4・20JR尼崎脱線事故八年を考える! ノーモア尼崎事故、生命と安全を守る集会

集会で訴える遺族の藤崎さん
集会で訴える遺族の藤崎さん

4・20JR尼崎脱線事故八年を考える! ノーモア尼崎事故、生命と安全を守る集会」

 

 2005年4月25日9時18分頃、死者107人・重軽傷者562人もの脱線事故がJR福知山線塚口~尼崎駅間で発生した。この重大事故から今年で8年目を迎えた。
 4月20日、野坂昭生氏・小山敏夫氏・桐生隆文氏・小西純一郎氏・丹羽通晴氏・佐野修吉氏・有田修氏・藤原浩二氏・三塩和敏氏が呼びかけ人となった「ノーモア尼崎事故、いのちと安全を守る集会実行委員会」主催で、尼崎での集会と事故現場への追悼デモ・献花行動が取り組まれた。
 午後2時、JR尼崎駅の間近にある尼崎小田公民館ホールで集会が開催され、約80人が結集した。集会実行委員から基調が提起され、国労組合員・長尾和明氏が「JR西日本の施設職場状況報告」を、「日本航空キャビンクルーユニオン(JAL不当解雇撤回裁判原告団)」、トラック輸送労働者(「全日建トラック支部」)、郵政労働者(「日本郵政非正規ユニオン」)、大阪自治体労働者(「なかまユニオン大阪市役所支部」)が「労働者・利用者・地域住民の安全を脅かす企業等の実態報告」を行なった。
 午後4時30分、事故現場への追悼デモが開始される。デモ後、当時の傷跡がまだ部分的に残る事故現場のすぐ横で、参加者による献花行動が行なわれた。昨年から事故現場周辺のフェンスに白シートが張り巡らされ、事故の生々しい傷跡を隠すことをJR西日本は行なっている。参加者は、「JR資本を絶対に許さない。二度と事故を起こさせない。生命と安全を守るためこれからも闘っていく」と決意を固め、この日の行動を終えた。

 

尼崎事故の現場までのでもを闘う集会参加の労働者
尼崎事故の現場までのでもを闘う集会参加の労働者

〈集会実行委員会からの基調提起〉

 

 「1987年4月1日、国鉄『分割・民営化』が強行実施された。これに反対し闘い続けてきた国鉄労働組合の主張は、国鉄労働者10万人の首切りに反対すること・国民の足としての公共交通を守ること・公共性を捨て利潤を追求する株式会社になれば『安全』に必要な投資も要員も減らされることを許さないことなどであった」「あくなき『儲け』の追求と安全の軽視の結果が尼崎脱線事故である」「JR西日本は51530人で発足したが、現在は30000人を切る要員である」「2011年3月11日に発生した大地震と大津波による路線破壊はJR東日本の太平洋岸を走る山田線・気仙沼線などに甚大な被害をもたらした。東電福島原発事故による放射能汚染により近寄りがたい福島県の常磐線は除くとしても、地域の強い要請があるにもかかわらず東日本会社は復旧の計画すら出していない。これらの線区は地方ローカル線なので儲かる線区でないが故に放置されている。公共性の放棄以外のなにものでもなく、国鉄時代であればとうてい許されなかったことである。早や2年が経過しているにもかかわらず」「国鉄『分割・民営化』攻撃は、雇用(新会社採用)を武器に国労潰しのための国家的不当労働行為が行われ、1047名の労働者が2度にわたって首切りされた。これに対し国労は闘争団を組織し長期にわたり解雇撤回闘争を展開する決意をした。それ故に尼崎脱線時事故に関する集会・デモは当初、国鉄闘争の一環で2010年まで取り組まれ、呼びかけ人方式の実行委員会は、滋賀・京都・大阪・兵庫の地域共闘のメンバーを中心に組織されていた。そして、23年に渡る国鉄闘争(解雇撤回闘争)を終え、2011年以降は、JR現場労働者が中心となって取り組まれてきた」「JR西日本では『安全基本計画』が今年で最終年となり新たに『安全行動計画』と『中長期経営計画』を策定したが、JR本体・関連企業における労災事故・退避不良(線路保安作業などの時、列車の接近に気付かず退避遅れすること)など、重大事故が続発している状況にもかかわらず、より安価な労働力を求める外注化や非正規労働者の拡大や要員削減などの合理化の手を緩める事はない。それは安全を放棄し営利を優先した経営方針の確立・契約社員等非正規労働者の拡大(現在JR西日本で約3000名。勤続3年で契約社員から正社員登用試験を受けられるが、合格率は2割程度。最長5年で雇い止め)・施設業務の下請け化や検査業務の省略化・運転士の『チーム制』(尼崎事故後、勤務時間外に乗務員同士が交流できるように作られた小集団活動。現状はチーム同士が競い合わされ労務管理に使われている実態もある)などを使った競争を煽る労務管理などである」「尼崎事故後、JRの営利優先の姿勢に対する事故被害者や世論の批判の下、JR西日本は『人はミスをするもの』といった観点に立った『安全性向上計画』を作成し、風通しの良い企業づくりを提唱してきた。しかし、8年後の今日そのスローガンは風化し、安全を考えると称して『チーム制』に代表される区所(運転手は乗務員区・車掌は車掌区・工場検修は総合運転所などで呼ぶ管理区単位の名称)や管理駅単位相互の競争をあおる労務管理を強く推進している。事故やミスは注意力不足や職場規律の乱れなどの個人の責任にされ、会社の合理化や要員不足・安全教育の欠落は覆い隠されている。その結果は区所内のチームごとの競争と個人個人の競争に表れ、現場の最末端の業務に従事する契約社員などは、非番休みも無視し半ば強要される小集団活動に追われ勤務の時には疲れ果てているなど、安全を度外視した本末転倒な競争が職場で繰り広げられている」「本日の4・20集会は、JR尼崎事故の教訓を決して風化させず・関越ツアーバス事故・笹子トンネル崩落事故そして福島第一原発事故などの労働者・地域住民の安全をおろそかにして事故を起こした企業・事業体の実態・会社更生を口実に行われたJAL165人不当解雇の事実・郵政民営化後の職場実態・非正規労働者の実態など『生命と安全を守る』視点からの交流の場として開催します」
〈反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会〉