乾坤一擲(けんこんいってき)
安倍政府と電力資本による原発の再稼動攻撃が激化している。昨年8月の九州電力・川内原発1号機の再稼動を皮切りに、11月には同2号機が、今年2月には関西電力・高浜原発3、4号機の再稼動が強行された。四国電力・伊方原発3号機も、3月25日に四国電力が再稼動にむけた「使用前検査」を「原子力規制委員会」に申請し、「7月下旬の再稼動」が日程にのぼっている。▼安倍や電力資本がやっていることはデタラメばかりだ。環境相・丸川は、「除染実施基準は、『反原発』の人たちが騒いだので何の科学的根拠もなく急に決めたものだ」と言い放った。九州電力は、川内原発の再稼動をした途端に「免震重要棟」の建設を撤回した。東京電力は、「福島第一原発事故」の2日後には「炉心溶融」(メルトダウン)と判断すべき社内マニュアルの存在を5年間にわたって隠蔽していたことが発覚している。▼鹿児島地裁での川内原発再稼動をめぐる「差し止め請求棄却」、高浜原発再稼動をめぐる福井地裁での「差し止め仮処分決定」と裁判長を変更しての「決定取り消し」、同高浜原発再稼動をめぐる大津地裁での「差し止め仮処分決定」と、司法判断は、揺れている。▼再稼動を止め、すべての原発を廃炉にしていくためには、原発労働者を先頭にした現地実力攻防にかちぬくことが必要だ。「原発の運転に必要な労働者が集まらないようにしたい」と闘う元原発労働者の決意に応え、全国労働組合運動交流会が先頭で闘おう。(木村)