8・6 サントリーパブリシティサービス(SPS)の「雇い止め解雇」「自宅待機命令」に対する抗議の就労闘争を取り組む
職場前でビラ撒きと情宣行動
サントリーパブリシティサービス株式会社(以下SPS)による、川村朱美子さんに対する不当な「雇い止め」「自宅待機命令」に抗議し支援を訴えるべく8月6日、川村さんの職場である港区芝のパークビルA館前で、神奈川県地域連合労働組合と東京・山谷日雇労働組合によるビラ撒きと情宣行動が取り組まれた。
あいにくの雨模様のなか、職場であるビルの入口前の歩道に神奈川県地域連合労働組合の旗を掲げた。ゼッケンを付けた川村さんがマイクを取る。「サントリーパブリシティサービス株式会社は、契約社員としてこれまでまじめに働いてきた私に対して、デタラメな情報を根拠として、12月31日付での不当な『雇い止め』を突きつけてきた。そして、専務取締役・宇野とコミュニケーション事業本部部長・大高は毎週のように呼び出し、一日も早い『自主退職』を強要しました」「SPSは、神奈川県警の不当弾圧『詐欺』容疑を真にうけそれに追従し、反社会勢力と規定しました」「SPSの『自主退職』勧告を受け入れない私に一方的な『自宅待機命令』を通告し、出勤してきた私を職場入口で待ち伏せして『業務命令違反だ』と脅すことまでしました。絶対に許せません」「こんなことを許せば労働者の一切の権利は剥奪され、声をあげることすらできなくなります。生活を、生き抜く権利を守り、職場に復帰する闘いにご支援よろしくお願いします」。職場のあるビルは複合ビルのため他社の労働者も多く行きかう中、川村さんの情宣は注目を集める。次第に雨が強まり、ゲリラ豪雨のような雨が容赦なく打ちつけてくる。出勤してくる労働者は急いで屋根のあるビルへと足早に駆け込む。しかし、そんな中でも、雨にぬれないよう傘でビラをかばいながら、ビラを手渡していく。ビルに掛け込んでからじっくりとビラを読む労働者、ビラを読みながらビルの陰で立ち止まり、マイクで訴える川村さんを見つめ聞き入る女性労働者。川村さんの訴えが伝わっていく瞬間だ。雨も小降りになり、出勤時間のピークにはビラを受けとる労働者も確実に増えていった。仕事が始まる九時少し前まで情宣とビラまきを続け、情宣行動を終了した。
階級的労働運動の前進をかちとろう
川村さんにかけられた神奈川県警による「詐欺」容疑での弾圧は、まさしく階級的労働運動の解体を目的とした「不当弾圧」に他ならない。川村さんは神奈川県地域連合労働組合の委員長として労働組合運動の原則である現場闘争を軸に、積極的に争議現場に赴き争議当該を支援し続けてきた。また、闘う労働組合として決して譲ることのできない反戦の闘いにも取り組んできた。そうした取り組みの中から、昨年、全国労働組合運動交流会(以下全労交)の呼びかけ人の一人として全国で闘う労働者に呼びかけ、結成集会の成功をかちとった。今年の全労交春闘集会においては呼びかけ人代表に就任した。労働組合の弱体化が叫ばれ続けている状況で、全労交は労働者の分断を乗り越え、階級的労働運動の前進に向け着実に突き進んでいる。だからこそ危機意識にかられた国家権力は、なりふりかまわぬ不当弾圧に撃って出てきているのだ。
今年4月に改悪「労働契約法」が施行された。専門26業務を撤廃しどんな職種にも「派遣」させ、一生「派遣雇用」として働かせる「労働者派遣法」の改悪案が来年通常国会で目論まれている。また、週40時間の労働時間の規制を無くし「正規雇用」で働きたいなら過労死するまで働けとする「ホワイトカラーエグゼンプション」が策動されている。まさに坂を転げ落ちるように急速な「九割非正規化」が狙われているのだ。求められる労働者の闘い方はより鮮明となっている。全国で闘う「非正規雇用」労働者の闘いに学びながら、労働者の生き抜くための闘いを解体する攻撃と対決し、川村さんの闘いをかちとっていかなければならない。サントリー資本の国家権力に追従しての「雇い止め解雇」「自宅待機命令」「自主退職」の強要を打ち砕き職場復帰をかちとる闘いにともに起ちあがろう。闘わない労働運動「連合」傘下で「労使一体化」のサントリー労働組合を突破し、闘う労働者、労働組合の連帯をかちとり、階級的労働運動の前進に向け突き進もう。
<神奈川県地域連合労働組合>