10・17
「関西生コン」に対する大阪第二次弾圧第五回公判闘争
黒服集団と対峙し、公判闘争を闘いぬく
10月17日、午前10時から、大阪地裁で、「全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部(関西地区生コン支部)」に対する大規模な弾圧の一環である「大阪第二次弾圧」の第5回公判闘争が闘いぬかれた。
「大阪第二次弾圧」は、「関西地区生コン支部」が、2017年12月12日、13日に、「中央大阪生コン」と「宇部三菱大阪港サービスステーション(SS)」で闘ったストライキを、大阪府警が「威力業務妨害」とデッチ上げ、武委員長、柳(やなぎ)元副委員長、西山執行委員の3人を2018年11月21日に不当逮捕した弾圧だ。大阪府警は、この弾圧の前に、2018年9月18日、16人の組合員を「宇部三菱大阪港SS」の件で逮捕して7人を起訴、2018年10月9日、8人の組員を「中央大阪生コン」の件で逮捕して5人を起訴した「大阪第一次弾圧」を強行している。2018年8月9日、滋賀県警組織犯罪対策課が強行した「恐喝未遂」をデッチ上げての組合員1人の逮捕―起訴から始まった今回の「関西地区生コン支部」への大規模弾圧は、本年9月4日、京都府警が強行した「恐喝」をデッチ上げた武委員長、湯川副委員長に対する不当逮捕で、合計16波、逮捕者は延べ79人(業者8人を除く)、起訴の延べ人数は60人(業者5人を除く)に及んでいる。武委員長への不当逮捕は6回、湯川副委員長への不当逮捕は7回に及んでいる。9月4日の不当弾圧は、6年前に倒産した生コン会社の労働債権確保の争議を「恐喝」とデッチ上げた弾圧だ。警察は、「関西地区生コン支部」に不当弾圧を仕掛けるために、6年も前の争議を弾圧の「ネタ」として引っ張り出しているのだ。労働組合の当たり前の闘いであるストライキや、建設現場での安全確保や労働条件を守らせるためのコンプライアンス活動を違法とし、大量逮捕と長期勾留、多額の保釈金を強制して組織壊滅を狙う攻撃を粉砕するために、当日は、関西の多くの労働者が公判闘争に結集した。
午前9時、傍聴券の抽選整理券が配布される大阪地裁には、多くの「関西地区生コン支部」の組合員、支援の労働者が大阪地裁に結集した。一方、「大阪生コン広域協組」は、10月4日の「大阪第一次弾圧」の公判で証人として出廷した副理事長・地神が再び証言に立つために、100人を超す黒服集団を動員している。しかし、「裁判の傍聴に動員しなければ、生コンの出荷を割り振らない」という恫喝をもっての動員では、何の迫力もない。
「関西地区生コン支部」を誹謗中傷する証言を繰り返す証人・地神
この日、検察側の証人として出てきた地神は、「中央大阪生コン」という生コン会社の会長であると同時に、「大阪生コン広域協組」の副理事長だ。地神は、「関西地区生コン支部」に対してレイシストと一体となって敵対行動の先頭に立っている輩だ。地神は、検察側の証人として「『大阪生コン広域協組』が105社―125工場で大同団結し、元請けゼネコンに対する交渉力を持ち、生コン価格を適正価格にしたのは、自分が神戸から大阪に進出したからだ」、「自分は神戸から大阪に進出し、『中央大阪生コン』を設立したが、1年間も生コンの出荷も遠慮して生コン会社の大同団結のために努力した」と検察が用意したストーリーに沿って「自慢話」を繰り返した。続いて、「『大阪生コン広域協組』が『関西地区生コン支部』に約束していた『生コン出荷一立米当たり100円の労働者のための基金を払う』という約束を反古にしたのは、廃業する生コン会社に『関西地区生コン支部」が組合の分会を作り、解決金を要求したからだ」と「関西地区生コン支部」を誹謗する証言を行なった。地神は、大阪に進出する際に買収した生コン会社でも「労使関係は引き継がない」「分会の事務所は退去してもらう」と労働組合を敵視する姿勢を取った。地神は、廃業する企業で働いてきた労働者に対しても、「解決金を払う必要はない」と労働組合への敵対姿勢を取り続けた輩ということだ。地神は、その後も、検察の「関西地区生コン支部」を「金目当ての集団」と描き出し、ストライキの正当性を否定することを目的にした質問に応じていった。証言の最後には、「武(委員長)と執行部には厳重な処罰をして欲しい」と言い放った。
午後からの弁護側の反対尋問に移ると、地神は、一転して「被告」と弁護団に対する挑戦的な態度を取った。弁護士から質問されてもいないのに、自分の自慢話をしたり、「『関西地区生コン支部』のストライキで出荷妨害をされ、損害を受けた」と強調した。しかし、その「損害」なるものは、スト破りのために人員や生コン車を増やし、ストライキに対してガードマンを新たに配置するといった敵対のための出費だ。その後も、「『関西地区生コン支部』は、金もうけを目的にした集団だ」と描き出すことが自分の役割だとばかりに、弁護団からの質問にはろくに答えようとはせず、挑戦的な態度を取り続けた。
午後3時半過ぎまでの公判闘争を闘いぬいた労働者は、ストライキやコンプライアンス活動を、労働組合の当たり前の闘いとして貫徹する「関西地区生コン支部」の壊滅を狙った弾圧を粉砕するために、さらに反撃の闘いを強めることを確認し、当日の闘いを終えていった。
〈反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会〉