7・11、7・12、7・16
「君が代」不起立被処分者に対する「再発防止研修」粉砕の連続闘争 〈東京〉
7・11 OT氏への「再発防止研修」強制を弾劾
7月11日、東京都教育委員会は、2012年度卒業式で不起立を闘った教育労働者OT氏に対して、4月5日に続き2回目となる東京都教職員研修センター(水道橋)での「再発防止研修(センター研修)」を強行した。6月27日には、同じ2012年度卒業式で不起立を闘った教育労働者ON氏への2回目の「センター研修」を強行している。この日も「『日の丸・君が代』不当処分撤回を求める被処分者の会」が都教委に対する被処分の教育労働者に強制する「再発防止研修」への抗議、そして被処分当該の仲間への激励のために緊急行動を取り組んだ。
朝9時、研修センター門前に集まってきた教育労働者、OB、労働者人民が横断幕や組合旗などをガードレールにくくりつける。そして、門扉を閉ざして敷地内に張り付く都教委事務局職員たちと対峙しながら抗議のシュプレヒコールをあげっていった。
集会では、「授業してたのに処分」事件の民事訴訟を闘っている福島氏が発言に立ち、「再発防止研修」の実態を紹介し、自身の裁判闘争の経緯を報告した。次に東京・山谷日雇労働組合の仲間が、金町一家による山谷支配に対決してきた経過を紹介し、石原・猪瀬都政による山谷へのアブレ(失業)強制を許さず、都教委の「日の丸」「君が代」強制と対決する教育労働者と連帯していく決意を明らかにした。
9時20分になると当該であるOT氏が抗議闘争に結集している仲間たちの輪に合流し、あいさつを述べ、研修センター構内に向かった。仲間たちはOT氏に「ガンバレー」「研修強制をやめろー」と激励と抗議のシュプレヒコールを上げ、見送った。そして、門前での集会と行動を切り上げ、「研修」受講後の11時20分に再度終結して、「センター研修」から戻ってきたOT氏と合流を果たすと、翌日以降に予定されている「再発防止研修」に対する再度の結集を確認してシュプレヒコールを都教委に叩きつけ、この日の行動を締めくくった。
7・12 HY氏への「再発防止研修」強制を弾劾
前日に引き続き、7月12日、「センター研修」を強制する都教委に対して午前9時から研修センター門前に教育労働者たちが駆けつけた。
「日の丸」「君が代」強制の問題に関して実教出版の「高校日本史」教科書が、「一部の自治体で公務員への強制の動きがある」と言及している。この実教版教科書は、すでに文科省の「検定」でも「合格済み」のものであるが、都教委は6月27日、「使用は適切でない」とする議決を都教委の定例会でわざわざ行ない、見解を公表した。これにより都立高校では実教版日本史教科書を断念する動きも出ている。このように現場の意向すら無視して、教科書使用に介入して特定の教科書を排除する攻撃に踏み込む都教委の姿勢を怒りを込めて「被処分者の会」の近藤事務局長は批判した。
7・16 KB氏への「再発防止研修」強制を弾劾
2012年度卒業式での被処分者に対する「センター研修」は7月16日のKB氏への「再発防止研修」で区切りとなった。この日も、9時から結集した仲間たちが、門前での集会を開き、当該のKB氏を激励して「再発防止研修をやめろ」「10・23通達を撤回しろ」と怒りのシュプレヒコールを都教委に対してたたきつけていった。
門前での集会では裁判闘争を闘っている河原井純子氏、近藤順一氏などが裁判闘争の報告を行なった。
また、東京・山日労の仲間が山谷夏祭りへの支援の要請を行ない、司会役の岩木共同代表が、この日の行動に結集している仲間たちにカンパ袋を回して山谷夏祭り支援のカンパを促していった。
9時20分になるとこの日の「研修」受講の当該であるKB氏を拍手で送り出し、「再発防止研修」に対する怒りを込めたシュプレヒコールをたたきつけた。
11時20分、再び研修センター門前に結集して集会を再開し、「研修」を終えて出てきたKB氏を拍手でねぎらった。近藤事務局長は、「2012年度卒業式での処分関係の『再発防止研修』は今日で一段落となったが、8月16日には、いよいよ2013年度入学式関係の被処分者に対する2度目の『センター研修』が始まる。わざわざ被処分者をひとりひとり分断してセンターに呼びつけ『イジメ研修』を強制していこうとしているが、支援のわれわれの行動は絶対にひるまない。『研修』を受けさせられる当該の思いを共有し、抗議激励の行動をやりぬいていこう」と次の闘いの提起を行なった。
〈東京・山谷日雇労働組合〉