６・３サンケン電気大阪支店前抗議行動

６．３サンケン電気大阪支店前抗議行動

サンケン電気大阪支店前で抗議行動

　６月３日、正午から１３時までの一時間、サンケン電気大阪支店前での抗議行動が取り組まれた。関西の闘う労働組合が、「サンケン電気」大阪支店の入る、明治安田生命梅田ビル前に結集し、全港湾大阪支部の司会で、抗議行動が開始される。同時並行で、昼休みの時間帯を行き交う労働者人民に、ビラ配布を行なう。

　まず、大阪全労協・竹林氏より、この間の経過が報告される。「昼休みで労働者が行きかうこの時間、サンケン電気に対する抗議行動を行なっていきたいと思う」「サンケン電気のやり方は、悪辣、非道、この言葉につきる。この間、サンケン電気は、全国の支店・営業所をリストラし、分社化すると、会社存亡のどさくさに紛れて、一方で投資ファンドによって株を２０パーセント以上買い占められるという状態に陥っている。投資ファンドによる株の買い占めが、どのような事態を引き起こすか、あの東芝でさえ社長が辞任に追い込まれている。サンケン電気は、組合弾圧をしている暇も余裕もないはず。使用者責任を引き受けるという立場にたちかえって解雇した労働者の雇用と生活を守る、その立場にたちかえるしか会社を健全に存続させる道はない」「あろうことか、この間、韓国の労働者と連帯して闘っている日本の市民運動に対して弾圧を行なっている。５月１０日、埼玉県の新座市にある、サンケン電気本社前の『韓国サンケン労組と連帯する埼玉市民の会』の抗議行動において、不当にも「韓国サンケン労組を支援する会」の一人の中心的なメンバーが埼玉県警によって逮捕された。さらに自宅と、連絡先をおいている『中小労組政策ネットワーク』の事務所に対して、不当な家宅捜索が行なわれ、病気のお連れあいの私物まで奪っていき、ドアを２ヵ所穴をあけてしまうという乱暴な事を行なっている」「こんな罪にもならないことで埼玉地検は、起訴した。逮捕当時は『暴行』、起訴された時点では、『威力業務妨害』も加えられている。これは他人ごとではない。大阪支店前で抗議行動を行なっている私たちにとっても、自分の問題としてとらえていかなければならない。その原点は、不当解雇以来、韓国サンケンの会社前で籠城を続けている不屈の闘いに連帯し、植民地支配以来の日本の犯罪性、それを引き受けて、日韓の労働者が連帯していく、そのような歴史的展望をもった闘いの視点、これなしに日韓民衆の連帯はないと思う。私たちは、埼玉で不当逮捕されている仲間の解放と、韓国サンケン労組の労働者すべての解雇を撤回させる闘いを、この６月～７月、大阪の仲間のみなさんと共に闘っていきたいと思う。本日もがんばろう」。

結集した団体からの連帯アピール

　続いて、「関西地区生コン支部」より、「韓国で闘っている仲間、そして今、不当にも勾留されている仲間への思いを怒りにかえて、シュプレヒコールを行なっていこう」との呼びかけで、大阪支店の入る２５階をにらみ、こぶしを握る。「韓国サンケンの偽装廃業を許さないぞ！」「韓国サンケン労働者の解雇を許さないぞ！」「サンケン電気は、廃業を撤回しろ！」「労働者の解雇を撤回しろ！」「支援する会の仲間の不当逮捕を許さないぞ！」「仲間をいますぐ解放しろ！」「警察と会社による弾圧を許さないぞ！」「おおさかユニオンネットワークは、闘うぞ！」「大阪の労働者は、闘うぞ！」「韓国の労働者と連帯して闘うぞ！」「日韓連帯で闘うぞ！」。

　次に、結集した団体から連帯アピールが行なわれ、「反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会」も共に闘うアピールを行なう。「関西地区生コン支部」からは、「私たちもあたり前の組合活動をしたことを『威力業務妨害』、『恐喝』、『脅迫』、これで８９人もの仲間が逮捕勾留をうけた」「あたり前のことをやって弾圧される、こういったことを許してはならない」「この間出された判決は三つあって、すべて有罪。こんなことが許されていいわけがない」「サンケン電気についても、偽装廃業、労働者の首切り、こんなことが許されていいわけがない。ここに集まった仲間、全国の仲間と共に闘っていきたい」。司会より、「この韓国サンケン電気労働者に対する解雇攻撃も、関生支部に対する弾圧も、決して許される行為ではない。今の行動も憲法で保障された私たちの権利だ。韓国サンケン労組のことも、関生支部のことも勝利するまで闘おう」。シュプレヒコールを行ないながら、アピールが続けられた。再度、大阪全労協の竹林氏より、「今回の弾圧に対して、真っ先に抗議声明を出したのが、韓国民主労総だった」「韓国の民主勢力、闘う仲間は、われわれの支援闘争の動向を注視しており、たった一人の日本の労働者の不当逮捕に対しても、弾圧への怒りと支援闘争への共感を示してくれている」「私たちは、韓国サンケン労組支援の闘い、この一つをとってみても、日韓の間に横たわる様々な歴史的な問題を、しっかり踏まえて、引き受けていく中でしか、この闘いの展望は切りひらけないと思っている。日本の若い労働者に対して、そのことを伝えていくことも私たち世代の役割だと思う」。

　最後にシュプレヒコールを行なった後、「おおさかユニオンネットワーク」の垣沼氏が行動のまとめを行ない、この日の闘いを終えた。弾圧を粉砕し、勝利するまで断固闘おう。

〈反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会〉