「乾坤一擲」

乾坤一擲 (けんこんいってき)

 

 7月31日、滋賀県労働委員会は、「申立組合(びわ湖ユニオン)の請求を棄却する」、「(びわ湖ユニオンは、)ヤンマーの社内における組合ではなく、申立組合はヤンマーに請求する権利はない」というデタラメ極まりない不当命令を下した。びわ湖ユニオンが別の労働争議で裁判闘争を闘っている相手であり直接の利害関係者である人物を労働者委員に就任させるという常識はずれのことまでしてである。▼8月29日、パナソニック第二・第三申立事件の中央労働委員会・結審では、公益委員や使用者委員をして「こういう会社(誠意のない会社)」と言わしめるような発言を、パナソニックが行なっている。「最高裁で認定されている人権侵害(不当行為)について然るべき立場の方が謝罪して下さい」という要求に対して、「『真摯に請けとめる』が、和解の席には誰も出席しない」と言い放ったのである。▼10月7日、対サントリー(SPS)第2回団交では、専務取締役が「原発事故が市民社会に不安を与えているというのは事実ですか?」「レットパージとは何ですか?」と発言したという。この人物は、新聞も読んでいない、歴史も勉強していないのである。▼日本の制度、日本の資本、日本の「指導層」なぞというのは、この程度のものである。「アベノミクス」のペテンを見抜き、個別争議を頑強に闘い抜きながら、安倍極右政府を打ち倒し、それを支える国家権力を解体し、労働者の政府をうちたてることを展望しなければならないのではないだろうか。
(木村)