乾坤一擲(けんこんいってき)
6月15日早朝、安倍政府は、「共謀罪」=「テロ等準備罪」を新設する「組織犯罪処罰法」改悪案を、参院本会議で強行可決させた。法務委員会での審議を途中で放り投げ、本会議での「中間報告」をもって採決を強行するという手法は、国会審議なぞアリバイ作りとしか考えていない、まさにファシストのやり方そのものだ。▼「共謀罪」新設は、戦争を遂行するために、反戦闘争、労働運動を「一網打尽」に弾圧することを目的にしている。戦前の「治安維持法」の再来だ。安倍は、「北朝鮮の脅威」を煽り、トランプとともに朝鮮半島を戦場にする戦争に突撃している。朝鮮半島近海では、「カール・ビンソン」などの空母打撃群とともに、自衛隊が軍事演習=戦争挑発をくり返している。▼全労交に結集する労働組合は、「野党ガンバレ」なぞと安倍との取引きをくり返す翼賛野党の尻押し運動を突破し、連日、「翼賛国会粉砕!」「『共謀罪』絶対阻止!」の基調の下、国会前に押しかけ、夜を徹して闘いぬいた。▼労働組合運動は、資本に対して、労働者が「共謀」し、団体交渉、工場占拠やストライキを闘い、打撃を強制することで要求を実現するものだ。「共謀罪」の新設によって、資本や国家権力は、労働者の闘いを「威力業務妨害」なぞと言いなし、弾圧をかけてくるだろう。▼われわれは、戦前の「大政翼賛会」のように、戦争協力の道に転げ落ちるのか、弾圧を打ち破る強固な団結の力をもって、これを粉砕するのかという岐路に立っている。まなじりを決して階級的労働運動の建設に向け進撃しよう。(木村)