乾坤一擲(けんこんいってき)
4月30日のアキヒト退位、5月1日のナルヒト即位を前にして、天皇代替わりを「奉祝せよ」という宣伝・煽動が日増しに強まっている。とりわけ、新元号=「令和」の発表を機に、安倍とマスコミによる天皇礼賛・「奉祝」強制がエスカレートしている。▼アキヒトは、「退位の目的」について、「象徴天皇の勤めが、途切れることなく、安定的に続いていくこと」と言っている。これは、天皇・天皇制を日帝国家権力の一環として継続させ、日本階級闘争を圧殺し続けるという宣言だ。▼アキヒトは、ヒロヒトからの代替わりの際、ヒロヒトの「『遺徳」を継ぐ」と宣言して即位した。その後繰り返した「慰霊の旅」なるものは、日本軍の最高司令官=ヒロヒトが凶行した朝鮮・中国―アジアの労働者人民への抑圧と虐殺、命乞いのための沖縄売渡しを居直るためであった。▼安倍は、天皇代替わりを、「悲願」である改憲―戦時国家体制形成を完成させるために、最大限利用しようとしている。新元号の典拠について、「これまで漢籍から取っていたが、『令和』は、国書・『万葉集』から取った」と繰り返し強調した。中国文化の影響から脱け出し、「アジアの頂点に立ち、支配する」という、安倍の野望を露骨に示したのだ。▼ゴールデンウィークを10連休にして「奉祝」を強制し、戦争にむけた国民統合攻撃を許してはならない。労働者階級は一日も早く天皇・天皇制を打倒するために闘わなければならない。(木村)