乾坤一擲(けんこんいってき)
名護新基地建設阻止の闘いが決戦局面に突入した。6月12日、安倍政府―沖縄防衛局が、「8月17日埋め立て開始」を宣言したのだ。▼しかし、安倍政府―沖縄防衛局に新基地建設を完成させる展望があるわけではない。未だ着工していない大浦湾側の海底は、「マヨネーズのよう」と言われるほどの軟弱地盤であり、活断層の存在も指摘されている。巨大な鉄の箱であるケーソンを設置することは不可能だ。▼この「埋め立て開始―土砂投入」宣言の狙いは、「埋め立てを始めたら、もう後戻りはできない」という印象操作によって、沖縄労働者人民の新基地建設阻止の闘いを挫くことだ。▼「埋め立て開始」宣言をうけ、「県」知事・翁長は、前知事・仲井真が行なった「埋立承認」の「撤回」にむけた動きに入った。沖縄労働者人民が「いつになったら『撤回』するんだ」と、『県』庁前での座り込みを開始し、やっと腰を上げたのだ。▼その翁長が、8月8日に急逝した。「撤回」にむけた沖縄防衛局からの「聴聞」などの手続きは行なわれているが、「県」が「撤回」を行なっても、安倍政府が「撤回」の「執行停止」申し立てに出れば、工事が止まるのは2週間程度とも言われている。▼「撤回」に期待し、「県」知事選などに「展望」を見ることは、敗北を準備するものでしかない。現地実力攻防に勝利することが、唯一の勝利の方針だ。「戦争のための基地は、沖縄にも、どこにも要らない」と闘う沖縄労働者人民と連帯し、名護新基地建設阻止の闘いを沖縄―日本「本土」を貫き、強化しよう。(木村)