集会と天神デモで日雇いメーデーを闘う
福岡・築港日雇労働組合
5月1日、福岡・築港日雇労働組合(福日労)は、福岡市中央区の須崎公園でメーデー集会を開催し、福岡市の繁華街・天神を縦断し、福岡市役所に隣接する天神中央公園までの戦闘的なデモをやりぬいた。
集合時刻の午前9時前後になると、集会場の須崎公園に労働者が集まってくる。集会を行なう音楽堂は、越年・越冬闘争や夏祭りで福岡の日雇い・野宿の労働者の闘う拠点となっている場所だ。集まった労働者は、慣れた手つきで用意されたカレーの配食をテキパキとやり、ハチマキやゼッケンを身に着け、横断幕や組合旗を配置し、集会開始を待つ。
午前9時半、福岡日雇いメーデー集会は、闘いの決意を込めたシュプレヒコールから始まる。闘う決意を込めたシュプレヒコールが須崎公園全体に轟く。
続いて、全国で寄せ場メーデーを闘う各日雇労働組合、「労働者の会」からのメッセージが司会から紹介される。
参加者は、大きな拍手をもって、全国の寄せ場での日雇いメーデーと連帯して闘う決意を打ち固めた。
次に、福日労執行部からの基調提起だ。基調提起は、1886年5月1日に米国の労働者が「1日8時間労働制」を要求して起ち上がったメーデーの起源を踏まえ、「水曜行動の地平を拡大し、闘って仕事をかちとろう」という呼びかけから始まった。続いて、「どんなに働いても『残業代ゼロ』の働き方を押しつけ、『過労死』の労災認定基準となっている『1ヵ月80時間』を超える『1ヵ月100時間の残業』を強制する『労働監獄』を作り上げる『働き方改革』を粉砕しよう」「米海軍・佐世保基地には、強襲揚陸艦・『ワスプ』が1月に配備され、3月27日には、陸上自衛隊・相浦駐屯地で、『日本版海兵隊』=『水陸機動団』が発足している。……すべて朝鮮反革命戦争への突入にむけたものだ。朝鮮反革命戦争突入を絶対阻止する反戦闘争を闘おう」「九州電力は、3月23日、玄海原発3号機(佐賀県)の再稼働を強行し……続いて玄海原発4号機の再稼働を、5月24日にも強行しようとしている。絶対に許してはならない」「改憲―核武装に突き進む安倍政府を打倒しよう。帝国主義の暴虐な戦争や支配に抗して起ち上がる世界中の労働者と連帯してメーデーを闘おう」。
基調提起に続いて、福日労からの決意表明だ。「労働者には、様々な権利があります。……しかし、実際には……資本家や経営者の無法が通り、従わなければ首切り、従えば『過労死』が労働者を待っているのが現実の労働現場です。法律で定めているのに、実際にはそれが守られていないのは、何故か。それは、労働者が団結して資本家や経営者と闘うことができていないからです。われわれは、日雇い労働者の労働組合です。同じ職場、同じ企業で働いているわけではありません。組合費を払おうにも、仕事がなければ、収入もなく、組合費も払えません。一般の企業の労働者よりも労働組合を成り立たせることが難しい。しかし、たとえ失業していても、野宿していても、一人の労働者、一人の人間として平等だと考え、お互いの命を守るために力を合わせることは実践しています。たとえ、資金が厳しくても、労働組合の原点は守っています。安倍が、戦争や労働者の使い捨てを強める中、メーデーを闘いぬき、戦争や、失業、野宿のない社会を作るために、共にがんばりましょう」。会場全体から圧倒的な拍手と「ヨシ」の声が送られる。
シュプレヒコールで集会を締めくくり、いよいよデモに出発だ。デモ隊は、福岡の繁華街・天神のど真ん中を横断幕と組合旗を先頭にして行進する。デモ隊は、市役所前で立ち止まり、「止まるな、進め」という警官隊の声を尻目に、思う存分シュプレヒコールを叩きつける。
天神中央公園に到着したデモ隊は、メーデーの闘いを貫徹したことを全体で確認し、「仕事よこせ」の対市役所行動、玄海原発4号機の再稼働阻止の現地闘争を闘いぬくことを決意し、当日の闘いを終えていった。