5・13
2015年度入学式での不起立者、田中聡史氏に対する処分弾劾!
「再発防止研修」抗議闘争
東京都教育委員会(都教委)は、2015年度入学式での不起立を理由にまたもや減給処分を強行した。処分を受けたのは、板橋特別支援学校から今年4月に石神井特別支援学校に転勤した田中聡史氏だ。彼に対する処分は、「減給10分の1、1ヵ月」の減給処分で、田中氏自身は今回の処分で9回目となる。田中氏は、2014年度卒業式での不起立を理由につい1ヵ月前に減給処分を受けたばかりだ。田中氏は、「『日の丸・君が代』は戦前、戦中、日本人をアジア侵略と植民地支配にかりたて、多大な犠牲をもたらした。そうした歴史的な背景をもつ『日の丸・君が代』を教え子に押し付けることは許されない。不起立を選択したことは教育公務員として当然のこと」と明快に語る。
田中氏と思いを共有する支援の仲間たちが、不当な処分に怒り、田中氏への「再発防止研修」に対して抗議の闘いに取り組んだ。
5月13日、午前8時20分、東京都教職員研修センター(水道橋)前で、「『日の丸・君が代』不当処分撤回を求める被処分者の会(被処分者の会)」が呼びかけた「再発防止研修」抗議・該当者支援行動が開始される。この日の行動には50人を超える支援者が結集。東京・山谷日雇労働組合、東京都地域連合労働組合の仲間たちもかけつけた。
司会は、「被処分者の会」の共同代表の岩木氏が務め、近藤事務局長が今日の「研修」の時間の流れ、そして抗議行動のスケジュールを発表した。
東京「君が代」裁判弁護団から澤藤弁護士が都教委に対して「再発防止研修」中止の要請を行ない、「被処分者の会」が抗議声明を読み上げる。他にも要請書を提出した「河原井さん根津さんらの君が代解雇をさせない会」の根津氏は、あらためて「『研修』開始までまだ10分ある。まだ間に合う。田中さんへの『研修』を中止してください」と迫った。
その後、研修センター前路上で抗議集会がもたれた。集会では第3次東京「君が代」訴訟の原告、第4次東京「君が代」訴訟の原告、第2次「再雇用拒否」撤回裁判の原告がそれぞれ発言。東京・山日労の仲間も、「田中さんの闘いと連帯し、都教委の横暴を弾劾する」と発言した。
「研修」開始の時刻が近づいて、田中氏が研修センターの講義棟の中に入っていった。外の仲間たちは、「ガンバレー」と彼を激励の声援で送る。
研修センター門前での集会が続行されていく。再び澤藤弁護士がアピール。そして、午後0時過ぎに再結集することを確認して抗議集会を一旦閉じていった。
午後0時15分、「被処分者の会」の星野共同代表が警備に動員されてきている都教委職員らに対して抗議の情宣を行なう。そして、午後0時30分、「研修」を終えた田中氏が研修センターから出てきて、抗議集会に合流。仲間たちは拍手で田中氏を迎えた。 近藤事務局長が「これから田中さんに対して、長期の『所属校研修』、月1回の教職員センターの指導主事所属校訪問、2回目の『センター研修』が控えている。2回目の『センター研修』には再び、ここに結集して『再発防止研修』抗議・該当者支援行動を取り組んでいく。田中さんを激励していこう」と呼びかけこの日の行動を終えていった。
〈東京都地域連合労働組合〉