5・17高浜原発4号機再稼働阻止現地闘争

高浜原発北門ゲート前を制圧し、再稼働阻止を闘う(5月17日)
高浜原発北門ゲート前を制圧し、再稼働阻止を闘う(5月17日)

5・17

高浜原発4号機再稼働阻止現地闘争

 

 「反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会」は、5月17日、関西電力・高浜原発4号機(福井県高浜町)再稼働を阻止すべく現地闘争に決起した。

 正午、高浜原発北門ゲートからほど近い展望広場に闘う労働者人民が続々と結集する。労働者人民の再稼働阻止の実力闘争の爆発に恐怖する国家権力・福井県警は、高浜原発前の正面ゲート、北門ゲートを含む2キロ余りの2車線を1車線の交互通行に規制し、ゲート前には道路車道ぎりぎりまで阻止線を作っていた。海上でも、福井県警の警備艇が徘徊し、まさに戒厳態勢ともいうべき状況であった。この日、5月17日は、「高浜原発うごかすな! 実行委員会」の呼びかけで「高浜原発4号機再稼働は認めない! 現地緊急行動」が取り組まれ、「反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会」も、ともに闘いぬいた。

 午後1時からの高浜原発北門ゲートに向けたデモに先だって、「高浜原発動かすな! 実行委員会」の呼びかけ人である「若狭の原発を考える会」の木原壯林氏(元日本原子力研究所副主任研究員、京都工芸繊維大学名誉教授)があいさつを行なった。木原氏は、「京都駅は、高浜原発から63キロのところにあります。大阪駅は、88キロのところにあります。大津駅は、66キロのところにあります。もしここで、福島のような重大事故が起きたら、京都府は、250万人います。滋賀県は、150万人います。トータルで少なくとも500万人が避難しなければならないことになる。避難できるはずがありません」「いま動いている原発が事故を起こしたら福島のようなことになるんです。高浜町音海の人も口に出して言っていないけれども原発反対の声が圧倒的多数です。経済的にも成り立ちません。科学的にもダメです。反原発の闘いは、絶対勝てるという闘いです」「原発反対を突破口にして、安倍政府のような悪辣な戦争をやろうとしており産業のために資本のために利益を上げようとする、ああいう政府を打倒するためにも、原発再稼働阻止をかちとらなければならないと思います。原発はどこでも、かならずトラブルを起こしています。私たちは子どもや孫の未来のために闘っているんです。今日一日、闘いましょう」。

 午後1時になり、デモ隊が、高浜原発北門ゲートに向けて出発してゆく。「高浜原発うごかすな」「原発いらない」「関西電力、原発をやめろ」「被曝をさせるな」「原発動かす総理はいらない」「安倍政府は、やめろ」のコールで、高浜原発に向け進撃する。「反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会」も、赤旗を手に進撃する。デモ隊は、高浜原発北門ゲートに到着し、ゲート前を制圧する。「5・17高浜原発うごかすな! 現地集会」の参加者名での関西電力への申し入れ行動が貫徹され、この日の行動に参加した仲間から、高浜原発4号機再稼働阻止に向けた発言が続く。関西電力は、この日、5月17日の午後5時の原子炉起動を発表し、高浜原発4号機再稼働に突き進んできた。現場は、それを許さないという仲間たちの気迫にあふれている。午後5時になり、4号機再稼働が伝えられると仲間の怒りは最高潮に達する。眼前にある4号機建屋を前に「高浜原発再稼働を阻止するぞ」「プルサーマル発電を許さないぞ」「すべての原発廃止をかちとるぞ」「被曝労働を許さないぞ」「核武装のための原子力政策を粉砕するぞ」とシュプレヒコールをたたきつけ、高浜原発4号機再稼働阻止現地実力闘争を貫徹した。

 関西電力は、5月17日午後5時、高浜原発4号機再稼働を強行し、5月22日午後2時から発電・送電を開始した。4号機としては初の「プルサーマル発電」である。関西電力は、5月25日に出力100パーセントのフル稼働状態に達したと発表し、原子力規制庁の最終試験の後、6月中旬から営業運転に入るとしている。

 「福島第一原発事故」によって、今なお、膨大な労働者人民が、被曝―健康破壊と避難―生活破壊を強いられている。「事故」処理現場では多くの労働者たちが、多重請負構造のもと過酷な被曝労働を強いられている。現地実力闘争の爆発で、全国原発の再稼働を阻止しよう。大間原発をはじめとする原発の新(増)設を阻止しよう。すべての原発の廃止をかちとろう。六ヶ所再処理工場の本格操業阻止、「核燃料サイクル計画」を粉砕しよう。

                    〈反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会〉