5・1ナルヒト即位弾劾!「祝賀」強制粉砕!全国寄せ場メーデー

「即位弾劾」「メーデー勝利」をかかげ、山谷を制圧するデモを闘う(5月1日、山谷)
「即位弾劾」「メーデー勝利」をかかげ、山谷を制圧するデモを闘う(5月1日、山谷)

メーデー集会、即位弾劾デモを闘う 〈東京・山谷〉

 

清川区民館でメーデー集会

 

 5月1日、東京・山谷日雇労働組合は、天皇代替わり攻撃―「祝賀」の強制を許さず、これを粉砕するメーデー集会と戦闘的デモを闘った。

 午前10時、司会の東京・山日労の仲間が、開会を宣言しシュプレヒコールをあげる。「メーデー闘争を闘うぞ」「日雇い労働者の使い捨て許さんぞ」「ナルヒトの即位を弾劾するぞ」「天皇制を打倒するぞ」「天皇主義右翼ファシストを撃滅するぞ」。

 最初に、集会に寄せられたメッセージを司会の仲間が代読する。

 「反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会」は、「釜ヶ崎のセンターの建て替えは、釜ヶ崎を資本家の金儲けの場所に変えるという『西成特区構想』の中に位置付けられています。われわれは、『釜ヶ崎の主人公は、俺たち日雇い労働者だ!』『寄せ場の解体を許さんぞ!』『センター機能の縮小を許さんぞ!』とメーデーを闘います」。

 福岡・築港日雇労働組合は、「福岡でも、越年・越冬闘争や夏祭りを行なっている須崎公園で集会を開催し、福岡の繁華街・天神を福岡市役所までの『メーデーデモ』を闘います。俺たち日雇い労働者にとっては、10日間も仕事が無く、炊き出しを休む団体もあり、連休明けまで生き延びることが困難になり、それだけでも、『何が祝賀だ』という怒りが湧き上がっています。われわれは、福岡のど真ん中を『即位弾劾』『天皇制打倒』を掲げて、『祝賀』ムードを切り裂く闘いをやりぬく決意です」。

 沖縄・首里日雇労働組合は、「沖縄の景気は拡大傾向と言われていますが、『好調』なのは観光業だけで、多くの沖縄労働者は、低賃金、長時間労働、不安定雇用の中に置かれています」「本日、沖日労は、『沖縄日雇いメーデー討論集会』を開催します。その成功を力に、失業と野宿の押しつけ、基地と戦争の押しつけをはね返し、反革命統合支配粉砕―沖縄解放に向かって突き進んでいきます」。

 続いて、結集した仲間からの連帯あいさつを、東京都地域連合労働組合と神奈川県地域連合労働組合が行なう。

 東京都地域連合労働組合の仲間は、「安倍は、戦争翼賛の労働運動を育成するために、昨年の臨時国会で「働き方改革関連一括法」の成立を強行した。安倍がやっていることは、〝若い奴は軍隊、自衛隊で活躍しろ〟〝労働者は死ぬまで働け〟〝失業者、高齢者、『障害者』はさっさと死んでくれ〟ということだ」「メーデー集会をかちとり、天皇代替わり攻撃―ナルヒトの即位の儀式を粉砕するデモを断固として闘おう」。

 神奈川県地域連合労働組合の仲間は、「『祝賀』の強制のために10連休となった。その中で、サービス業などは、労働者が休みもとれず、ボロボロにされている状況がある」「『経済成長』とウソをつき、労働者人民に矛盾をおしつける安倍政府を打倒しよう」「連合、全労連を突破してメーデー闘争を闘おう。改憲攻撃を粉砕し、天皇制打倒のデモをともに闘います」。

 結集した仲間たちは、各寄せ場からの連帯メッセージと連帯あいさつを、大きな拍手で確認する。

 

山谷一周のナルヒト即位弾劾デモ

 

 東京・山日労の執行部が、闘いの基調を提起する。「今年のメーデーは、アキヒトの退位―ナルヒトの即位という天皇代替わりの中で迎えている。天皇代替わりは、アキヒトが上皇に就き、ナルヒトが新天皇として君臨するという、天皇制の強化そのものだ」「安倍は、ゴールデンウィークを10連休にし、労働者階級に対して、ナルヒトの即位を『祝え』という攻撃をかけている。安倍とマスコミは、天皇を賛美し、『祝賀』を強制する攻撃をエスカレートさせている。『新天皇の即位を祝わない者は非国民だ』という雰囲気を作っている」「天皇制は、『国民統合』のためにあり、労働者階級を支配するためにある。『天皇の務め』とは、労働者が、アブレ―野垂れ死にを強制する資本家や政府に対して、団結して闘うことを圧殺することだ」「アキヒトは、ヒロヒトの『遺徳を継ぐ』と宣言して即位した。これは、ヒロヒトが凶行したアジアの労働者人民への戦争―抑圧と虐殺、命乞いのための沖縄の売り渡しを居直るという宣言だ。戦争責任を居直り、労働者の闘いを圧殺する天皇制は、打倒あるのみだ」「安倍は、天皇代替わりを、『悲願』である改憲を実現するために最大限利用しようとしている」「天皇制と安倍政府を一日も早く打倒するために闘わねばならない」「安倍が資本家どもと進める『働き方改革』は、労働者階級に低賃金、過労死、『非正規化』を強制する攻撃であり、労働者階級から団結権、団体交渉権、争議権という『労働三権』を奪う攻撃でもある。『働き方改革』の最終的な目的は、労働組合運動を潰してしまうことだ。『会社のため』『国のため』『天皇のため』と言って協力する翼賛労働運動、戦前の『産業報国会』のような労働運動で、日本労働運動を支配することだ。メーデーにあたり、『働き方改革』粉砕を正面にかかげ、闘おう」「来年は、東京都が、玉姫職安で紹介している『輪番』の予算や人数を見直す年にあたる。昨年の段ボール手帳更新で大量の段ボール手帳が減らされた。東京都が『登録している労働者が減っている』という理由で、『輪番』の予算、人数を減らしてくる危険性がある。城北労働・福祉センター(センター)による『カード』発行拒否は、労働者を締め出す攻撃だ。『輪番』減らしを許さず、『カード』発行拒否を許さないために、山谷の労働者の団結を大きく強く作らねばならない」。

 締めくくりに、再度シュプレヒコールを上げて集会が終了する。

 いよいよ、山谷を一周するデモだ。デモ出発地点の清川区民館前に出た仲間は、ゼッケンをつけ、赤ハチマキを頭に巻き、隊列を整える。横断幕を先頭に、東京・山日労の赤旗が翻る。権力の弾圧や反共ファシストの敵対を許さぬスクラムを組んで、デモに出発する。途中、金町一家の事務所前と、山谷マンモス交番前では、立ち止まってシュプレヒコールを叩きつける。デモが通過する各所では、ドヤやコンビニから、山谷の仲間たちが出てきて、声を掛けたり共感をもった態度を示している。

 戦闘的デモを闘いぬいた仲間は、解散地点の玉姫公園に整列する。東京・山日労の仲間が、「今日の闘いの意義を確認し、この春から夏への闘いをさらに闘いぬこう」と集約して闘争を終えた。

 

情宣行動とメーデー上映集会を闘う〈大阪・釜ヶ崎〉

 

新今宮駅前で情宣行動

 

「反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会(釜ヶ崎労働者の会)」は、5・1メーデーを「天皇代替わり攻撃粉砕」と「反戦・仕事よこせ」をかかげ、新今宮駅前での情宣、正午からの上映集会として闘いぬいた。

 朝5時より定例の朝行動を行ない、仲間たちにメーデーを共に闘おうと呼びかけていく。ただでさえ4月以降は、現金仕事が減る厳しい時期であるにもかかわらず、天皇代替わり攻撃の中でゴールデンウィークが10連休にされ、求人車両はまったく来ない。仮移転先のセンターも、「高齢者特別清掃事業」の受付があいているのみだ。怒りの声がわきあがる。

 午前10時、仲間たちは、新今宮駅前に移動し、ゼッケン、はちまきをつけ、情宣を開始する。「ナルヒトの即位を祝えという10連休は、日雇い労働者にとって、仕事も無くなり野垂れ死ねと言う攻撃だ」「俺たち労働者にとっては、天皇制は、一日も早く打ち倒さなければならないものだ」「『即位弾劾!』『天皇制打倒!』をかかげ闘おう」「センター建て替えによる寄せ場解体を許さんぞ!」「センター機能の縮小を許さんぞ!」「戦争突撃の安倍政府を打倒しよう」とアジテーションを行ない、ビラを配布していく。「天皇はいらん。天皇のせいで戦争が止まらなかった」など、怒りの声が寄せられた。用意したビラもすべてまききり、天皇主義右翼ファシストの敵対を許さず情宣を貫徹した部隊は、集合場所へ移動する。

 

西成区民センターで上映集会

 

全国寄せ場から連帯メッセージ

 

 午前11時半、萩之茶屋駅前に集まった仲間たちと共に上映集会会場へ移動する。西成区民センターへ着くと、まずはカレーで腹ごしらえをし、準備を行なう。12時半より集会を開始する。最初に、シュプレヒコールをあげる。「ナルヒトの即位を弾劾するぞ!」「天皇制を打倒するぞ!」「センター機能の縮小攻撃を許さんぞ!」「反戦・反失業を闘うぞ!」「安倍政府を打倒するぞ!」「世界の労働者と連帯して闘うぞ!」。

 続いて、連帯メッセージの紹介を行なう。東京・山谷日雇労働組合より、「われわれは、『即位弾劾』『天皇制打倒』『メーデー勝利』をかかげ、集会と山谷を一周するデモを闘います」「世界の労働者が命をかけて闘いとった『八時間労働制』などの権利を守りぬき、戦争に突撃する安倍政府打倒にむけて闘う労働者の巨大な部隊を創り上げるために、メーデーの勝利を共にかちとりましょう」。福岡・築港日雇労働組合からは、「福岡でも越年・越冬闘争や夏祭りを行なっている須崎公園で集会を開催し、福岡の繁華街・天神を福岡市役所までの『メーデーデモ』を闘います」「俺たち日雇い労働者にとっては、10日間も仕事がなく、炊き出しを休む団体もあり、連休明けまで生き延びることが困難になり、それだけでも『何が祝賀だ』という怒りが湧きあがっています」。沖縄・首里日雇労働組合より、「『沖縄の景気は拡大傾向』と言われていますが多くの沖縄の労働者は、低賃金、長時間労働、そして不安定雇用の中に置かれています。そして多くの日雇いの仲間たちが、失業と野宿を余儀なくされています」「10連休は、これに環をかける攻撃です」「辺野古における闘いは、いよいよ正念場です。現地集中と実力闘争。これこそが勝利のカギです」「これからもいっそう現地集中を強化し、名護新基地建設阻止闘争勝利に向けて全力で闘いぬいていく決意です」。

 

「釜ヶ崎労働者の会」の基調提起と上映会

 

 次に、基調提起だ。「釜ヶ崎労働者の会」は、「今年のメーデーは、アキヒトの退位―ナルヒトの即位という天皇代替わりの中でむかえている。天皇制は、『労働者も、資本家も、天皇を中心にして一丸となれ』という『国民統合』のためにあり、労働者階級を支配するためにある」「アキヒトは、生前退位する理由を『天皇の務めを途切れさせないため』と言っている。『天皇の務め』とは、労働者が、アブレ―野垂れ死にを強制する資本家や政府に対して、団結して闘うことを圧殺することだ」「戦争責任を居直り、労働者の闘いを圧殺する天皇制は、打倒あるのみだ」「安倍は、代替わりを、『悲願』である改憲を実現するために最大限利用しようとしている」「われわれは、天皇制と安倍政府を一日も早く打倒するために闘わねばならない。2019年のメーデーにあたり、ナルヒトの即位を弾劾し、『祝賀』を強制する攻撃を打ち破ってメーデーを闘おう」「『働き方改革』粉砕を正面にかかげ、闘おう」「センターの建て替え―仮移転を巡って、おれたちは、3月15日、大阪府商工労働部との団体交渉を闘った。『センターの周囲で野宿する労働者を追い出すな』『26台を超える求人車両を締め出すな』と追及し、『追い出しはしない』『求人車両の締め出しはしない』という回答を引き出した。しかし、建て替えられるセンターの中味については、『西成労働福祉センターとあいりん職安がもどるだけでなく、区民館や民間業者が入る可能性がある』と大阪府商工労働部は言っている」「センターの建て替えは釜ヶ崎を資本家が金儲けの場所にすることを目的にする『西成特区構想』の中に位置づけられている」「『センター機能の縮小攻撃粉砕!』『寄せ場=釜ヶ崎の解体許さん!』の闘いを闘いぬかねばならない」「ストライキや正当な労働組合活動を『威力業務妨害』『恐喝』とデッチ上げ、延べ58人もの不当逮捕攻撃を強行する権力と対決する関西生コン労組を支援する闘いを闘おう」と提起し、会場全体の拍手で確認された。

 上映会に移る。今回上映されたのは、ドキュメンタリー映画・「フツーの仕事がしたい」(2008年制作)だ。この映画は、高校卒業後、運送関係の仕事ばかりを転々とし、当時セメント輸送運転手として働いていた主人公が、月552時間にも及ぶ労働時間ゆえ、家に帰れない日々が続き、心身ともにボロボロな状態になり、さらには「会社が赤字だから」と賃金も一方的に下げられ、藁にもすがる思いで、労働組合の扉をたたき、その後、会社ぐるみの組合脱退工作と対決し、闘っていく姿を描いたものだ。「一人では何もできないが、組合は強い」「団結して闘うことが大事」と感想が寄せられた。上映集会の最後に、これからも「反戦・仕事よこせ」の闘いを団結して闘おうと「団結ガンバロー」三唱で集会を締めくくった。

福岡市の中心部・天神で「即位弾劾」のデモを闘う福日労の部隊(5月1日、福岡)
福岡市の中心部・天神で「即位弾劾」のデモを闘う福日労の部隊(5月1日、福岡)

天皇代替わりへの「祝賀」強制を粉砕し、集会と天神デモで日雇いメーデー

 

須崎公園で「即位弾劾」「メーデー勝利」の決起集会

 

 5月1日、福岡・築港日雇労働組合(福日労)は、天皇代替わりに対する「祝賀」強制粉砕と「反戦・反失業」の闘いの前進に向けたメーデー集会を福岡市中央区の須崎公園で開催し、福岡市の繁華街・天神を縦断して福岡市役所に隣接する天神中央公園に至る戦闘的なデモをやりぬいた。

 集合時刻の午前11時前後になると、集会場の須崎公園には、福日労が取り組んでいる毎週水曜日の「仕事よこせ」の対市役所行動、築城、佐世保、日出生台、長崎での反戦闘争に参加している労働者が集まってくる。年度替りの仕事の減少のため、最近になって野宿を強いられている労働者の顔も見える。集会を行なう音楽堂は、福日労が越年・越冬闘争や夏祭りを取り組み、日雇い・野宿の労働者の闘う拠点となっている場所だ。正午からの集会開始までに食事を済ませるために、集まった労働者は、協力しあい、慣れた手つきで用意されたカレーの配食をテキパキとやり、ハチマキやゼッケンを身に着け、横断幕や組合旗を配置し、集会開始を待つ。

 正午、「福岡日雇いメーデー集会」は、須崎公園音楽堂の正面に「ナルヒト即位弾劾!」「メーデー勝利!」と大書した横断幕と福日労の組合旗を掲げて開始される。集会は、闘いの決意を込めたシュプレヒコールから始まる。司会の音頭で「ナルヒトの即位を弾劾するぞ!」「祝賀の強制を粉砕するぞ!」「天皇制を打倒するぞ!」「メーデーを闘うぞ」「『反戦・仕事よこせ』を闘うぞ!」「『働き方改革』粉砕!」「改憲攻撃粉砕!」「安倍政府を打倒するぞ!」というシュプレヒコールが須崎公園全体に轟く。連休中に公園を散策する市民が集会に注目する。

 続いて、ナルヒト即位弾劾とメーデーを闘う全国の寄せ場からのメッセージを司会が紹介する。参加者は、大きな拍手をもって、全国の寄せ場でのナルヒト即位への「祝賀」強制を粉砕し、「反戦・反失業」を基調にした日雇いメーデーと連帯して闘う決意を打ち固めた。

 

福日労委員長が基調提起

 

 次に、福日労の委員長が基調提起に起つ。

 基調提起は、「天皇代替わりは、アキヒトが上皇に就き、ナルヒトが新天皇として君臨するという、天皇制の強化そのものだ」「安倍は、ゴールデンウィークを10連休にし、労働者階級に対して、ナルヒトの即位を『祝え』という攻撃をかけてきている」「安倍もマスコミも、新天皇の即位を祝わない者は『非国民』だという雰囲気を作っている」「アキヒトは、生前退位する理由を、『天皇の務めを途切れさせないため』と言っている。『天皇の務め』とは、労働者が、アブレ―野垂れ死にを強制する資本家や政府に対して、団結して闘うことを圧殺することだ」「われわれは、天皇制と安倍政府を一日も早く打倒するために闘わねばならない。2019年のメーデーにあたり、ナルヒトの即位を弾劾するデモを、『祝賀』強制の攻撃を打ち破って闘おう」「メーデーは、1886年5月1日に、米国の労働者が、労働組合のもとに団結して、『1日8時間労働制』を要求して、ストライキを闘ったことが起源になっている」「安倍や資本家たちが進める『働き方改革』の攻撃は、『残業代ゼロ化』の『高度プロフェッショナル制度』や、『正社員』の賃金を下げ『合理的な格差』と称して『非正規』労働者に低賃金と劣悪な労働条件を強いる『同一労働同一賃金』にとどまらず、『解雇の金銭解決』の制度を作るために動き出している。これは、闘う労働者を職場から追い出すことを狙ったものだ。『働き方改革』攻撃の最終的な目的は、労働組合運動を潰してしまうことだ。『会社のため』『国のため』『天皇のため』と言って戦争に協力する翼賛労働運動、戦前の『産業報国会』のような労働運動で、日本労働運動を支配することだ」「『働き方改革』の攻撃で、『八時間労働制』や、『労働三権』を奪おうという攻撃が強まる中、メーデーの勝利をかちとり、『反戦・反失業』の闘いに勝利しよう」。

 

「即位弾劾」「メーデー勝利」の天神デモ

 

 「九州は、安倍が戦時国家体制を作る攻撃によって、佐世保、築城、日出生台が朝鮮半島での戦争にむけた出撃基地、労働者人民を虐殺する訓練の場として強化されている。改憲攻撃と一体の軍備強化を打ち砕く闘いに決起しよう」「福岡では、東京・山谷や、大阪・釜ヶ崎で実施されている失業対策の仕事を行なうように要求し、市役所に対して、毎週『水曜行動』を取り組んでいる。しかし、福岡市役所は、『要望があることは伝えます』と答えるだけで、福日労との話し合いに応じようとはしない。われわれは、粘り強く『仕事よこせ』の闘いを取り組んでいかねばならない。福日労の団結を強く、大きくつくり上げ、福岡市に俺たちの要求を呑ませていこう」。

 提起された基調が、会場全体からの「ヨシ!」の声と拍手で確認される。

 ゴールデンウィークが10連休にされ、仕事もなく、野宿を強いらている労働者は、「祝賀」強制の攻撃への怒りを満身にみなぎらせ、闘いに撃って出る準備に入る。シュプレヒコールで集会を締めくくり、いよいよデモに出発だ。デモ隊は、福岡の繁華街・天神のど真ん中を横断幕と組合旗を先頭にして行進する。道行く人々が「ナルヒト即位弾劾!」「メーデー勝利!」の横断幕に注目する。天神交差点で「反天皇」の情宣を行なう団体からエールが送られる。デモ隊は、市役所前で立ち止まり、「止まるな、進め」という警察の規制を尻目に、思う存分「福岡市は、仕事を出せ」「高島市長は、出て来い」「俺たちとの交渉を行なえ」「闘って仕事をかちとるぞ」とシュプレヒコールを叩きつける。

 天神中央公園に到着したデモ隊は、天皇代替わりへの「祝賀」強制を許さず、メーデーの闘いを貫徹したことを全体で確認し、「仕事よこせ」の対市役所行動、安倍の改憲攻撃を粉砕する闘い、九州を朝鮮反革命戦争出撃の拠点とする攻撃を打ち砕く反戦闘争をさらに強めることを決意し、当日の闘いを終えていった。

天皇制の強化粉砕、名護新基地建設阻止、「仕事よこせ」の決意を固めた集会(5月1日、那覇)
天皇制の強化粉砕、名護新基地建設阻止、「仕事よこせ」の決意を固めた集会(5月1日、那覇)

 

情宣と集会で日雇いメーデーを闘う  〈沖縄・首里

 

パレットくもじ前で情宣

 

 5月1日、沖縄・首里日雇労働組合(沖日労)は、情宣と討論集会で、日雇いメーデーを闘った。

 時折激しく雨が降る荒天のなか、午前11時半、沖日労の仲間たちはパレットくもじ前に登場する。メーデー討論集会への注目と参加を訴えるとともに、天皇代替わりを最大限に利用した天皇制キャンペーンに対決し、「即位祝賀」の強制粉砕、天皇制打倒を訴える情宣戦に取り組むためだ。沖日労の仲間たちは、「大型連休が10連休にされ、安倍もマスコミも、『祝わない者は非国民だ』という雰囲気を造り出している。しかし、日雇い労働者にとっては、長期にわたって仕事がなくなり、行政も窓口を閉ざすため、10連休は『野垂れ死ね』という攻撃に等しい」、「『国体護持』すなわち天皇制維持のために沖縄戦を強要し、戦後もまた『国体護持』のために、沖縄を米国に売り飛ばした昭和天皇・ヒロヒトの責任を消し去り、天皇賛美一色に染め上げようという策動を許すわけにはいかない。それは新たな沖縄戦への道だ」、「すべての日雇い労働者は、日雇いメーデー討論集会に結集し、『仕事よこせ』の闘いに起ち上がろう。名護新基地建設阻止の現地行動に参加しよう」と訴えた。

 

那覇市内の市民会場で「沖縄日雇いメーデー討論集会

 

 午後1時からは、那覇市内の市民会場で、沖日労主催の「沖縄日雇いメーデー討論集会」に取り組んだ。執行部の仲間の司会のもと、「日雇いメーデーを闘うぞ」、「『反戦・仕事よこせ』の闘いをやりぬくぞ」、「沖日労は、闘うぞ」という力強いシュプレヒコールで、討論集会は開始された。

 まずは、寄せられた連帯メッセージの紹介だ。全国の寄せ場から寄せられた連帯メッセージに、全体が拍手で応えた。

 続いて、執行部から、「1、労働情勢と日雇い労働運動の課題」、「2、名護新基地建設阻止の闘いについて」、「3、沖日労の取り組みの報告と課題」についての提起が行なわれる。

 

「労働情勢と日雇い労働運動の課題」

 

 「1、労働情勢と日雇い労働運動の課題」では、政府・大資本による「働き方改革」の強行の中で、賃下げ、「解雇自由化」、「残業代ゼロ化」、「九割非正規化」の攻撃が全国で吹き荒れていること、さらに沖縄は、一人当たりの「県民所得」、「世帯貧困率」、「ワーキングプア率」、「非正規率」、「子どもの貧困率」のどれをとっても、「全国ワースト・ワン」の状況にあることが明らかにされた。

 さらに、執行部の仲間は、「沖縄の『完全失業率』と『最低賃金』という二つの重要な指標が『全国ワースト・ワン』を脱したことがさかんに言われているが、このことには注意が必要だ」として、「完全失業率」については、「このかんの新規雇用のほとんどが、『宿泊・飲食サービス業』、『卸売・小売業』関連の『非正規』であり、『正社員』の雇用拡大はほとんど進んでいない」こと、また「最低賃金」についても、2018年10月より、時給737円から25円(3・4パーセント)引き上げられて762円になり、鹿児島県の761円を1円上回り、「2012年度以来6年ぶりに全国最下位を脱することになったと言われているが、しかし、最賃破りの比率(最低賃金を下回る給与で働かされている中小企業労働者の比率)では、全国の値と比較できる直近の2015年度の沖縄『県』の比率は5・2パーセントで、全国で最も高くなっている」ことを指摘した。そして、この中で、「沖縄の日雇い労働者は、まったくの無権利状態に置かれている」ことなどが、怒りを込めて明らかにされた。

 さらに、こうした実態に示される「沖縄の貧困」とは、「沖縄戦の強要による焦土化と戦後の米軍政下への叩き込みに始まり、『返還』後も変わらぬ〈基地・沖縄〉の強要と、そのもとでの第三次産業に偏った経済構造の形成という、現在に至るまでの日帝の統合支配―差別支配の結果である」こと、「官公労中心の労働運動を突破する最下層の労働者の起ち上がりこそ、窮乏化と戦争を阻止し、統合支配を打ち砕き、沖縄解放を実現する真の力であり、名護新基地建設阻止の闘いの帰趨も、そこにかかっている」こと、したがって「今こそ日雇い労働運動を強力に進めていく必要がある」ことが提起され、熱い拍手で確認された。

 

「名護新基地建設阻止の闘いについて」

 

 「2、名護新基地建設阻止の闘いについて」では、「大浦湾側の埋め立て予定地の海底に広がる『超軟弱地盤』の問題、埋め立て予定地直下と直近を走る2本の『活断層』の問題など、立地に関わる深刻な問題が次々に露呈し、政府―沖縄防衛局は、この先の展望がまったく立たなくなっている」こと、「行きづまり、追いつめられているのは、政府―沖縄防衛局の方である」こと、「沖日労として全力で埋め立て阻止に取り組んでいく必要がある」ことが提起された。

 

「沖日労の取り組みの報告と今後の課題」

 

 「3、沖日労の取り組みの報告と今後の課題」では、第1に、「仕事よこせ、一人の野垂れ死にも許さない取り組み」として、沖縄労働局に対する「日雇い雇用保険制度」、「建設業退職金共済制度」をめぐる申し入れ、沖縄「県」、那覇市に対する「公的就労対策事業」をめぐる申し入れを計画していること、第2に、毎月第1、第3の日曜日に行なっている与儀公園での炊き出しをやりぬくこと、第3に、「反戦・反基地の取り組み」として、とりわけ名護新基地建設阻止の闘いを巡り、「ゲート前の座り込みなど、工事阻止の現地行動に結集しよう」、「埋め立て工事への日雇い労働者の動員が始まっている。すべての日雇いは、新基地建設工事を拒否せよ」と熱く提起された。

 最後は、「行動方針の提案」だ。執行部の仲間が、「反戦と仕事よこせの闘いが、沖日労の闘いの二大基軸だ」と強調した上で、「沖縄労働局、那覇市、沖縄『県』に対する行動を強めよう」、「与儀公園での炊き出しをやりぬこう」、「名護新基地建設を阻止するために、辺野古現地への集中体制を強化しよう」、「5・15闘争を闘おう」と、熱く呼びかけた。