9・26ヤンマー本社前情宣闘争を闘う
2012年3月、ヤンマーは創業100周年となり、2013年1月29日には、新本社ビルの起工式を行ない本体工事に入っていた。ヤンマーは、「次の100年に向けて創業の地である大阪市北区梅田において新本社ビルの建設」を開始したのだ。地下2階、地上12
階のこの新本社ビルは今月すでに完成し、地下2階から4階までユニクロ系列が入ることもインターネットで公表されている。ユニクロは、「10月31日からオープン」とテナントの入るガラス全面でデカデカと宣伝している。ところがヤンマーは、起工式をやっておきながら新本社ビルの落成式をいつやるかは一切明らかにしていない。稲森秀司氏(ヤンマー争議当該、びわ湖ユニオン書記長)の闘いを恐れているからである。
9月26日午後0時、稲森氏と「反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会」の仲間は、ヤンマー本社の入った梅田ゲートタワー前で残暑の中、情宣を開始する。「ヤンマーはただちに不当労働行為をやめろ!」「雇用責任をはたせ!」。ビル街にシュプレヒコールが響き渡る。
十数人のデカは遠巻きにしている。前回、情宣を開始すると飛んで来て難癖をつけてきた。しかし、稲森氏をはじめとした厳しい抗議・追及によりスゴスゴと帰って行った経緯がある。情宣がはじまって少ししてから二人で何か稲森氏に話しかけてすぐさま引き返していった。
ちょうどお昼休みで昼食の時間帯である。行きかう多くの労働者に稲森氏がハンドマイクで訴える。「2009年2月に不当解雇され、現職復帰を求めて闘っている稲森秀司です」「ヤンマーは3・11大震災の特需で12年度は400パーセントもの企業収益をあげました。〝リーマン・ショック〟を理由に私を解雇したわけですが、私一人すら雇うことができないのはどういうことでしょうか」「私は、労働災害にあいましたがヤンマーの労災もみ消しを許さず補償をかちとりました」「ヤンマーは、労働組合運動を敵視しているとしか思えません。9月30日の中央労働委員会の『第6回調査』においてもヤンマーの不当労働行為を追及してまいります。これからも働く労働者が安心して生きていける世の中にする為に闘ってまいります」。
「釜ヶ崎労働者の会」は、連帯発言で「今も労働者は、低賃金、劣悪な労働条件のもと使い捨てにされている」「資本家は、労働者の九割を『非正規雇用』労働者にしようとしている」「安倍政府は残業代をゼロにする法律を作ろうとしている。労働者に対してさらなる強搾取、強収奪を行なわんとしている」「労働者に貧困と抑圧を強制し、朝鮮反革命戦争へと突き進む安倍政府を打倒しなければならない」「稲森さんの闘いは、一人稲森さんだけの闘いではなくなっている。今、無権利状態に叩き込まれている全ての労働者の未来を切り拓く闘いとなっている」「これからも労働者の権利を守り、尊厳を守り闘う稲森さんと連帯し闘っていく」。
情宣行動の最後に、ヤンマー本社に向けたシュプレヒコールを行ない、ヤンマー本社前行動を終了した。
〈反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会〉