しよう!」「失業と戦争を押しつける安倍連合政府を打ち倒そう!」「全世界の労働者と連帯して闘うぞ!」。「釜ヶ崎労働者の会」のセンターデモと決起集会は、センター内で情宣をしていた他の釜ヶ崎の団体と比べて、圧倒的な存在感と絶大な注目を集め、大成功をかちとった。決起集会を終えた仲間たちはその後、ビラまきに移り、午前9時半からのメーデー上映集会への呼びかけを行なっていった。
 「釜ヶ崎労働者の会」は西成市民館で午前9時半からメーデー上映集会を開催した。開始前から多くの仲間が結集してくる。集会のはじめに、早朝にセンター一周デモと決起集会をうちぬいたことが報告される。次に、釜ヶ崎メーデーのスローガンを読み上げ、基調が提起され、参加した仲間の大きな拍手で確認される。寄せられた連帯メッセージの紹介にも大きな拍手が送られた。
 続いて、「フツーの仕事がしたい」というドキュメンタリーと「原発はいま」(1982年制作)が上映される。
 参加した仲間は、2本の上映作品を自分自身のことと重ねあわせ、食い入るように見入っていた。労働者の命の犠牲なしには1日たりとも動かぬ原発、核武装のための原発は、廃止しなければならない。労働者人民の生命と現場での安全を守るのは、闘う労働組合であり労働者の団結・連帯した闘いであることを、参加した仲間は改めて確認していった。