3・21 2019年春闘勝利総決起集会へ

2019年3・21 春闘勝利総決起集会へ

 

                              全国労働組合運動交流会

 

 全国の働く仲間のみなさん。全国労働組合運動交流会(全労交)は、来る3月21日、東京・「北とぴあ」で2019年春闘勝利総決起集会を開催します。圧倒的な労働者の結集を呼びかけます。

 2019年春闘を前にして、日本経団連は、脱「官製春闘」を強調し、「生産性向上のための処遇体系」への転換を明言しています。また、春闘相場を形成してきたトヨタ資本は、昨年に続いてベースアップ額を非公表とし、「ベアの議論は無くしていく方向が望ましい」なぞと言っています。これは、春闘の第一の課題であるベースアップを潰し、成果主義賃金体系への転換をもって、労働者階級総体の賃下げを図ろうとするものです。絶対に許してはなりません。

 昨年、日帝資本と安倍政府は、「生産性向上」を掲げ、「働き方改革関連一括法(一括法)」を強行成立させました。「一括法」の狙いは、「残業代ゼロ化」の「高度プロフェッショナル制度」の新設を突破口にして、「労働時間規制」=「八時間労働制」を解体し、労働者階級に「死ぬまで働け」と強制することです。「定額働かせ放題」の「裁量労働制」の拡大は、「一括法」から削除されたが、再上程が策動されています。「連合」は、「一括法」に賛成し、「時間外労働の上限が明記された」なぞと賛美しています。しかし、その内容は、過労死の労災認定基準を超える「1ヵ月100時間残業」を容認するものであり、日帝資本が労働者階級に過労死するほどの長時間労働を強制しようとするのは明らかです。また、「一括法」は、「格差解消」「同一労働同一賃金」を盾にして、「正規雇用」労働者の賃下げを強行し、さらに日本の5000万労働者全体の賃下げを狙っています。「一括法」の制定をうけ、日帝資本は、早速、2019年春闘において、労働者階級に「生産性向上」「成果主義」を強制し、賃下げを強要しようとしているのです。

 日帝資本と安倍政府が掲げる「成長戦略」と「働き方改革」は、「AI(人工知能)化」「IoT(モノのインターネット)化」で遅れをとり、没落の一途をたどる「日本経済を再生させる」ことを目的としています。安倍政府は、「アベノミクス」の開始以来、繰り返し打ち出してきた「成長戦略」が、原発輸出政策の全面破綻に見られるように、何の成果もないまま、昨年、新たな「成長戦略」を打ち出しました。新たな「成長戦略」では、「未来投資会議」が前面に出て、「雇用・社会保障の一体改革」を強調しています。その中味は、雇用改革を中心に据え、「日本的雇用慣行の見直し」「65歳以上の雇用拡大」などを掲げるというものです。これは、「70歳まで働け」「70歳まで年金は出さない」という攻撃です。少子・高齢化によって労働力不足に直面する日帝資本は、改悪「入管法」によって外国人労働者に〝奴隷労働〟を強制するとともに、定年退職した労働者を低賃金で搾取しようとしているのです。新たな「成長戦略」は、日本経済の「成長」を牽引する産業が存在しない中で、労働者階級からの搾取の強化と社会保障の削減によって延命を図るしかないという日本経済の惨状を自ら表明するものとなっています。「日本経済の再生」や「成長」とは、資本が労働者階級に対する鉄鎖を強めるということであり、労働者階級は、これを打ち砕く闘いとして2019年春闘を闘わねばなりません。

 2019年春闘に際して、「連合」は、「底上げ、底支え」を強調し、「賃上げ」方針は、「定期昇給2パーセントを含む4パーセント程度」としています。これは、「一括法」が掲げた「格差解消」「同一労働同一賃金」が、「正規雇用」労働者の賃下げと「非正規雇用」労働者のペテン的な「待遇改善」に終わることを見越し、2019年春闘からそれを容認する姿勢をとるということです。また、「連合」が打ち出した「三六(サブロク)の日制定」は、八時間労働によって生活できる賃金をかちとることを放棄するに等しいものです。「労働基準法」が定める「三六協定」は、「八時間労働制」の例外規定として資本の事情を考慮したものであり、労働者階級の方針は、「三六協定削除」しかあり得ません。日帝資本の「生産性向上」=「死ぬまで働け」という攻撃に賛同し、「改憲推進」の姿勢を強める「連合」は、戦争翼賛の「産業報国会」型労働運動への転落を深めるばかりです。しかし、世界を見れば、フランスでの「マクロン打倒」を掲げた「黄色いベスト・デモ」や、韓国での文在寅によるペテン的な「非正規職ゼロ化」を許さぬゼネストなど、世界大恐慌爆発情勢の深化に直面した資本とブルジョア政府による強搾取と大収奪の攻撃、労働法制改悪攻撃に対して、労働者人民のゼネスト、街頭闘争が頑強に闘いぬかれています。日本労働運動は、世界の労働運動に比しての遅れを一日も早く克服し、闘いの先頭に起たねばなりません。

 全労交は、2019年春闘を「大幅賃上げ獲得」、「『働き方改革』粉砕」をかかげて闘いぬきます。「帝国の官吏化」攻撃―「官製ワーキング・プア」拡大と対決する公務員労働運動、「君が代」不起立で戦争教育と対決する教育労働者運動、「非正規」争議、寄せ場解体攻撃と対決して「反戦・反失業」を闘う寄せ場労働運動、原発廃止に向け闘う労働者の闘い、国際連帯の闘いの前進を実現しましょう。朝鮮半島を戦場にした戦争への突入を絶対阻止し、改憲攻撃を許さず、名護新基地建設や原発再稼働―核武装の攻撃を怒りの闘いで粉砕しましょう。

 あらゆる産別、あらゆる雇用形態の労働者の圧倒的な結集をもって2019年春闘勝利総決起集会を実現し、「連合」や全労連を突破して闘う労働運動の一大奔流を作り上げていきましょう。公務員労働運動への頑強な取り組みを強め、あらゆる民間争議に取り組み、基幹産業部門に手を掛け、ゼネストを展望する階級的革命的全国統一センター建設を急がねばなりません。