「乾坤一擲」

 「乾坤一擲」( けんこんいってき)

 

 10月中旬に臨時国会が開会する。参院選で「圧勝」した安倍は、政府提出法案が「出せば通る」という「強権」を手中にした。臨時国会では改憲にむけて投票年齢を18歳に引き下げる「国民投票法」改悪案を筆頭に、戦争遂行の司令塔とも言うべき「国家安全保障会議(日本版NSC)設置法」案、「日本版NSC」の下での情報統制のための「特定秘密保護法」案、自衛隊の海外での武力行使拡大のための「自衛隊法」改悪案などを上程し、戦時法制の確立を策動している。また、年内にも「集団的自衛権の行使」を「合憲」とする閣議決定を強行しようとしている。▼労働者人民の生活をめぐっては、通常国会で廃案となった「生活保護法」改悪案を再提出、社会保障制度改悪の実施時期を定める「プログラム法」案などの成立を狙い、労働法制の改悪も強行しようとしている。8月30日には、「労働者派遣法」改悪にむけ、労働政策審議会が審議を開始した。派遣期間の制限を取り払い、労働者を一生「非正規雇用」で使い捨てる攻撃だ。また、「非正規雇用」そのものであり、「解雇自由化」に道を開く「限定正社員」導入や八時間労働制を解体する「労働時間規制」撤廃も狙っている▼「成長戦略実行国会」なぞと位置づけ、「世界で一番企業が活動しやすい国」にするとして「産業競争力強化法」案などで資本家どもを優遇する一方、労働者人民には極限的な犠牲を強制し、戦争遂行にむけた態勢作りを狙う国会は「反革命国会」と言うしかない。粉砕あるのみだ。(山崎)