乾坤一擲 (けんこんいってき)
7月に「原子力規制委員会」が原発の「新規制基準」を施行して以降、原発の再稼働攻撃が強まっている。9月27日には「福島第一原発事故」を起こした東京電力までもが、「事故」原因も解明されず、流出し続ける放射能を止めることもできない状態のなかで新潟県の柏崎刈羽原発6・7号機の安全審査を申請した。これで5社7原発14基が再稼働にむけた申請をしたことになる。四国電力・伊方原発3号機を手始めとした停止中の原発の再稼働強行が、今冬にも策動されている。核燃料サイクル施設の稼働も、12月の「新基準」策定―検査で切迫し、核武装のためのプルトニウム保有の「隠れ蓑」として位置する大間原発建設も強行されている。▼安部は、2020年のオリンピック開催地を決定するIOC総会で「放射能はコントロールされている」なぞという大嘘をついた。東京電力さえ「コントロールされていない」と吐露しているにもかかわらずだ。ウソを塗り重ねてでも再び「原発安全神話」を作り上げ、原発再稼働を強行しようとする安倍の姿勢は「人命よりカネ」を優先する資本主義経済の本質を露わにしている。▼しかし、原発労働裁判を闘う元原発労働者・梅田隆亮さんが身をもって示しているように、原発は「下請け労働者の捨て身の人海戦術によらなければ稼働することができない非人道的施設」であり、その原発の命運は現場の労働者が握っている。原発労働者の決起と再稼働阻止にむけた現地闘争への集中で安倍や資本家どもの悪辣な願望を打ち砕こう。 (山崎)