「乾坤一擲」

乾坤一擲 


 全労交の中軸的な争議として取り組もうとしてきたサントリー・SPS争議は、争議当該の脱落―逃亡によって敗北する結果となった。サントリー資本の不当極まりない「詐欺罪」弾圧を理由としたデタラメな「反社会的勢力」規定と、それをもっての「雇い止め」解雇を「裁量権の行使だ」と居直る現代の〝レッド・パージ〟攻撃を粉砕する闘いにおける敗北は、非常に痛苦な事態だ。▼安倍が「成長戦略」の「労働規制の緩和・撤廃」に突進している。「生涯非正規化」「残業代ゼロ化」「解雇自由化」にむけた労働法制の大改悪攻撃だ。われわれは今回の敗北によって、資本が闘う労働者の職場からの排除を強め、国家権力が労働争議への刑事弾圧を強めるなど、資本や国家権力が増長することを何としても粉砕しなければならない。▼全労交にとっては非常な痛手だが、安倍と日帝資本の極限的な窮乏化攻撃のなかで労働苦、生活苦を強いられている労働者の怒りは高まる一方だ。「労使協調」の労働組合の制圧下にある労働者、未組織職場にいる労働者、「非正規雇用」労働者とこれまで以上に結びつき、資本と国家権力との非和解の闘いをこれまで以上に闘うことがわれわれの為すべきことであろう。▼全労交に結集する各地の地域連合労働組合は、これまで取り組んできた「非正規争議」などへの支援活動の地平に立ち、労働相談―労働争議―組合加入を実現するために、ホームページの立ち上げによって〝受け皿〟を拡大することを確認している。まなじりを決して2015年の闘いに踏み出さねばならない。( 山崎 )