乾坤一擲(けんこんいってき)
「『イスラム国』壊滅」と叫び、米帝を中心とする「有志連合」がイラクからシリアへと空爆を拡大させている。米帝が当初主張していた「人道目的」なぞ〝イチジクの葉〟でしかなかったことが明白となった。新たな中東反革命戦争への突入であり、空爆から地上戦へと軍事行動が拡大するのは必至だ。▼「イスラム国」はすでにイラクやシリアにかけて「イギリスと同じ面積」に及ぶ地域を「支配」し、米帝はこれを「脅威」とし「壊滅」を叫んでいる。しかし、アサド政権打倒を目的にシリア内戦に介入してきた米帝は、「イスラム国」の前身組織である「イラク・シリアのイスラム国」(ISIS)に武器の提供や軍事訓練で支援してきた事実がある。▼1916年の「サイクス・ピコ協定」以降、帝国主義は石油資源強奪などを目的に、中東を支配するために多くの中東労働者人民に犠牲を強制してきた。中東労働者人民の反帝決起は必然であり、帝国主義足下から新たな中東反革命戦争を粉砕する闘いが求められている。▼日本国内では、右翼ファシストが「従軍慰安婦問題」で「吉田清治証言」を〝ネタ〟にして「亡国」「売国」なぞと排外主義を煽動し、首相・安倍は「日本のイメージが大きく傷ついた」と「従軍慰安婦制度」を正当化し朝鮮・中国―アジア諸国への侵略を居直り朝鮮反革命戦争への突入を狙っている。▼「亡国」「売国」なる言葉は、反戦の闘いや階級的労働運動を弾圧・攻撃し、日本全体を「大政翼賛」「産業報国」の一色に染め上げるために使われた言葉だ。日朝の労働者の連帯した闘いをこそ、私達は目指さねばならない。(山崎)