5・1全国寄せ場でメーデー行動を闘いぬく
2014年山谷メーデー集会をかちとる
東京・山谷日雇労働組合
台東区清川区民館でメーデー集会
5月1日、東京・山谷日雇労働組合は、台東区清川区民館において山谷メーデー集会をかちとった。この集会は、多くの山谷労働者、支援の仲間が結集し闘いとられた。
午後1時、司会の仲間のリードで、シュプレヒコールをあげることから始まった。まず全国各地の寄せ場でメーデーの行動を展開中の仲間から寄せられた山谷メーデー集会に対する連帯メッセージが紹介される。
「反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会」は、「大阪府は『あいりん』環境改善計画なるものを打ち出し、うち1億2700万円をつぎこんで、監視カメラを45台に増やすという。この監視カメラはコンピューターと連動させて顔認識をし、一人ひとりの顔のデータを権力が蓄積するという、とんでもない代物です。これは俺たち日雇い・野宿労働者の生きんがための闘いへの敵対、治安弾圧の強化です」「仲間との団結をさらに強め粉砕あるのみです」「俺たち労働者が本当に生き生きとして生きていける社会を体を張って闘い、かちとっていこう」。
福岡・築港日雇労働組合は、「福岡市は、4月1日から『アルミ缶回収禁止条例』の施行を強行し、5月1日からは『生活保護ホットライン』なる『密告電話』を開設した。日雇い・野宿の労働者から仕事を奪い、生活保護をとればとったで、徹底的に締め付けていこうというものだ。さらに福岡市は、アベノミクスの『国家戦略特区』の『創業特区』に選ばれ、『九割非正規化』『解雇自由化』の先導役を果たそうとしている」「福日労は、安倍政府の戦争突撃を許さず、日雇い・野宿の労働者の『仕事よこせ』の闘いを福岡市に叩きつけるべく、集会と天神デモで、本日のメーデーを闘う」。
沖縄・首里日雇労働組合は、「わたしたち沖日労は、4・28沖縄人民解放闘争に結集し闘いました。土砂降りの雨の中、メインストリートである国際通りをデモ行進し、『辺野古埋め立て阻止・名護新基地建設阻止』『改憲悪阻止・安倍政府打倒』を訴えました。名護新基地建設をゴリ押しする安倍政府と、それに隷従する仲井真『県』政への怒りは確実に拡がっています」「沖日労は、闘いの現場にかけつけ必ずや勝利する闘いを実現する決意です」。
各寄せ場の仲間からの連帯メッセージにつづいて、支援の仲間からの連帯メッセージが紹介される。東京都地域連合労働組合は、「自動車・電気メーカー大企業の『春闘の賃上げ率が2パーセント超』。だが消費税にも満たない、わずか2パーセントの賃金なぞ問題になりません」「仕事がしたくても仕事がない状態のほうが深刻な問題です。こうしたことに目を向けるべきです」「すべての労働者が安心して働ける社会を目指して、『労働者派遣法』撤廃、『直接雇用』『無期限雇用』の原則を貫き、山谷日雇い労働者・野宿労働者の仲間のみなさんと共に闘います」。
次に山谷メーデー集会にかけつけた神奈川県地域連合労働組合が連帯あいさつを行なった。神奈川のなかまは、「神奈川県警のデッチ上げ弾圧を利用してサントリー・SPS資本が当労組の委員長を『雇い止め』解雇していった。闘う労働者、労働運動を排除していく理不尽な資本の攻撃に対決して闘っていかなければならない。サントリーとの団体交渉、そして東京都労働員会の場で不当労働行為を追及して必ずや解雇撤回をかちとっていく。これからも争議への支援を」と訴えた。
東京・山日労を強化し、都行政への反撃と「仕事よこせ」の爆発を
続いて、東京・山日労が集会基調を提起していく。基調は、まず、帝国主義労働運動の「連合」メーデーには首相・安倍が登壇しているとして、労働者階級の敵を導きいれた「連合」を弾劾する。そして、「今後、失業と就労を繰り返す不安定な派遣労働が拡大し、さらに残業代ゼロ法案の成立によって『労働時間規制』がはずされ、長時間労働と過労死に日本の労働者が追い込まれようとしている」「日本の労働者の闘いと団結で、『連合』を越える全国労働組合運動交流会の一層の拡大をめざしていこう」と強調する。また、寄せ場春闘で闘ってきた地平が報告され、「東京・山日労は3月初旬より、春闘要求書を作成して、手配師・業者への配布を行なった」「3月31日には、寄せ場春闘集中行動として、全国寄せ場交流会の隊列で、厚生労働省との団体交渉を闘い、日本建設業連合会(日建連)、日本経団連を追及―弾劾する闘いをやりぬいてきた」。さらに、「『新自由主義』の経済政策で『成長』してきた『新興市場国』では労働者の暴動・反乱の波が高まっている。ヨーロッパなどでも国家・資本に怒るゼネスト・デモ・街頭闘争が続いている」「おれたち日雇い労働者も、全世界労働者人民の闘いと連帯し、『国境』をこえた団結をつくりあげていこう」。以上の基調が、参加者全体で確認されていった。
映画「原子力戦争」が上映される。この映画は操業初期の福島第一原発を舞台にしたドラマで、電力資本、研究者・技術者など「原子力ムラ」が総ぐるみで原発の重大事故を隠蔽するためにその秘密をさぐろうとする主人公を抹殺するというストーリーだ。
上映の後、山谷における東京都行政の仕事減らしなどの攻撃について、仲間たちが討論を交わした。
寄せ場春闘では、春闘への要求書に回答を示した業者が少なくなっている。業者・手配師に迫っていく山谷労働者の団結の強化がいっそう求められている。東京都就労対策事業では今年度、賃上げがなされたが、一方で「人数が減らされている」こと、また城北労働・福祉センター(センター)の事業予算が削られ、山谷対策の縮小が狙われていることなどが指摘された。そして、都行政に対して「仕事よこせ」を軸に追及の闘いを取り組んでいくことが提起された。
司会の仲間の音頭による「団結ガンバロー」三唱で山谷メーデー集会はしめくくられた。