7・10「関西生コン潰しの大弾圧を許さない!『週刊実話』を提訴!第1回口頭弁論・集会」

警察庁に「不当弾圧許さん」とシュプレヒコール(7月10日、霞ヶ関)
警察庁に「不当弾圧許さん」とシュプレヒコール(7月10日、霞ヶ関)

7・10「関西生コン潰しの大弾圧を許さない!『週刊実話』を提訴!第一回口頭弁論・集会」

 

 7月10日、「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会・東京」と「救援連絡センター」の呼びかけで、「関西生コン潰しの大弾圧を許さない! 『週刊実話』を提訴! 第1回口頭弁論・集会」が闘われた。

 昨年8月から始まった「全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部(関西生コン支部)」に対する弾圧は、6月18日に滋賀県警組織犯罪対策課、19日に京都府警組織犯罪対策課が、新たな逮捕攻撃をかけてきている。滋賀県警の弾圧は、建設現場の法令違反を調査、申告、是正を求めるコンプライアンス活動を「恐喝未遂」、ビラまきを「威力業務妨害」とデッチ上げ、京都府警の弾圧は、「非正規雇用」の組合員を「正社員」として雇用するよう要求し、組合員が保育園に提出する「就労証明書」への押印を求めたことを「強要未遂」とデッチ上げた弾圧だ。

 このような「関西地区生コン支部」への大弾圧を賛美し、デマ記事で煽動しているのが「週刊実話」だ。「週刊実話」は、2019年2月21日号、2月28日号、3月7日号の3回にわたって、一ノ宮美成なるライターが書いた「ブラックマネー 関西生コン事件」なる記事を掲載した。その内容は、「『関西生コン支部』の委員長・武は、典型的な労働貴族であって贅沢三昧」「『関西生コン支部』は、ストと称して業務妨害を行ない、生コン業者を恐喝して多額の資金を得ている」「今回、司直の摘発が入り、逮捕者続出で組合は存続の危機」といった、労働組合敵視、弾圧賛美の内容だ。

 この「週刊実話」という捏造記事を撒き散らす悪質ジャーナリズムへの反撃を行ない、「関西地区生コン支部」への弾圧の本質を明らかし、広く世論に訴えるために、「関西地区生コン支部」が原告となり、「週刊実話」を発行する株式会社日本ジャーナル出版と執筆した一ノ宮美成を被告として、損害賠償請求と謝罪文の掲載を求めて東京地裁に民事裁判が提訴された。

 7月10日は、この民事裁判の第1回口頭弁論の期日となった。この日、正午から東京地裁前には多くの労働者が集まり、午後2時からの警察庁への抗議・請願行動、午後3時半からの第1回口頭弁論への結集を呼びかけるビラまきが行なわれた。午後2時からは、東京地裁の正面にある中央合同庁舎第2号館に入っている警察庁に対する抗議申し入れと請願行動が取り組まれた。

 午後3時半からは、いよいよ「週刊実話」を追及する法廷での闘いだ。第1回口頭弁論には武洋一書記長が起つ。武書記長は、「関西地区生コン支部」が掲げる産業別労働運動の内容から弁論を始め、生コン産業に対する建設資本による不当な買い叩き、それを許さないための中小生コン業者の協同組合の組織化を「関西地区生コン支部」が担ってきた経過、生コン価格の上昇を生コン運賃に反映させるという経営側の約束と、それを反故にして「関西地区生コン支部」のストライキを「威力業務妨害」とするデッチ上げに経営側、警察、ヤクザが結託している事実を明かにした。

 ところが、弁論の途中であるにもかかわらず、裁判長は「10分間の弁論のはずです」なぞと弁論の打ち切りを強要してきたのだ。これに対しては、武書記長、弁護団、傍聴団が一体となって抗議し、弁論は貫徹された。弁論が終わると、裁判長は「閉廷します」と言い、そそくさと姿を消し、闘う労働運動への憎悪をあらわにする。

 閉廷後、法廷の隣の控え室で行なわれた収約集会では、武書記長や弁護団が警察庁や総務省の対応や裁判長の不当な訴訟指揮に抗議の声を上げ、「団結否認」「関生解体」の攻撃を許さぬ裁判闘争をやりぬく決意を明らかにした。弁護団によると、「週刊実話」側には大阪で共産党系の労働問題を担当している弁護士が就き、裁判そのものを大阪に移送することを申し立てているという。結集した労働者は、10月21日に決まった次回期日を闘いぬき、東京での「関生支援」の闘いと陣形を大きく作り上げることを確認し、当日の行動を終えていった。

                            〈東京・山谷日雇労働組合〉