集会と天神デモで日雇いメーデーを闘う
福岡・築港日雇労働組合
須崎公園で決起集会
会場の須崎公園には、集合時刻前から、「仕事よこせ」の対市役所木曜行動を取り組んできた顔なじみの仲間が多く集まっている。毎朝5時から仕事を求めて築港の寄せ場に立っている仲間も来ている。生活保護の支給日とあって参加できない仲間が多いが、生活保護をとった仲間たちの顔も見える。もちろん、野宿生活を続けているたくさんの仲間たちもやって来ている。正午には、60人程の仲間たちが集まった。
福岡市による生活保護の受給要件の緩和政策により、野宿をする仲間たちは激減した。しかし、失業と貧困の強制に歯を食いしばり、怒りを燃やしてがんばりぬいている仲間たちがたくさん集まっている。その熱気で会場全体が満たされる。
「働いて暮らしたい」「体が動くうちは仕事がしたい」というのが、日雇い・野宿の労働者の圧倒的多数の声だ。この冬の福岡・築港日雇労働組合のアンケートでは、75パーセントもの日雇い・野宿の労働者が「生活保護より仕事がほしい」と回答している。これが労働者の当たり前の要求だ。
労働者たちがカレーライスで腹ごしらえを済ませ、音楽堂ステージ前に着席する。正午過ぎ、集会開始が宣言される。「日雇いメーデーを闘うぞ」「俺たちに仕事をよこせ」「世界の労働者と連帯して闘うぞ」「安倍極右政府を打倒するぞ」と、全員が力強いシュプレヒコールをあげる。
まずは、寄せられたメッセージの代読だ。参加者は、全国の寄せ場で日雇いメーデーが闘いぬかれていることを確認し、大きな拍手をもって、連帯して闘う決意をうち固めた。 次に、被曝労働の責任を追及して裁判を闘っている元原発労働者の梅田隆亮さんの連帯のあいさつだ。仲間たちの熱い拍手が応える。
基調が提起される。基調は、圧倒的な拍手で確認された。
集会のしめくくりは福日労からの決意表明だ。「いいぞー」という声と圧倒的な拍手が応えた。
福岡市役所へ戦闘的デモ
福岡市に対する要求書(案)が、参加者に提案される。第一に、「東京都が山谷で行なっている『特別就労事業』のような、公的就労対策事業を行なうこと」、第二に、「その際、日雇い・野宿の労働者の生活実態に合わせて、①築港を集合場所とすること、②輪番制の実施、③賃金の日払い、④作業現場への送り迎え、⑤日雇い雇用保険の適用と被保険者手帳の作成、を行うこと」、第三に、「以上の内容について、早急にわれわれとの話し合いの場を設けること」を求めるという内容だ。
要求書は、全体の圧倒的な拍手で確認された。この日のデモの最後に、この要求書を市に突きつけていくことが提起された。
シュプレヒコールで集会をしめくくり、いよいよデモに出発だ。デモ隊は天神の街にくり出す。「仕事よこせ」「戦争反対」のかけ声に、道行く人々が注目する。「福岡市は日雇い・野宿の労働者に仕事を出せ」の大横断幕が沿道の人々の目を引く。
デモの解散地点は市役所前だ。デモ隊はそのまま市役所の玄関前に陣取り、福岡市長、保健福祉局総務部保護課、経済振興局産業政策部雇用労働課に対する要求書を、対応に出た役人を前にして読み上げる。読み上げた福日労の仲間が返答を求めると、役人は「要求書は受け取りました」と力なく答えただけで、そそくさと市庁舎内に逃げ去った。「逃げるな」「ちゃんと回答せい」と怒号が飛ぶ。部隊は、存分にシュプレヒコールを叩きつける。天神中央公園に移動した部隊は、全体で闘いの貫徹を確認し、副委員長の音頭で「団結ガンバロー」を行なってデモを終えた。
福日労は、メーデーでうち固めた団結をもって、さらなる闘いにうって出ていく決意だ。