5・1 全国寄せ場でメーデー行動

 須崎公園での集会を終え、天神デモを闘う福日労
 須崎公園での集会を終え、天神デモを闘う福日労

5・1全国寄せ場でメーデー行動

 

集会とデモで日雇いメーデーを闘う

 

      福岡・築港日雇労働組合

 

須崎公園で決起集会

 

 会場の須崎公園には、集合時刻前から、「仕事よこせ」の対市役所木曜行動を取り組んできた顔なじみの仲間たちが多く集まっている。毎朝早くから仕事を求めて築港の寄せ場に立っている仲間たちも来ている。もちろん、野宿生活を続けているたくさんの仲間たちもやって来ている。こうした野宿の仲間の中には、デモにだけは必ず来る仲間なども参加している。仕事がない中、生活保護を受給している仲間もやってきている。正午には、50人ほどの労働者が集まった。

 労働者たちが、カレーライスで腹ごしらえを済ませ、音楽堂ステージ前に着席する。一二時半、集会の開会が宣言される。シュプレヒコールをあげる。 

 まずは、全国寄せ場から寄せられたメッセージの代読だ。参加者は、大きな拍手をもって、全国の寄せ場での日雇いメーデーと連帯して闘う決意をうち固めた。

 続いて、元原発労働者・原発労働裁判を闘う梅田隆亮氏が登壇し、連帯のあいさつを行なった。氏は、はじめに、この4月15日、福岡地裁による「労災不支給」の不当な棄却判決に対する怒りを、闘志を込めて静かに語った。さらに、控訴審を闘い続けることを宣言された。「本当にみなさんから力づけられたおかげで、4年間裁判してきました。今から先は、原子力発電所で働いた、あの苛酷な作業のことを全国に知らせるということです。今、再稼働に値する作業をやる労働者がどんどん減退しております。だから、なかなか再稼働に踏み切れないでやっと、鹿児島の川内原発だけが稼働になりましたが、ほとんど人間が集まりません。私はこれで、裁判には負けたけど、国に対して一矢報いたと、そう考えております。みなさんの力、みなさんのおかげと思うんです。いつ命が絶えるかもわかりませんが、頑張っていきたいと思いますので、どうかよろしくお願いします」という発言に、誰もが大きな拍手で応えた。

 

福岡市役所への戦闘的デモ

 

 福日労委員長から基調に続いて、福日労からの決意表明だ。「ますます労働者がこき使われ、使い捨てられる動きが強まっている。『一億総活躍社会』なんぞと言って、おれたちを死ぬまでこき使おうという動きがある。生活保護を受給しているだけで、野宿を強いられているだけで、おれたちを『怠け者』呼ばわりして、原発などで死ぬまでこき使おうという動きだ。こんな動きを断固として拒否して、『仕事よこせ』の闘いの前進をかちとろう。こうした労働者を使い捨てる動きの強まりは、戦争への動きと一体のものだ。安倍政府の本格的戦争への突撃を許さず、本日のメーデーを、戦争と失業を押しつける資本主義そのものをなくしてしまおうと、世界中で闘いぬいている労働者の仲間たちとともに闘いぬこう。天神のど真ん中におれたちの大きな声を響かせよう。福日労はこの闘いの最先頭で闘う」という発言に、「ようし」、「いいぞー」という声と圧倒的な拍手が応えた。 集会の最後に、福岡市に対する要求書案が参加者に提案される。要求書案は、第一に、「東京都が山谷で行なっている『特別就労事業』のような、公的就労対策事業を行なうこと」、第二に、「その際、日雇い・野宿の労働者の生活実態に合わせて、①築港を集合場所とすること、②輪番制の実施、③賃金の日払い、④作業現場への送り迎え、⑤日雇い雇用保険の適用と被保険者手帳の作成を行なうこと」、第三に、「以上の内容について、早急にわれわれとの話し合いの場を設けること」を求めるという内容だ。要求書は、全体の圧倒的な拍手で確認された。司会の仲間が、「今日は日曜日で市役所が休みなので、今度の木曜行動の時にみんなで突きつけよう」と提起した。

 シュプレヒコールで集会をしめくくり、いよいよデモに出発だ。デモ隊は、天神の街にくり出す。道行く人々が注目する。「福岡市は、日雇い・野宿の労働者に仕事を出せ」の大横断幕が沿道の人々の目を引く。デモ隊は、市役所前で立ち止まり、思う存分シュプレヒコールを叩きつける。

 

 天神中央公園に移動した部隊は、全体で闘いの貫徹を確認し、「団結ガンバロー」を行なってデモを終えた。