日雇いメーデー討論集会を開催
沖縄・首里日雇労働組合
5月1日、沖縄・首里日雇労働組合(沖日労)が主催する「沖縄日雇いメーデー討論集会」が、那覇市内の市民会場で開催された。
開会時刻の午後3時を前に、多くの日雇い労働者たちが席を埋める。沖日労執行部の仲間の司会のもと、「日雇いメーデーを闘うぞ」、「『反戦・仕事よこせ』の闘いをやりぬくぞ」、「沖日労は闘うぞ」という力強いシュプレヒコールで、討論集会は開始された。 まずは、寄せられた連帯メッセージの紹介だ。連帯メッセージに全体が拍手で応えた。 次に執行部から、「沖縄の労働情勢と日雇い労働運動の課題」、「沖日労の取り組みの報告と今後の課題」についての提起が行なわれた。
「沖縄の労働情勢と日雇い労働運動の課題」では、通常国会での「働き方改革関連一括法」の成立強行策動をはじめ、政府・資本による「解雇自由化」「残業代ゼロ化」「九割非正規化」の攻撃が全国で吹き荒れていること、さらに沖縄は、「最低賃金額」「最賃破りの比率」「完全失業率」「非正規率」「ワーキングプア率」「貧困率」のどれをとっても、「全国ワースト・ワン」の状況にあること、その中で沖縄の日雇い労働者は、まったくの無権利状態に置かれていることなどが、怒りを込めて明らかにされた。そして、こうした実態に示される「沖縄の貧困」とは、沖縄戦の強要による焦土化と戦後の米軍政下への叩き込みに始まり、『返還』後も変わらぬ〈基地・沖縄〉の強要と、そのもとでの第三次産業に偏った経済構造の形成という、現在に至るまでの日帝の統合支配―差別支配の結果であること、「官公労中心の労働運動を突破する最下層の労働者の起ち上がりこそ、窮乏化と戦争を阻止し、統合支配を打ち砕き、沖縄解放を実現する真の力であり、名護新基地建設阻止の闘いの帰趨も、そこにかかっている」ことが提起され、熱い拍手で確認された。
「沖日労の取り組みの報告と今後の課題」では、第一に、昨年に引き続き、沖縄労働局に対する「日雇い雇用保険制度」、「建設業退職金共済制度」をめぐる申し入れ、沖縄「県」、那覇市に対する「公的就労対策事業」をめぐる申し入れを計画していること、第二に、毎月第一、第三の日曜日に行なっている与儀公園での炊き出しをやりぬくことが提起された。第三に、名護新基地建設阻止の現地集中行動として、「ゲート前の座り込みなど、工事阻止の現地行動に結集しよう」、「護岸工事―埋め立て工事への日雇い労働者の動員が始まっている。すべての日雇い労働者は、新基地建設工事を拒否せよ」と熱く提起された。
続いて、議事は、「全体討論」に移る。「炊き出しは、とても助かっている。これからも続けてほしい」、「沖縄での日雇労働求職者給付金の実態を労働局に聞いてみたら、給付の実績はあることはあるが、『本土』から白手帳を持ってやって来た人がほとんどだと言っていた。こんなおかしな話はない」、「シルバー人材センターは、コネが幅を利かせていて、仕事がなかなか回ってこない。公的就労対策事業が必要だ」などなど、活発な議論が交わされた。
最後は、「行動方針の提案」だ。執行部の仲間が、「沖縄労働局、那覇市、沖縄『県』に対する行動を強めよう」、「与儀公園での炊き出しをやりぬこう」、「名護新基地建設を阻止するために、辺野古現地への集中体制を強化しよう」、「5・15闘争を闘おう」と、熱く呼びかけた。
行動方針を全体で確認し、最後に力強く「団結ガンバロー」を行なって、討論集会を終えていった。