6・17 井前さんを処分するな!府教委前集会

   府教委に対して井前3の戒告処分撤回にむけ闘う
   府教委に対して井前3の戒告処分撤回にむけ闘う

6・17 井前さんを処分するな! 府教委前集会〈大阪〉


 

大阪府庁別館前で集会


 6月17日、大阪府教育委員会は、2014年度の入学式で「君が代」不起立を闘った大阪府立高校教員の井前弘幸氏に対し、「戒告」処分とした。府教委はすでに、2013年度府立学校卒業式での「君が代」不起立で6人、2014年度入学式での「君が代」不起立で1人の教育労働者に対し、不当処分を出しているが、今回の井前氏への不当処分はこれまでの処分事例とは違い、法的手続きからしてもまったくメチャクチャなものである。

 井前氏の勤務校の校長みずからが、入学式前日の4月7日の職員会議で教職員に対して「君が代」起立斉唱の「お願い」をし、職務命令は発出していないと言明しているにもかかわらず、府教委はこの「お願い」を強引に「職務命令」に読み替え、井前氏を「戒告」処分としたのである。しかも府教委は、井前氏の勤務校の校長に対しても、「職務命令」を出さなかったからと「訓告」処分を強行しているのである。

 6月17日夕刻の午後5時45分より大阪府庁別館前にて、「『日の丸・君が代』強制反対・不起立処分を撤回させる大阪ネットワーク」主催で、井前氏への不当処分に抗議する緊急集会が開始された。集会に先立ち、不当処分弾劾のビラまきと、午後5時からの「大阪教育記者クラブ」での記者会見が行なわれた。

 集会の冒頭、「大阪ネットワーク」代表の黒田伊彦氏が発言に起つ。黒田氏は、「本日、中原教育長あてに、井前さんへの処分撤回と『事情聴取』にいたる『職務命令』を撤回せよという申し入れを行なってきた」「今後の私たちの闘いは、人事委員会闘争、裁判闘争と連続していくことは間違いない。連続して、ビラを配布し、教育委員会に処分撤回の要求を続けていきたい」と決意を明らかにした。

 「大阪ネットワーク」事務局長の山田光一氏から、このかんの闘いの報告があり、続いて、当該の井前弘幸氏が発言を行なう。井前氏は、大阪の教育体制の危機的状況を語り、処分撤回を闘う決意を明らかにした。


すべての「君が代」処分撤回をかちとろう


 大阪府人事委員会闘争、裁判闘争を闘う「君が代」被処分当該の「グループZAZA」の諸氏からそれぞれ発言があり、最後に大阪府教委へのシュプレヒコールで、大阪府庁別館前での抗議集会を終えていった。

 府教委は、井前氏が4月8日の入学式で「君が代」不起立を闘ったことについて、校長による「職務命令」そのものが存在しないのにもかかわらず、「職務命令違反」として、井前氏に対し、二度にわたって「事情聴取」を行なおうとしてきた。

 大阪府教育長・中原徹は、4月3日の校長会で、「校長先生のほうで、自分の学校は大丈夫だということであれば、事前に職員会議で確認するということにとどめてもいいでしょうし、ちょっとうちの学校は心配だというのであれば、これまでと同じような形で確認をしていただいても結構です」「この件については、わずか6人のことですので、これ以上しつこく時間を使うのではなく、収束させていきたいと思っていまして、皆さんの責任と裁量において、確認の方法を考えていただければと思います」なぞと発言し、「君が代」起立斉唱については各校の校長の裁量で、としていた。井前氏の勤務校校長は、この中原の発言を根拠に「職務命令」を出さず、「職員会議でのお願い」を行なったのである。中原の発言があったにもかかわらず、府教委は「職務命令」を出さなかったからと、校長に対しても「訓告」処分を行なった。まったくのご都合主義そのものというほかない。

 「事情聴取」で井前氏が弁護士の立会を要求したことに対して、府教委はこれを頑として認めず、挙句の果てには「事情聴取拒否の職務命令違反」としてきた。これまでも処分対象の職員が事情聴取を受けなかったことはあるが、「職務命令違反」とされたことはなく、前代未聞である。府教委は、同一の「職務命令」違反3回で免職という「大阪府職員基本条例」を盾に、井前氏に対し、依然として重処分恫喝をかけてきている。

 井前氏は、あわよくば免職という府教委の恫喝に屈せず、不退転に闘ってきた。井前氏への不当処分を徹底弾劾し、処分撤回をかちとっていこう。


                 <反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会>