7・17ヤンマーびわ工場門前闘争

    出勤する労働者にヤンマー資本追及を呼びかける
    出勤する労働者にヤンマー資本追及を呼びかける

7・17ヤンマーびわ工場門前闘争

 

 7月17日早朝より、稲森秀司氏(びわ湖ユニオン書記長)は、ヤンマー門前闘争に決起した。雨の日も雪の日も毎週水曜日、たった一人で稲森氏はヤンマーびわ工場の門前闘争を闘ってきた。
 3月21日に「ヤンマーミュージアム闘争」、「長浜市申入れ行動」が取り組まれたが、「ヤンマー闘争を支援する会」は、「びわ湖ユニオン」の財産であるハンドマイクを持ち去ったきり、稲森氏が何度も返却を要請しても4ヵ月以上たった今も返していない。ちなみにこのハンドマイクは、「アルバイト派遣パート関西労働組合」から寄贈されたものである。今回の門前闘争においても「反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会」のハンドマイクを使用することとなった。午前7時15分から稲森氏の連絡先となっている「びわ湖ユニオン」のビラが門前で精力的に配布される。
 稲森氏は、仕事に行く労働者にむかって訴える。「私は、ヤンマーの中で行なわれていた不条理なことに対して声を上げた労働者です。昨晩、『ヤンマーで働いている労働者の声』としてインターネット上で有給休暇が取れないあるいは有給をとったら解雇される、そういった問題が発生していました。かつて私達は、ヤンマーに労働者として当たり前の権利である有給休暇を要求してかちとりました。しかし、ヤンマーの本質は、私達がびわ工場で働いていた時と何ら変わらない。私達がこの工場から排除されたことによって悪質性がさらに増している。そのように感じられます」「労働者として当たり前の権利を行使できるように、2011年3月19日に『びわ湖ユニオン』を結成しました。結成して延べ人数でいえばすでに80人ちかくの方が加入されています。そして多くの方々が、理不尽だと思うことに対して納得がいく解決がはかられています。これは私達が決して法外な要求をかかげているわけでもなく、法に照らしても明らかな要求しかしていないから、そうした形で組合加入者の要求が実現しているのだと考えております」「私がこのびわ工場で働いている時、労働災害にあいました。翌日、休暇の申請をして治療のために病院に行きました。病院の方で『作業中であれば当然労災になるので、会社に連絡を取ってください』、そういうふうに言われました。会社に連絡を取ったところ、『現認者がいないから労災などならん』、こういった回答をしたのがヤンマーです。私達は、仕事中におきた事故によるケガは当然労災にしてくださいという要求をかかげ、そしてこの労災は認められました」「ヤンマーは労災申請をさせたことを嫌悪して、同一ラインの中で私一人を『雇い止め』解雇するという報復処置にでました。これは到底許すことができないことだと思います」「2012年8月11日、私はクローバーという派遣会社に応募しました。面接は合格でした。ヤンマーの夏休み開け以降に回答させていただきますということでした。その結果は、『採用ができません』との回答でした。これは、ヤンマーの不採用指示であったと考えております。組合活動への支配・介入について今、滋賀県労働委員会で争っています。8月末には命令書が届くことになると思います。どのような命令だったとしても、ヤンマーが組合を排除していることを明らかにしてまいりたいと思います。命令いかんにかかわらず、ヤンマーが反省し、私をこのびわ工場で雇い入れる日まで徹底的に闘っていきたいと思います」「何かと理不尽なこと納得がいかないことがありましたら、びわ湖ユニオンへご連絡ください。どんな些細な事でも結構です。ご連絡いただければ親身に相談にのらせていただきます。今後も抗議情宣を続けていきますのでよろしくお願いします」と稲森氏は大きなよく通る声で訴え、約45分の門前闘争を終えた。
〈反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会〉