1・13 佐藤さん虐殺34ヵ年 山岡さん虐殺33ヵ年弾劾!金町一家解体!
日雇い労働者全国総決起集会・デモが闘われる
全国の寄せ場労働者が金町一家解体にむけ決起
1月13日、越年・越冬闘争を貫徹した全国の寄せ場労働者と支援の労学が、東京・山谷に結集し、2019年の第一弾の闘いとして、佐藤さん・山岡さんを虐殺した天皇主義右翼ファシスト=国粋会金町一家の解体にむけた闘いに起ち上がった。
1984年当時、国粋会金町一家による山谷支配の策動に反撃し、山谷の寄せ場・日雇い労働運動が大きく躍進しつつあった。そのことに危機感を抱いた金町一家は、1984年12月22日、山谷支援のためにドキュメンタリー映画を準備していた映画監督・佐藤満夫さんを西戸組・筒井栄一に刺殺させ、1986年1月13日、山谷争議団の中心的なメンバーだった山岡強一さんを金竜組・保科勉に射殺させた。これに対して、山谷労働者は、金町一家に対する怒りを爆発させ、泪橋交差点から「山谷通り」一帯に怒りの炎を燃え上がらせた。以来、金町一家解体の闘いは、「仲間を殺されても、敵に報復できず。敵を解体することができない組織や運動には、決して未来はない」という確信の下、寄せ場労働運動の第一の課題として闘いぬかれてきた。
東京・山谷日雇労働組合(東京・山日労)は、日雇全協・山谷争議団が金町一家解体の闘いを放棄する中で、毎週金曜日の対金町朝行動、そして2月11日には、「建国記念の日」粉砕の闘いと一体のものとして対金町朝行動を貫徹してきた。1月13日の闘いは、金町一家解体の闘いに責任を取ってきた東京・山日労によって、金町一家に対する報復を貫徹し、解体する闘いとして呼びかけられた。
1月13日の闘いは、闘う労働者の大結集で山谷を制圧すべく、早朝6時からの組織化から始められた。東京・山日労の組合員は、「朝市」で賑わう玉姫公園沿いの道路に陣取り、闘いへの結集を呼びかけるビラまきを開始する。玉姫公園での越年・越冬闘争に結集した労働者や「朝市」に来た労働者は、配布されたビラを読み、「今日は10時から集会だな。行くよ」と応えてくる。情宣を終えて組合員が東京・山日労が活動の拠点にしている「城北労働・福祉センター(センター)」の前に戻る頃には、大阪・釜ヶ崎や福岡・築港で越年・越冬闘争をやりぬいた日雇い労働者たちが長時間の移動の疲れも見せず、次々と到着してくる。それぞれの寄せ場での越年・越冬闘争の様子が語り合われる。
午前8時半、センター前を埋め尽くした労働者たちが金町一家解体の決意を固め、「ワッショイ」の掛け声とともに玉姫公園へと進撃を開始する。警視庁―浅草警察は、「旗を下ろせ」「鉢巻を外せ」「〝ワッショイ〟をやめろ」「デモは許可してない」なぞと難癖をつけ、闘う部隊への弾圧を狙ってくる。しかし、労働者の闘いの気迫に圧されて何一つ手出しはできない。「ワッショイ」の掛け声とともに玉姫公園にむかう部隊に拍手が湧きおこる。山谷の主人公は労働者だということを堂々たる「ワッショイ・デモ」で示した労働者たちは、すでに玉姫公園で待っていた労働者と合流し、ただちに集会準備に取り掛かる。集会場の正面には佐藤さん、山岡さんの遺影が設置され、横断幕を正面にして各寄せ場の組合旗、支援の労組の組合旗が横一列に並んだ。
午前10時、司会から集会の開始が告げられる。司会に起った全国寄せ場交流会の仲間が、「本日の闘いを2019年の第一弾の闘いとして、佐藤さん・山岡さんを虐殺した金町一家に対する報復を貫徹し、解体する闘いとして貫徹しよう。安倍が朝鮮反革命戦争への突入の衝動を強めている。戦争にむけた反革命国民統合のために天皇の代替わりが強行されようとしている。天皇が前面化するなかで天皇主義右翼ファシストの跳梁が始まっている。金町一家の寄せ場支配と対決し、対ファシスト戦の先頭に起ち、『反戦・反失業』を闘ってきた寄せ場労働運動が、これを打ち砕く闘いとして、本日の闘いを爆発させよう」と呼びかけ、集会開始に当たってのシュプレヒコールを全員で上げる。続いて、佐藤さん、山岡さんの遺影に向って参加者一同が黙祷をささげる。
虐殺報復と金町一家解体を誓って総決起集会
黙祷に続いて、この日の闘いに寄せられた連帯メッセージが司会から紹介される。沖縄・首里日雇労働組合は、「沖縄は、歴史的正念場となる決戦の年を迎えています。安倍政府―沖縄防衛局による力ずくの名護新基地建設―埋め立て工事の推進を許すのか、それとも工事を阻止し、建設計画そのものを葬り去るのかは、ひとえに2019年の闘いにかかっています」「新基地建設阻止決戦勝利のカギは、労働者人民の最底辺からの決起と、現地実力闘争の爆発に他なりません。日雇い・野宿の労働者の広範な実力決起を切り拓くために、沖日労は奮闘します」「『在特会』など反共ファシストが、『沖縄ヘイト』を満開にして沖縄の闘いに襲いかかってきています。反共ファシストの敵対を許さず、これを撃滅し、新基地建設阻止決戦の勝利、安保粉砕、基地解体の闘い、沖縄人民解放闘争の飛躍を切り拓いていきます」。
続いて、東京都地域連合労働組合、神奈川県地域連合労働組合、全国学生社会思想研究会連合からの連帯あいさつが行なわれる。東京都地域連合労働組合は、「私たちは、12月28日から1月4日まで闘われた山谷越年・越冬闘争を共に闘いぬきました」「昨年、安倍政府は、『働き方改革関連一括法』を成立させ、『入管法』を改悪した。今年は、天皇代替わりをテコにした天皇・天皇制の強化をもくろみ、国会で改憲発議の強行をもくろんでいる」「日本労働運動を『産業報国会』型労働運動に転落させ、天皇制の下に反革命国民統合を強行し、朝鮮反革命戦争に突入しようとしている」「私たちは、戦争に反対し、労働者の権利を守る闘いを闘います」。神奈川県地域連合労働組合は、「私たちは、山谷や全国寄せ場での『やられたらやり返せ』という実力の闘いに惹かれ、共に闘ってきました」「安倍政府の悪辣な攻撃を粉砕し、労働者の戦争動員を絶対に許さない闘いを打ちぬいていこうではありませんか」「私たちも、越年・越冬闘争を闘いぬいた力で、2・11『建国記念の日』粉砕の闘い、寄せ場春闘の爆発を共にかちとっていきます」。全国学生社会思想研究会連合は、「全国寄せ場の労働者が、天皇主義右翼ファシスト解体の闘いの先頭に起ち、越年・越冬闘争を貫徹していることに敬意を表します」「われわれは、寄せ場労働者と連帯し、戦争遂行の安倍政府打倒にむけて闘いぬく決意です」「大学では、戦争動員にむけた管理強化が進行している。われわれは、あらゆる機会を捉え、学生の中に分け入り、組織化を進め、これを打ち砕く実力・武装の闘いを実現し、〈戦時下の新たな革命的学生運動〉の確立をやり切る決意です」「天皇代替わりをもっての天皇制強化の攻撃、朝鮮反革命戦争突入阻止の闘いの先頭に起って闘います」。
東京・山日労の委員長が闘いの基調を提起する。「朝鮮反革命戦争突入の危機がますます切迫している。安倍は、日本を戦時国家に変え、朝鮮反革命戦争に突入するために、『総仕上げ』として改憲に突撃しようとしている。朝鮮・中国―アジアの労働者人民を虐殺した日帝の戦争責任を居直り、韓国での『徴用工裁判』での判決に対する敵意と憎悪をあらわにし、差別主義・排外主義の煽動が強められている」「天皇の代替わりを『奉祝せよ』という攻撃が強まっている。ヒロヒトは、沖縄戦を強要し広島・長崎での原爆投下を招き、そして、朝鮮・中国―アジアの労働者人民を虐殺した日本軍の総司令官でありながら、その責任から逃れ、『命乞い』のために、沖縄を米帝に売り渡した。アキヒトは、ヒロヒトの所業を擁護し、『慰霊の旅』で、戦争責任への居直りを繰り返した。ナルヒトへの代替わりは、『天皇のために戦い、死ね』という攻撃を続けるためであり、労働者にとっては、粉砕あるのみだ」「天皇主義右翼ファシスト・国粋会金町一家との実力攻防を貫徹してきた寄せ場労働運動が、すべての労働者の先頭に起って反戦闘争を闘い、ファシスト撃滅を闘わねばならない」「俺たちの仲間である佐藤さん・山岡さんらの命が右翼ファシストによって奪われた。この痛苦な敗北を二度と繰り返してはならない」「山谷―全国寄せ場は、天皇主義右翼、ヤクザの暴力に反撃し、労働者の闘いと団結を実力で防衛してきた拠点だ。山谷―全国寄せ場から撃って出て、ファシズムへの突撃を許さず、右翼ファシストを撃滅せねばならない。大阪・釜ヶ崎での『西成特区構想』にもとづく『センター縮小・移転』攻撃や、『2020年東京オリンピック・パラリンピック』を見据えた東京・山谷の『再開発』による寄せ場解体攻撃を粉砕していこう」。
集会の最後は、全国の寄せ場からの決意表明だ。
まず、東京・山日労の仲間は、「12月28日から1月4日まで、山谷越年・越冬闘争を貫徹しました。玉姫公園には、年末に失業し、野宿に追い込まれた労働者が、寝る場所と食べるものを求めてやってきました。われわれは、合流した労働者と共に、炊き出し、寝床作り、ワッショイデモ、人民パトロールを闘い、年明けの1月4日には、東京都山谷対策係と厚生労働省に対する追及行動、団体交渉を闘いました。そして、本日の闘いにも、越年・越冬闘争から合流した労働者が結集しています」「安倍やトランプが朝鮮半島を戦場にした戦争に向けた動きを強め、天皇の代替わりによって、『天皇に従え』とせまる天皇主義右翼ファシストの動きが強まろうとしています。東京・山日労は、金町一家解体の闘いを山谷で責任を持って闘ってきた労働組合として、戦争動員の尖兵=金町一家を解体しぬくまで闘うことを、ここに改めて明かにします」「闘い半ばで命を奪われた佐藤さん、山岡さんの無念を晴らし、ファシストを打ち倒す闘いの決意を打ち固め、金町事務所、マンモス交番への怒りを叩きつけるデモを闘いぬきましょう」。
警視庁・浅草警察の弾圧を粉砕し、山谷を席巻するデモを貫徹
次に、「反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会」が、「俺たちは、昨年12月28日に、越年・越冬突入集会を成功させ、その日の夜から1月3日まで、『西成労働福祉センター』周辺から、日本橋、阪堺線沿線を回り、毎日、60人から80人の野宿する労働者に握り飯やカイロを手渡し、命を守る人民パトロールをやりぬきました」「今、釜ヶ崎では、『西成特区構想』にもとづく『センター移転・縮小』攻撃がかけられています。3月末でセンターを閉鎖し、南海電鉄の高架下の狭い場所に仮移転させようとしています。労働者が雨風をしのぐ場所もなく、土曜日は昼12時まで、日曜・祝日は閉鎖してトイレも使えない。シャワー室も使えない。周辺で野宿もできなくなる。まさに、釜ヶ崎という寄せ場を解体してしまおうという攻撃です」「われわれは、釜ヶ崎の仲間とともに、寄せ場解体攻撃を粉砕する決意です。失業と野宿を強制する資本と行政に責任を取らせ、『反戦・仕事寄こせ』の闘いの大爆発をかちとりましょう。安倍政府打倒、右翼ファシストによる労働者への敵対、戦争動員を許さず、佐藤さん・山岡さん虐殺に報復する闘いを闘いぬきます」。
最後に、福岡・築港日雇労働組合(福日労)が、「福岡の日雇い・野宿の労働者も、全国の寄せ場―日雇い労働者と連帯し、実行委員会を結成し、12月31日から1月2日まで、須崎公園で越年・越冬をやりぬきました」「われわれは、『働いて生きてゆきたい』という、労働者の当たり前の生き方を実現するために、毎週、福岡市役所に対して『仕事よこせ』の行動を闘っています。しかし、高島市長は、大企業が利益を上げるための政策ばかりを進め、最底辺の労働者の要求を無視し続けています」「九州では、佐世保に『水陸機動団』が作られ、佐賀空港にオスプレイを配備する動きが強まり、福岡の築城基地では、滑走路が延長されて日米の共同訓練が激しく行なわれています。朝鮮半島での戦争に向けた軍事的な強化が進められています」「2019年は、改憲攻撃が本格化し、天皇の代替わりで『天皇のために戦え』という攻撃が強まります。再び労働者を戦争に協力させるような時代にしないために、『反戦・仕事よこせ』の闘いがますます重要になっています」「福日労は、越年・越冬闘争で打ち固めた団結で、『反戦・仕事よこせ』の闘いを闘います。労働者を戦争に狩り出すことを目的にする右翼ファシストを打ち倒し、安倍政府を打ち倒す闘いに、日雇い労働者が最先頭で起とうではありませんか」。
集会を終え、全国の寄せ場労働者は、金町一家の事務所、金町一家とツルむ浅草警察―マンモス交番に肉迫するデモに出発する。金町一家事務所前では、「佐藤さん・山岡さん虐殺に報復するぞ!」「金町一家を解体するぞ!」と、怒りのシュプレヒコールを叩きつける。警視庁浅草警察は、金町一家を防衛するために金町一家事務所前に阻止線を張り、われわれの部隊に対して「立ち止まるな」「早く行け」と叫び、弾圧のために用意していた看板を掲げ、「警告だぞ」と繰り返し、弾圧策動を露わにする。「山谷通り」に左折した部隊は、マンモス交番前では「金町とツルむマンモス交番を許さんぞ!」「礒江さんとともに闘うぞ」とシュプレヒコールを叩きつける。そして、デモ終了地点の玉姫公園に近づくと、スクラムを組み直し、「ワッショイ」の掛け声とともに密集し、公園入口で規制線を張る機動隊に肉迫する戦闘的なデモをやりぬいた。
その後、集会とデモをやりぬいた労働者たちは、台東区産業研修センターに場所を移して交流会を開いた。各寄せ場での越年・越冬闘争の報告を共有した上で、各寄せ場で春闘を取り組み、3・25寄せ場春闘集中行動を闘いぬき、2019年春闘を反戦・反合・政府打倒春闘として爆発させることを誓い、この日の闘いを締めくくった。