8・29「東京での勝利に続こう! 『君が代』不起立処分を撤回させよう集会」〈大阪〉
8月29日、「東京での勝利に続こう! 『君が代』不起立処分を撤回させよう8・29集会~許すな 戦争へ子どもたちを送る教育」が大阪で開催された。主催は、「『日の丸・君が代』強制反対、不起立処分を撤回させる大阪ネットワークである。会場であるエルおおさかの6階大会議室に闘う多くの労働者が結集し、午後6時より集会が開始される。
開会宣言が司会者より行なわれる。「東京では、5月22日に、永井栄俊さんをはじめとした22人の教員の『不起立』による定年退職後の再任用(再雇用)拒否への損害賠償を認める東京地裁判決がかちとられました。5月28日には、根津公子さん(停職6ヵ月)、河原井純子さん(停職3ヵ月)の停職処分取り消し、損害賠償の高裁判決がかちとられています」。「大阪では、2012年から15年に、『君が代』不起立によって60件の処分がされました。これに対して戒告処分を受けたうち、7人があらたに共同提訴をするなど、現在、12人(グループZAZA)が人事委員会・裁判闘争を継続しています。また、奥野泰孝さんへの処分撤回署名など、対大阪府・市教育委員会への行動を粘り強く展開しています」「本日は、根津さん、永井さんをお呼びして、東京での『君が代』不起立処分に係わる二つの裁判の勝利を意義を確認し、その勝利に続くべく大阪で闘われている戒告裁判共同提訴(7人)と、奥野・松田処分撤回の取り組み強化に向けての決起を促すものとして開催していきたいと思います」
根津公子さんは、「私が生きている間に勝利する事があるとは思っていませんでした。本当にうれしかった、こんなことが起こるとは夢にも思わなかった。長い間闘ってきてよかった」「この判決は今も不起立を続ける教員に対して背中を押すのは確実だと思います。東京都教育委員会はその人達を懲戒解雇にはできません」「鶴川二中では学校全体で私をやめさせようとしました。多くの生徒から『教師を辞めろ』と言われました。階段で押されて危ない事もありました。本当に私、生きていけるのか、と思いました」「処分が続いている人、これから処分を受ける人、堂々と教員活動として処分を受けましょう」。
永井栄俊さんは、「東京地裁判決では『君が代』不起立を理由とする再雇用拒否を違法とし22名の教員に対して5370万円の支払いを東京都教育委員会に命じました」「『10・23通達』以前は、不起立でも処分されず、再雇用されていました」「『通達』以前から学習指導要領が存在しており(今日において)質的に異ならないのだから、不起立の評価は、『通達』の前後で質的に異ならないと考えられる、としています」「私達が主張してきた『再雇用拒否は第二の懲戒処分に値する』も認められ、今、問題になっている『再処分』問題にも、援護を与えるものだと言えます」。
戒告処分取消裁判原告団と再雇用拒否裁判原告団が決意を表明し、「子どもたちに渡すな!あぶない教科書 大阪の会」と奥野さん、松田さんからアピールをうけ、行動提起を「大阪ネット」事務局長が行なう。「大阪ネット」事務局長が、「許すな!『日の丸・君が代』強制、止めよう!安倍政権の改憲・教育破壊 全国ネットワーク」からの連帯メッセージを紹介し、「現在成立が目論まれている『戦争法』阻止の闘いに合流して、『日の丸・君が代』強制をはじめ、戦争をあおる育鵬社の歴史・公民教科書採択や道徳教育の教科化の導入、さらに高校生への自衛隊リクルート、防災訓練や職場体験に名をかりた入隊体験など、学校を、戦争を支える『愛国心』や上からの命令には黙って従うことを刷り込む場にすることを許さない闘いに全力をあげましょう」と提起し、集会を終了した。
〈反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会〉