「乾坤一擲」

乾坤一擲 

 

 6月11日、神奈川県警と緑警察署の公安は、今年の3月に全労交の代表呼びかけ人に就任した神奈川県地域連合労働組合の川村朱美子さんを、「詐欺罪」容疑で不当逮捕した。▼「アパートを住むつもりもなく活動拠点として借りる目的を明らかにせず住居として借りた」「不動産屋と大家をだまして、住んでもいないのに借りている」「出入りしている人間が組織の人間だろうと思われる人が宿泊しているので活動拠点とみている」「『反社会的集団』を秘してかりたことが『詐欺』」。これが、取調べのほぼ全てである。▼契約したアパートは、純粋の「住居」として借りているのであって、「活動拠点として借りた」あるいは「住んでもいないのに借りている」とはまったく不当な言いがかりである。1ヵ月に一度帰ろうが、二度帰ろうが自由であり、友人がたまたま泊まりに来ることがあっても、何か問題でもあるというのか。▼川村朱美子さんは、6月21日に釈放されたが、今後は、この「詐欺罪」容疑での不当逮捕―勾留を理由にした解雇攻撃が、彼女にかけられている。▼こんなことが、許されていいわけがない。こんなことが許されるなら、国家権力に「反社会的集団」として一方的に見なされた者は、アパートを借りてい居住することも、働いて生活することもできなくなる。「いつかきた道」である。神奈川県警の突出とサントリー資本による解雇攻撃は、なんとしても粉砕しなければならない。(木村)