5・17大阪で「『口元チェック』阻止!戒告処分取り消しをふまえ、すべての『君が代』処分を撤回させよう!集会」

5・17 大阪で「『口元チェック』阻止!戒告処分取り消しをふまえ、すべての『君が代』処分を撤回させよう!集会」

 

エル・おおさかで集会

 

 5月17日、「『日の丸・君が代』強制反対・不起立処分を撤回させる大阪ネットワーク」主催で、「『口元チェック』阻止! 戒告処分取り消しをふまえ、すべての『君が代』処分を撤回させよう! 5・17集会」が大阪府立労働センター(エル・おおさか)で行なわれた。

 140人の闘う労働者が結集し、午後6時より「君が代」不起立被処分当該の辻谷博子氏の司会で集会が開始される。

 集会のはじめに、「大阪ネットワーク」事務局の寺本氏より、「卒・入学式および人事委・裁判の状況報告」をうける。寺本氏は、2013年度卒業式の不起立被処分者は6人、2014年度入学式の不起立被処分者は1人で、処分はいずれも戒告処分だったということを明らかにした上で、今年の卒・入学式の特徴について「昨年9月、中原教育長による『口元チェック』通知があったが、現認の報告は一切なかった。卒・入学式で起立の意思を明らかにしなかった教員に対しては式場から排除するなど、『君が代』強制の攻撃が執拗に続けられている」とした。寺本氏は、「君が代」不起立被処分当該を先頭にした広範な闘いで、大阪府教育長肝いりの「口元チェック」を事実上撤回させたことと、大阪府人事委員会闘争で山田肇氏への戒告処分取り消しをかちとったこと、「懲戒処分差止訴訟」を提起し、2回目の不起立者への累積加重処分(減給)を阻止したこと、この3点をこのかんの闘いの成果としてあげ、「日の丸」「君が代」強制反対の闘いのさらなる拡大を訴えて報告を終えた。

 続いて、「大阪『君が代』処分反対人事委員会・裁判弁護団」の小谷成美弁護士より、「『君が代』で何か面白いことできないかなあ? 3年目の挑戦とこれから」と題する講演を受ける。小谷氏は、「懲戒処分差止訴訟」では被告の大阪府教育委員会側は、「機械的に処分を決めているのではない」「府教委においても、実際に分限免職を行なう場合は、従来の分限免職処分の有効性に関する判例等を参考として判断することになる」としていることから、楽観視は禁物と前置きしつつ「『大阪府職員基本条例』第27条2項は死文化している。今後、不起立だけで免職となることはないだろう」とした。

 

「君が代」不起立当該より闘う決意

 

 休憩をはさみ、大阪の地で「日の丸」「君が代」強制と不当処分と闘う仲間からの発言を受けていく。

 はじめに、「大阪ネットワーク」事務局メンバーでもある井前弘幸氏が発言を行なう。井前氏は、「今年度、前任校より異動し入学式で着席した。前任校でも座り続けてきたが、もううんざりするぐらい『日の丸・君が代』についての議論は怠らなかった。同僚から『議論はもうやめてくれ』と言われたこともある」と「君が代」不起立への思いを語った。この間、大阪府教育委員会が「職務命令」として「事情聴取」の呼び出しを井前氏に対して再三行ない、重処分恫喝をかけてきていることについて、井前氏は「前任校で『日の丸・君が代』の議論はやめろと言った元同僚が『あれは間違っていた。頑張ってくれと言ってきた」という話を紹介しつつ、自身にかけられた処分攻撃粉砕の決意を明らかにした。

 井前氏に続いて、大阪府人事委員会での「不服申立」や裁判闘争を闘う「君が代」不起立被処分当該の集まりである「グループZAZA」の諸氏も処分攻撃粉砕の決意をそれぞれ明らかにした。

 大阪高教組の仲間からの、このかんの卒業式・入学式をめぐる大阪府立高校の状況についての発言ののち、ともに闘う団体・個人からの発言として、「教育があぶない・北摂市民ネットワーク」、「日本軍『慰安婦』問題・関西ネットワーク」、「子どもたちに渡すな!あぶない教科書大阪の会」、「安倍首相靖国参拝違憲訴訟の会」「関西靖国合祀イヤです・アジアネットワーク」「橋下市長による入れ墨調査拒否者への不当処分撤回を求める会」の安田氏、愛知県の小学校元教員・小野政美氏がそれぞれ発言を行なった。小野氏は、この集会に東京の被処分者の田中聡氏と井黒豊氏、宮城の土屋聡氏からそれぞれ連帯アピールが寄せられていることを明らかにし、安倍極右政府の教育政策と闘う全国ネットワークづくりへの決意を語った。

 最後に、「大阪ネットワーク」代表の黒田伊彦氏よりまとめの発言があり、集会決議案を集会参加者全体で確認して、集会を終了した。

                 <反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会>