集会に結集した仲間からのあいさつ

「日の丸・君が代」強制に反対する闘いの決意を語る河原井氏
「日の丸・君が代」強制に反対する闘いの決意を語る河原井氏

「君が代」不起立を闘う教育労働者

河原井 純子氏

 

 こんにちは、河原井です。「日の丸・君が代」の抗議行動、「再発防止研修」、3月の卒業式で不起立を闘った先生を「処分するな」という決起集会などに、山谷の方が本当に多勢で、いつもかけつけて下さって、とても心強く思っています。

 「日の丸・君が代」の問題は、教育労働者だけの問題ではないと思っています。そして、教育労働者だけではやりきれない問題だとも思っています。

 年が明けてから、「どうする、教員の多忙」という学習会をしました。そしたら、出てくる出てくる、校長に「もっと子どもたちと向き合いたい。その時間がまったくない」と話すと、「子どもたちと向き合わなくていい」と校長が言うんだそうです。それから、「通勤時間がもったいない」「家はいらない」「学校に寝泊りしたい」そういう若い先生が増えています。学校に、「労働」も「労働時間」もなく、死語になっている。教職員組合の組合員数はどんどん減り、今、本当に学校は危機的状態だなと思っています。

 しかし、あきらめたら、そこまでですから、あきらめずに学校の内部のおかしさを、どんどん外に出してもらうような、そういう場を作っていきたいと思っています。

 「日の丸・君が代」関係の裁判ですが、私は、裁判がすべてではないと思っています。裁判は闘いの一つ、大事なのは足下の現場だと思っているのですが、裁判は悪質です。最高裁の事務総局に安倍の友達、加計学園の理事をしていた人物が二人入って以来、「日の丸・君が代」関係の裁判は、不当判決、敗訴が続出しています。退職時に「君が代」不起立をすると、再雇用の道が閉ざされる。それを不当として、「再雇用拒否第二次」「再雇用拒否第三次」と裁判が立ち上がっていますが、最高裁で敗訴しています。

 3月の14日に、「河原井・根津裁判」の控訴審判決がありました。河原井、根津の停職6ヵ月処分をめぐって、地裁判決で河原井の停職6ヵ月は「裁量権濫用」として処分取り消しができましたが、根津さんは「処分適法」で取り消されなかった。二人が損害賠償を求めて控訴したのですが、「原審維持」不当判決が出ました。私たちは即座に上告しました。

 この「河原井・根津裁判」の「2007年事件」は、「須藤判決」という逆転勝訴ができました。河原井の停職3ヵ月、根津さんの停職6ヵ月、二人の損害賠償、300万円請求のところが10万円が認められるという、逆転勝訴判決でした。その次の裁判が、何とまた、2006年に戻るというふうに、非常に揺らぐ裁判所になっています。この損賠も含めて、最高裁は、「一つの決着をつけないといけない」というところにいるなと思っています。

 東京で「被処分者の会」が裁判を起しています。一次、二次、三次と最高裁で決着し、今、四次訴訟が最高裁にあります。できる事は何でもしようということで、月一回、最高裁要請行動をやっています。私も四次訴訟の原告たちと行動を共にしています。3月18日に、最高裁要請行動をやりました。この会場でお願いしている署名も最高裁に届けます。今、万を超える署名が届いています。これが本当に届いているのかどうか、私たちは再三詰め寄っているのですが、最高裁はハッキリ返事をしないという態度です。

 私は四次訴訟の原告ではないのですが、要請してきました。要請文を読み上げます。

 

 

 要請書。 

(略)

 

 

 今後も皆さんと共闘をして、一緒に「日の丸・君が代」の強制を打破していきたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。

東京清掃の闘いと世田谷区公契約条例の報告を行なう根本氏
東京清掃の闘いと世田谷区公契約条例の報告を行なう根本氏

世田谷地区労事務局長

全労交呼びかけ人 根本 善之氏

 

 皆さん、ご苦労様です。世田谷地区労の事務局長をやっている根本です。日頃全労交に結集し、活動されている皆さんに敬意を表します。

 今日は、二つの点について報告をします。一点目は、基調にも触れてある東京清掃の方々が賃金確定闘争でストライキを構えて大幅賃下げ攻撃を阻止したことについて、補強の報告をします。

 私は、もともと、清掃労働者として働いてきました。清掃労働者は、以前は東京都清掃局の下で働いていましたが、十数年前、区に移管されて区の職員になりました。

 清掃労働者は、現業労働者なので、23区特別区長会との闘いになります。ご承知のように、去年の8月には国家公務員に対する人事院勧告が出され、「都道府県」の人事委員会、市町村の人事委員会の勧告が出されています。東京都の23区の職員に対しては、去年の10月の初めに人事委員会の勧告が出されました。国や都の勧告は、前年比で200円から300円の引き上げ勧告でしたが、23区の職員に対しては、あろうことか、月額9800円のマイナス勧告が出されるという酷い内容でした。事務職員の賃金体系は、一般職員、係長級、主任、課長級、部長級で段階的に職務・職階級の賃金体系になっています。年齢が来ても「係長にはならない」「主任にはならない」と昇任を拒否している人が多くいます。多くいる年齢層に対して、民間との関係で、賃金が非常に高いじゃないかということで、そういう賃下げ勧告でした。23区特区連に対して、東京清掃は、ストライキを構え、「人事院勧告凍結」を掲げて交渉しました。各区の区長への要請行動をはじめ、何回も決起集会を開きました。11月9日に開かれた臨時区長会は、「人事委員会の勧告は凍結する」と決め、賃下げは阻止しました。

 清掃労働者は、清掃調整給高卒初任給よりも4万5000円くらい高い給料になっていました。汚れる仕事、危険な仕事をするので、他の事務職員よりも年間100万円くらい高い給料になっていました。今は、3分の1くらいの高さになっています。東京清掃労組は、区に移管して以降、民営化、下請け化の中で、7000人を切る組織率になっています。23区特区連と肩を並べて賃金確定闘争を闘っています。

 二点目の報告は、昨年も報告した世田谷区での公契約条例をめぐってです。

 自治体の仕事をしていても、ケタオチの賃金で生活できない、あるいは、二重、三重の下請け構造の中で生活が苦しいという地元の土建、建設労働者の苦闘を、公契約条例で生活できる賃金にしていこうということで、公契約条例運動が始まって10年以上になります。

 世田谷区の公契約条例が全会派の一致で区議会で可決され、施行されて今年の4月で4年が過ぎます。去年の4月以降の契約について、国土交通省が定める51種の建設労働者の賃金の85パーセント、委託に関しては、時給1020円という不当なものになっています。とりわけ、委託については、公契約条例に基づく検討委員会が、時給1070円という勧告を出したにもかかわらず、これまで通りの1020円で実施されました。去年の6月、7月、8月に検討委員会が行なわれ、その下で1070円の答申が出されました。去年の12月18日の区議会企画総務委員会で、正式に決定しました。その影響は、建設を除き、下請け、委託関係の仕事に携わっている労働者の賃金引き上げ額は、合計で4億5000万円になっています。区で働く臨時労働者、公社等で働く臨時労働者、さらには指定管理の下で働く労働者の賃金が上がるため、皆さん喜んでいます。

 今年はどう取り組むかについては、一時間当たりの賃金については、高卒初任給を元に算出しています。自治体の委託などについては、給食、調理については、様々な資格が必要なため、高卒叙任給が基準では問題があるため、職域別の最低賃金を出すべきだという意見が出され、今年の4月からの論議では、職域別の最低賃金を区も認めた上で論議を進めることになりました。労働者の労働条件を少しでも改善していこうということになっています。

 世田谷地区労は、公契約条例の運動を、東京土建や建設ユニオン、自治労連に参加している世田谷区職労との共同を通じて、地域の運動として今後もやっていきます。以上、報告とします。

天皇主義右翼ファシスト・金町一家解体を闘う山谷労働者(1月13日)
天皇主義右翼ファシスト・金町一家解体を闘う山谷労働者(1月13日)

      東京・山谷日雇労働組合

 

 春闘勝利総決起集会に集まった皆さんに、東京・山日労から闘う決意を明らかにします。

 安倍政府や資本家たちは、労働者をますます犠牲にする攻撃を強めています。

 「働き方改革」の目的は、資本家たちが利益を手にするために、労働者を犠牲にすることが目的だということをハッキリさせなければなりません。

 「働き方改革」では、個人請負いで働く労働者を増やすと言っています。これは、「8時間労働制」や労働三権のない働き方を強制するものであり、労働組合そのものを否定する攻撃です。絶対に許すことはできません。

 「入管法」の改悪も、外国人労働者に〝奴隷労働〟を強制する攻撃です。外国人労働者が平等に働けるようにするために、まず、「技能実習制度」を撤廃させなければなりません。

 安倍や資本家たちがこのように、ペテン的な「働き方改革」で狙うものは、労働者から権利を奪い、労働組合を解体し、資本家の言いなり、政府の言いなりの「翼賛労働運動」で日本の労働者を支配するためです。こんな攻撃を許すわけにはいきません。

 東京・山日労は、全労交に結集する労働組合とともに、「働き方改革」の法律制定を阻止する国会闘争、「入管法」改悪を阻止する国会闘争を全力でたたかいぬきました。「連合」は、「働き方改革」を推進する側に立ち、春闘でも「ベースアップ要求」を投げ捨てようとしています。労働者をバラバラに分断した上で、資本家にどれだけ貢献したかで賃金を決める「成果主義賃金」を受け入れようとしています。これは、労働者の団結破壊を許し、賃金闘争を投げ捨て、労働組合の存在そのものを否定することを意味します。労働者の団結なくして、労働者の命を守ることはできません。そのことは、寄せ場の越年・越冬闘争が証明しています。「働き方改革」に同調・屈服し、賃金闘争を投げ捨てる連中は、安倍の改憲攻撃や戦争突撃にも屈服していくことは明らかです。

 東京・山日労は、「反戦・反失業」の闘いを、さらに強め、朝鮮半島を戦場にする戦争を絶対に阻止し、労働者に戦争協力・戦争動員を強制する安倍政府の打倒にむけて二〇一九年春闘を闘います。

 3月25日には、全国の寄せ場・日雇い労働者が東京に結集し、元請けゼネコンや、厚生労働省、日本経団連に対する闘いを取り組みます。多くの仲間たちの結集を呼びかけ、闘いの決意とします。

                       反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会

 

 「反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会」から、2019年春闘を闘う決意を明らかにします。

 釜ヶ崎では、朝早くから、センターに求人に来る業者に対して、春闘要求書を渡し、回答させる取り組みを行なっています。また、センターの建て替えをめぐって、大阪府との団体交渉を闘っています。

 国土交通省が毎年決定する公共工事で働く労働者の賃金は、「普通作業員」で1万8700円になっています。しかし、釜ヶ崎の求人では、8000円もピンハネされ、1万円が相場になっています。「ピンハネ許さん!」「生きて行ける賃金を払え!」という要求は、労働者の当たり前の要求です。これを求人業者に呑ませる闘いは、労働組合の闘いの原点だと思います。われわれは、釜ヶ崎での春闘要求に基づき、3月25日に取り組まれる、元請けゼネコンを追及する闘い、厚生労働省との団体交渉を通して、日雇い労働者に「アブレ―野垂れ死に」を強制する建設資本や行政に対して、責任を取らせる闘いをやりぬく決意です。

 センターの建て替え問題では、3月15日に、大阪府商工労働部との団体交渉を、多くの釜ヶ崎労働者の結集をかちとり、やりぬきました。釜ヶ崎のセンターは、50年前の大阪万博の時に、全国から日雇い労働者を集めるために作られました。「大阪維新の会」の橋下が、「西成特区構想」で釜ヶ崎の再開発を打ち出し、センターの耐震強度不足が問題になる中、センターの敷地を民間業者の金儲けの場所にしてしまう計画も出されようとしました。われわれは、センターを無くし、寄せ場・釜ヶ崎を解体する攻撃を許さない闘いに取り組んできました。その結果、センターは、現在の場所で建て替える方向に向かっています。今年の3月末で、センターは閉鎖され、隣接する南海電車の高架下にセンターは仮移転することになります。しかし、センターの周囲には多くの労働者が野宿しています。また、仮移転するセンターには、求人車両のスペースが26台分しかありません。大阪府との団体交渉では、「センターの周囲で野宿する労働者を追い出すな!」「求人車両を締め出すな!」という要求を突き付けていきました。団体交渉での追及によって、大阪府からは、「野宿する労働者を追い出すようなフェンスなどの設置はしない」、「26台を超える求人車両が来ても、締め出すことはしない」という確約を取りました。

 センターの建て替えは、早くて2025年となっています。建て替えられるセンターについて、大阪府は、「西成労働福祉センター」と「あいりん職安」が戻るだけでなく、区民館や民間業者が入る可能があると言っています。われわれは、ひきつづき、「センター機能の縮小を許さん!」という闘いを続けていきます。ストライキや交渉を「違法」とする大量逮捕攻撃と対決する「関西地区生コン支部」の闘いにも連帯して闘っています。

 安倍や資本家の〝言いなり〟になる労働組合運動を許さず、われわれは闘います。2019年春闘を闘い、戦争国家作りに突撃する安倍を打ち倒す労働者の部隊を大きく作り上げようではありませんか。「釜ヶ崎労働者の会」は、その一翼となって闘います。以上、闘いに向けた決意とします。

天皇代替わりへの「祝賀」強制を許さずメーデーデモを闘う福日労
天皇代替わりへの「祝賀」強制を許さずメーデーデモを闘う福日労

      福岡・築港日雇労働組合

 

 春闘勝利総決起集会に集まった皆さんに、福日労から闘う決意を明らかにします。

 福岡では、毎週水曜日に、福岡市役所に対して、「仕事よこせ」の「水曜行動」を取り組んでいます。今日の春闘集会にも、「水曜行動」に参加している仲間が、多く結集しています。東京・山谷や、大阪・釜ヶ崎とは違って、福岡では「失業対策」の仕事がまったくありません。福岡の寄せ場・築港には、求人業者がまったく来なくなっています。「働きたい」と思っていても、あるのは、空き家になった市営住宅から家財道具を撤去する仕事が一日数人分だけです。多くの日雇い・野宿の仲間たちは、アルミ缶集めや炊き出しで一日一日を生き延びることを強いられています。

 「失業対策の仕事を出せ」という要求を、福岡市役所に突きつけても、福岡市役所の対応は、「要望があることはわかりました」と繰り返すだけで、何一つ動こうとはしていません。われわれは、日雇い・野宿の労働者の団結を強く・大きく作り上げ、粘り強く「仕事よこせ」の闘いを闘いぬく決意です。

 九州は、朝鮮半島に近いため、自衛隊の増強や、米軍の演習が強まっています。長崎県佐世保の陸上自衛隊には、朝鮮半島に出撃することを想定した「殴り込み部隊」である「水陸機動団」が作られています。その「殴り込み部隊」を輸送するオスプレイを佐賀空港に配備する動きが強まっています。大分県日出生台や、福岡県築城基地では、日米の共同訓練が頻繁に行なわれています。われわれは、反戦・反基地の闘いを重要な闘いとして取り組んでいます。

 われわれは、「仕事よこせ」の闘いと反戦の闘いを両輪にして、春闘を闘います。

 「働き方改革」で、労働者に「賃下げ」と「過労死するまで働け」と強制し、「八時間労働制」や「団結権」「団体交渉権」「争議権」を奪い取る攻撃を粉砕するために、共に闘いぬきましょう。われわれは、戦前の労働組合運動が、「天皇のため」「お国のため」と戦争に協力していった歴史を二度と繰り返さないために、「反戦」を貫き通さなければならないと思います。福日労は、その闘いの最先頭で闘うことを約束し、決意の表明とします

 

                          東京都地域連合労働組合

 

 本日の春闘総決起集会に参加されたすべての仲間の皆さん。東京都地域連合労働組合から発言を行ないます。

 東京都地域連合労働組合は、この間、山谷での越年・越冬闘争、夏祭りの支援、フィリピン・トヨタ争議の支援など、闘う労働者の支援活動を行なってきました。また、「日の丸」「君が代」の強制に反対する教育労働者と連帯し、処分発令抗議行動や、都立高校の卒業式でのビラまきをやりぬいてきました。

 いま、資本主義世界経済の危機が進行し、世界大恐慌の爆発が切迫しています。米帝を初めとする帝国主義諸国は、その危機の乗り切りをかけ、「体制かく乱要因」と革命勢力の根絶にむけて、反革命戦争へと突入しようとしています。

 2月27日、28日に、第2回目の米朝首脳会談が行なわれましたが、決裂し、朝鮮反革命戦争の危機が加速しようとしています。

 朝鮮反革命戦争に向けて突出する安倍極右政府は、一挙的な戦時国家体制形成に入っています。天皇代替わりをテコとしての天皇・天皇制の強化と反革命国民統合攻撃の中で、改憲へと突き進んでいます。核武装のための原発再稼働に突き進んでいます。朝鮮反革命戦争への出撃拠点強化のため、沖縄・名護新基地建設に突き進んでいます。「共謀罪」新設を強行しました。こんな安倍極右政府の暴走を許すわけにはいきません。

 昨年、「働き方改革関連一括法案」を成立させ、日本労働運動を「一億総活躍社会」などという「富国強兵」政策を支える労働運動=「産業報国会」型労働運動へと一挙に転落させようとしています。こんな安倍極右政府を許すわけにはいきません。社会保障はばっさりと切り捨て、労働者人民に窮乏生活を押しつける安倍政府を打倒していくしか、労働者人民の生きる道ありません。

 今こそ、地域連合労働組合の一人でも入れる労働組合、地域で働く未組織労働者の組織化、「非正規雇用」労働者の組織化が必要とされている時です。一人ひとりの労働者の声に耳を傾け、「正規」―「非正規」を貫く労働者の団結を作り上げ、安倍極右政府を打倒していこうではありませんか。

 私たちは、まだまだ不十分な活動しかできていませんが、屈服する「連合」を突破し、闘う地域連合労働組合の地道な闘いを展開し、全労交の一翼を担い闘うことを決意しています。