10・4
関西生コンに対する大阪第一次弾圧第七回公判闘争が闘われる
黒服集団を圧倒し、傍聴席を制圧する闘いに起つ
10月4日、午前10時から、大阪地裁で、「全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部(関西地区生コン支部)」に対する大規模な弾圧の一環である「大阪第一次弾圧」の第七回公判闘争が闘いぬかれた。
当日は、傍聴券の抽選整理券が配布される午前9時を前にして、多くの「関西地区生コン支部」の組合員、支援の労働者が大阪地裁に結集した。いっぽう、「大阪生コン広域協組」は、この日の法廷で、副理事長・地神が「中央大阪生コン」の会長として証言に立つために、いつにも増して黒服集団の動員をかけている。しかし、10億円とも言われる「関生潰し資金」を使い、「動員しなければ、生コンの出荷を割り振らない」という恫喝をもっての動員では、何の迫力もない。抽選に外れた黒服集団は、地裁前に待機させていた車で早々と去っていく。
闘う労働者は、「関西地区生コン支部」に対して続く17波―79人もの逮捕、65人もの起訴という不当弾圧への怒りを胸に、傍聴闘争に入っていく。
「大阪生コン広域協組」副理事長・地神が検察の台本に沿って証言
この日の公判は、2017年12月12日、13日、「関西地区生コン支部」が、「宇部三菱生コン」と「中央大阪生コン」という二つの生コン会社に対して、賃上げを要求して闘ったストライキを「威力業務妨害」とデッチ上げた不当弾圧をめぐった公判だ。「宇部三菱生コン」や「中央大阪生コン」が加盟する「大阪生コン広域協組」は、「生コンの単価が上昇したら、生コンの運送費を上げ、生コン車の運転手の賃上げができるようにする」という確認を反古にした。「大阪生コン広域協組」は、「関西地区生コン支部」の力を得て、生コンの買い叩きを繰り返していた元請けゼネコンに対する交渉力を手にした途端、確認を反古にしたのだ。これに対して、「関西地区生コン支部」が闘ったストライキは、当然の闘いだ。
この日、検察側の証人として出てきた地神は、「中央大阪生コン」という生コン会社の会長であると同時に、「大阪生コン広域協組」の副理事長だ。地神は、「関西地区生コン支部」に対してレイシストと一体となって敵対行動の先頭に立っている輩だ。地神は検察が用意した台本に沿って、「『大阪生コン広域協組』の大同団結が実現したのは『関西地区生コン支部』の存在とは関係なく、自分が進出して大同団結に努力したからだ」という証言を繰り返した。しかし、台本通りの証言ながら、「反古(ほご)」を「はんこ」と読み、繰り返した。検察の台本に元にした証言であることは歴然だ。地神は、「神戸で土建会社や生コン会社を経営し、2015年に大阪に進出した。倒産した会社の敷地やプラントは買い取ったが、『関西地区生コン支部』の活動には疑問を持っていたので、労使関係は、前の会社にやってもらうようにした。労働組合の分会事務所は出て行ってもらうことにした」と証言した。初めから「反労働組合」で進出したということだ。
「反労働組合」の証言を繰り返す地神
地神は、その後も、検察の「関西地区生コン支部」を「金目当ての集団」と描き出し、ストライキの正当性を否定することを目的にした質問に応じていった。それは、「廃業する生コン会社の問題で不当な解決金を要求された」、「生コン一立方メートル当たり100円の基金は、労働者に還元されていなかった」、「ストライキに備えて、人員や予備車、ガードマンを配置したので200万円の損害が出た」、「出荷妨害は、発注主からの信頼を失い、金額には例えようもない」といった証言だ。地神は、証言の最後に、「武(委員長)と執行部には厳重な処罰をして欲しい」と言い放った。
午後からの弁護側の反対尋問に移ると、地神は、一転して「聞かれている意味がわからない」、「知らない」、「覚えていない」と繰り返した。自分が「大阪生コン広域協組」の理事になった時期ですら「覚えていない」と答える始末だ。地神は、「『関西地区生コン支部』は、金もうけを目的にした集団だ」と描き出すことが自分の役割だとばかりに、弁護団からの質問にはろくに答えようとはせず、挑戦的な態度を取り続けた。
午後3時近くまでの公判闘争を闘いぬいた労働者は、ストライキやコンプライアンス活動を、労働組合の当たり前の闘いとして貫徹する「関西地区生コン支部」の壊滅を狙った弾圧を粉砕するために、さらに反撃の闘いを強めることを確認し、当日の闘いを終えていった。
〈反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会〉