6・25サンケン電気定時株主総会行動

サンケン電気本社前でシュプレヒコールを上げる労働者(6月25日、新座市)
サンケン電気本社前でシュプレヒコールを上げる労働者(6月25日、新座市)

6・25サンケン電気定時株主総会行動

 

サンケン電気本社前で集会

 

 6月25日、埼玉県新座市にあるサンケン電気本社で「サンケン電気株式会社第104回定時株主総会」が午前10時から行なわれた。この日、「韓国サンケン労組を支援する会」「韓国サンケン労組に連帯する埼玉市民の会」呼びかけで、「サンケン電気定時株主総会宣伝行動」が闘われた。「株主総会」の会場であるサンケン電気本社前には、午前9時まえから、韓国サンケンの解散・清算と労働者全員解雇、そして、「韓国サンケン労組を支援する会」の尾澤さんの不当逮捕・起訴に抗議する多くの労働者・市民、労働組合が続々と集まってくる。横断幕が張られ、組合旗が林立し、プラカードや、韓国労働者の似顔絵が描かれたパネルが狭い社前を埋め尽くす。

 午前9時、「株主総会」に参加する株主に対して「株主総会」への尾澤質問書が刷られたビラ配布が開始され、集会が開催される。最初に、「韓国サンケン労組を支援する会」の共同代表であり、全労協議長の渡邉洋氏からあいさつがなされる。「韓国サンケンの工場が解散されたというのは、一般の工場が解散されたのとは、違う意味があると思う。日本と韓国の歴史の問題、日本と韓国、国と国との関係が極めて悪くなっているというのが、一つ大事な問題であると思う。私たち、労働者、市民が隣国に住む住民として、これからも仲良くしていくために、様々な努力をしていかなければならい。今回の韓国の工場の閉鎖については、労働組合がうるさいから無くしてしまおうということしか考えられない。こういうことを許せば、日本の労働者にとっても息苦しい世の中を作っていくのだということに他ならない。私たちは、歴史もふまえ、今の国際情勢もふまえて、この会社のあり方を正していく闘いを貫徹していこう」。

 

韓国サンケン労組からのアピール

 

 続いて、韓国からインターネットを通じて、韓国サンケン労組のキム・ヒョンガンさんがアピールを行なう。「サンケン電気が韓国で行なったひどいことを多くの人に知らせよう。そして、この問題について、糾弾しようという人たちが、株主総会の時に本社前に大勢集まってくださっている。サンケン電気は、2020年、7月9日、サンケン電気のホームページ上で、韓国サンケンの廃業を決定して、掲載した。そして、私たちは、解雇された。この解雇は、労使間で締結した労働協約に反するなど、多くの問題をはらんでいる」「日本国内では、整理解雇については、十分な話し合いがされ、補償もされているのに、韓国では、そのような話し合いが全く行われていないので、韓国の労働者を踏みつけにしていると思わざるを得ない。このような状況を株主の皆さんが、経営陣に責任を問うべきだと思う。経営陣の過ちを指摘しようとする者に、公権力をもって弾圧する。あってはならないことだ。ありもしない『暴行罪』をデッチ上げ、今度は、起訴するにあたり『威力業務妨害』という罪状まで付け加えた。このような経営陣をそのままにしていては、サンケン電気の評判は、失墜する一方だ。特に、慶州南道の知事が廃業を撤回するならば、自治体としても支援を惜しまないと表明しているが、サンケン電気は、このようなことも無視している。このようなことを続ければ、韓国におけるサンケン電気は営業できなくなることを肝に銘じるべきだ。株主の皆さんに置かれても、韓国サンケンの労働者が、元通りに自分たちの職場で働けるようご協力をお願いします」。

 続いて、韓国サンケン労組の副支会長であり、民主労総の副委員長であるキム・ウニョンさんからのアピールだ。「『株主総会』に参加する株主の皆さん。サンケン電気経営陣の方から、誤った情報がなされるかもしれないと思って、私たちは、今日、株主総会の日に合わせて、サンケン電気正門前で、インターネットで、韓国と日本をつないで私たちの立場を明らかにしている。サンケン電気は、サンケン電気グループの日本の労働者に対しては、労働組合と十分話し合い、本人の納得のいく形で、工場の閉鎖というものを行なっているにも関わらず、韓国の労働者に対しては、話し合いもなく、一方的にこれを進めているのが状況だ。反道徳的で、反民族的で、反人権的な、このような恥知らずなサンケン電気のやり方は、多くの怒りを買っている。直ちにサンケン電気の経営陣は、韓国サンケンの廃業、清算を撤回しなければならない。株主の皆さん。株主は、このような経営陣の過ちを正す権利を持っている。現在、世界的に半導体不足の中で、半導体を作っているサンケン電気においては、グローバル企業としての余力も、資金もあると思う。人というのは、必ずしなければならないこと、決してしてはならないことがある。他の人を押しのけたり、他の人を踏みつけにしたり、他の民族を弾圧したり、このようなことはやってはならないことだ。それは、企業でも同じであり、このような企業は、糾弾の対象となっている。一つの企業を廃業にするということは、そこで働いている労働者、家族を路頭に放り投げることになるわけだ。私たちは、これに抵抗し、闘うしかない。サンケン電気は、知らなくてはならない。サンケン電気の株主の皆さんにも知ってほしい。株主の一人が、サンケン電気のデッチ上げによって逮捕され、起訴され、拘束されている。このようなことは、あってはならないことであり、許してはならないことだ。株主の皆さんからも、即時釈放されるよう声を上げてほしい。サンケン電気の非道なやり方を糾弾する闘いに株主の皆さんも合流してほしい。正義は必ず勝つ。最後まで、ともに闘おう」。

 

「支援する会」の仲間の不当逮捕糾弾

 

 次に、関西から駆け付けた関西地区生コン支部の仲間、旭非正規職支会支援共闘会議の群馬合同労働組合の仲間、東水労の仲間、東京清掃労働組合の仲間の発言のあと、「株主総会」が始まる時間になり、「韓国サンケン労組と連帯する埼玉市民の会」の仲間がシュプレヒコールの音頭をとりサンケン本社に向けシュプレヒコールをあげる。

 小休憩のあと、韓国の労働歌や、日本の「頑張ろう」の歌、アリランなどの歌が続き、発言が続く。東京東部労組の仲間、インターネットを通じた韓国サンケン労組支会長のオ・ヘジンさん、組合員のヤン・ソンモさんの発言、全国一般・全労働者組合の仲間、沖縄・辺野古新基地建設に反対している仲間の発言に続き、最後に、京浜ユニオンの仲間のシュプレヒコールで「株主総会宣伝行動」を終えていった。株主からの聞き取りでは、韓国サンケン争議は、取り上げられなかったという。

 この日の「株主総会」で、社長・和田節が退任、会長に就任し、髙橋広が新社長に就任した。この日を節目に再度、韓国サンケンの清算・廃業を撤回させ、韓国サンケン労働者の解雇撤回を迫っていく闘いを強化していかねばならない。そして、5月10日に不当逮捕されて、起訴された尾澤孝司さんの釈放をかちとる闘いも併せて闘いぬいていかねばならない。この弾圧は、6月25日に予定されていた「株主総会」のその前に、株主でもある尾澤孝司事務局次長の発言と動議提起の権利を封殺しようとする悪質な攻撃である。尾澤さんの不当逮捕には、韓国サンケン労組所属の全国金属労働組合の抗議声明はもちろんのこと、韓国民主労総の抗議声明や、韓国国会四一議員連名の釈放要求が出されている。日韓労働者連帯で最後まで闘いぬこう。

 

 

韓国サンケン廃業撤回のため日韓市民連帯を率いてきた

小澤孝司さんの釈放を求める大韓民国国会議員嘆願書

 

吉田誠治 さいたま地方検察庁 御中

 

私たちは大韓民国国会議員です。

 私たちは、5月10日(月)にさいたま県警により「韓国サンケン労組を支援する会」の尾澤孝司事務局次長が逮捕され、現在まで17日間拘禁状態にあるとの知らせを受けました。

 先だって1月には、大韓民国国会議員13人が貴政府とサンケン電気宛に「韓国サンケン廃業撤回と韓国人労働者保護のための共同書簡」を送っています。

 そして今回、韓国サンケン労働者と連帯してきた小澤孝司さんが逮捕されたとの知らせに憂慮を表し、一日も早い釈放を望み嘆願書を送付することになりました。

 小澤孝司さんは、これまで、日韓の悲痛な歴史を胸に抱え、両国の民主主義と平和のため長い間努力してきた方です。日韓労働者の連帯を軸に、労働者の人権のためにも努力してきた方と存じています。

 そのような努力の過程で、貴国サンケン電気株式会社が韓国に設立した韓国サンケンが労働者を解雇・廃業するのを目の当たりにし、労働者を保護し日本企業の共生経営文化を確立するためにも尽力されてきました。

 韓国サンケンは、貴国のサンケン電気株式会社が100パーセント投資し、1973年に大韓民国馬山(マサン)輸出自由地域に設立されました。サンケン電気株式会社は、1996年から韓国サンケン所属韓国人労働者を街頭に押しやってきました。韓国サンケン労働者は、大韓民国の「労働組合および労働関係調整法」に基づいて正当に労働組合を結成しましたが、その後、サンケン電気株式会社は、韓国生産拠点撤収を推進し、2007年から2012年まで、3回にわたり事業部を撤収し7回にわたり構造調整を強行しました。また、2016年には組合員34人を全員整理解雇しようとし、日韓労働団体と市民から抗議を受けています。

 そして、結局、昨年7月9日にサンケン電気は韓国サンケン廃業を決定し、2021年1月20日に日本本社のホームページへ「COVID-19」による経営悪化を理由に廃業を公示しました。

 これは「廃業6ヶ月前にこれを組合に通告しなければならず、具体的な状況に対しては組合と協議後に決定しなければならない」という団体協約違反行為です。また、「今後深刻な雇用問題が発生する場合、事前に協議する」という2017年の復職協議にも全面的に違反するものです。

 「COVID-19」という全世界的な困難の中、サンケン電気株式会社が共生の道を捨て去る一連の行為に対し、小澤孝司さんは、日本国民としての良心を守り、韓国の労働者を支援してきました。小澤孝司さんは、日本企業の共生経営文化の強化と韓国労働者保護のため、2016年から労働者と市民連帯体系を構成することに奔走し、最近ではサンケン電気株式会社の韓国サンケン廃業通告に立ち向かい、毎週平和的な集会を開催してきました。

 小澤孝司さんのこのような行動は、日本企業と韓国労働者の共生、ひいては韓国と日本の未来志向的な関係を維持しようとする市民の正当な正義の行動として高く評価されるべきであり、私たち国会議員は感謝の気持ちを感じてきました。

 私たちは日本政府と司法部が市民の正義の声に耳を傾けてくださることを期待します。小澤孝司さんの活動が尊い平和人権運動であるという点を忘れないでいただきたいと思います。

 繰り返し訴えます。小澤孝司さんが家族のもとに戻ることができるよう賢明な判断をお願いします。

 人道主義に立脚し、小澤孝司さんを釈放していただくようお願いします。

 

2021年5月28日

大韓民国国会議員共に民主党

 

高?廷  權仁淑  金相姫  金勝源  金周暎  金振杓  金會在  朴釘  宋甲錫  宋玉珠  安浩永  梁基大  梁李媛暎  禹相虎  魏聖坤  兪訂?  尹美香  尹永徳  尹永燦  尹才鉀  尹準炳  李圭閔  李東洲  李成萬  李秀眞  李壽珍  李龍彬  李龍雨  李海植  林昊宣  張耿態  鄭正淳  鄭?来  鄭必模  曺五燮  陳聲準  崔鍾允  崔惠英  許榮  許琮植 

洪貞敏 (以上42人)

 

 

 

 〈声明〉

 

日本サンケン電気の不法偽装廃業に反対して闘う労働者に連帯する 市民活動家の連行・・・ 韓国の労働者と日本民衆の連帯を断ち切ることを目的とした日本警察の挙動に怒りを禁じえず、逮捕された活動家を直ちに釈放せよ

 

 1970年に馬山輸出自由貿易地域に進出し、あらゆる支援と特恵を受けて利益を吸い上げた日本サンケン電気の韓国子会社、韓国サンケン。韓国サンケンに民主的労働組合が登場し自分たちの無限の収奪にブレーキがかかるや否や、サンケン電気は、リストラや民主労総組合員の全員解雇、ついに不法な偽装廃業まで行なっている。

 このようなサンケンと韓国サンケンの会社側による不義な行為に抵抗する労働者の闘いは、日本の遠征闘争をはじめ本当にやれることは何でもやっていて、現在も日本大使館や領事館前で闘いが続いている。

 韓国労働者の闘いを伝え聞いた日本の志ある市民が自発的に韓国サンケン労働者と連帯するための会を立ち上げ、日本国内で様々な連帯活動を行ない一定部分の成果を上げてきた。このような状況のもとで、5月10日、サンケン電気本社所在の埼玉県で行なわれた日本警察による市民活動家の連行は、その意図が明白である。

 昨年9月から抗議行動が行なわれ続いていて、これまで一度も行動への制止や制裁がなかったのに連行し逮捕することにも全く理解できないが、さらに拘留期間が延長されているのには怒りを禁じえず厳重に抗議する。

 労働者の国境を超えた連帯闘争。グローバルに行なわれる資本の収奪に抵抗し勝利する道は、国境を超えた連帯と闘いの組織に他ならない。日本の資本が国境を超え韓国労働者への搾取、収奪に真っ向から闘う力は、ここにあった。同じように韓国の資本が他国に出かけて韓国で行なえない不当な問題に抗して闘う労働者と共に私たちが連帯して闘う理由でもある。

 逮捕された「韓国サンケン労組を支援する会」の活動家は、直ちに釈放されるべきだ。日本政府と警察は、サンケン電気の不義な行為を判断し処罰ができない、処罰しないとしても、市民の自発的な連帯行動に対する妨害や弾圧を行なうべきではない。助けられなくても邪魔建てをするようなことはあってはならない。

 さらに、大韓民国政府にも要求する。最近問題となっている投機ファンド資本・MBKなど、韓国に進出してうまい汁だけを吸い上げて撤収する「食い逃げ資本」に対し、実質的に規制する法と制度が整備されるべきだ。一体いつまでこの地の労働者の血と汗を吸う外国資本の食い逃げを許すつもりなのか。これは主権の問題でもあり、国家の自尊心の問題でもある。速やかな勇断と実行を行なえ。

 

2021年 5月28日   全国民主労働組合総連盟

 

 

 

〈 抗 議 文 〉

 

 5月31日、さいたま地方検察庁は、「韓国サンケン労組を支援する会」の尾澤孝司さんを「暴行」「威力業務妨害」で起訴しました。断固抗議します!

 尾澤さんは、サンケン電気の100パーセント子会社である韓国サンケンの廃業・解雇問題につき、労組との話し合い応じないサンケン電気に対し、プラカードを持って会社の正門前に立ちました。労働問題の解決として、ごく当然の行為です。しかし、この労働争議を「暴行」「威力業務妨害」とデッチ上げたサンケン電気、起訴したさいたま地検に、満腔の怒りを持って抗議します!

 いったいどんな「業務」をどう「妨害」したというのでしょうか。ありもしない「暴行」をデッチ上げ、警察を呼んで騒ぎを起こしたのは、サンケン電気です。

解決しなければならない労使問題を棚に上げ、警察のカゲに隠れて逃げるサンケン電気は、卑怯です。

 昨年、サンケン電気は、取締役会で、韓国サンケンの会社解散・廃業を決定しました。

 韓国の地方労働委員会からも「話合い勧告」が出ていました。責任を持って解決すべきです。

 関西地方においても、労働運動に対する酷い弾圧が起こっています。今回の「韓国サンケン労組を支援する会」にかけられた弾圧は、「威力業務妨害」や「恐喝未遂」をデッチ上げ逮捕・起訴した全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部への弾圧と同じです。労働組合・労働運動に対する弾圧です。「暴行」「暴力組織」としてデッチ上げ、つぶそうとするものです。次にはモノ言う労働者・市民がねらわれるでしょう。

こんなことを許してはなりません!

 今回いち早く韓国の民主労総は、抗議声明を出しました。また韓国の国会議員41人が連名で、尾澤さんの釈放を求める嘆願書を提出してくれました。それを無視する日本の検察、政府を許しません!

 国際連帯を更に強め、日韓労働者・市民の連帯で、一日も早く、尾澤さんの釈放を勝ち取りたいと思います。

 サンケン電気は、6月の株主総会までに、この韓国サンケンの闘いをつぶそうとしたのだと思いますが、支援の輪は拡がっています。さらに拡げて、韓国サンケンの廃業・解雇を撤回させましょう!

 

2021年5月31日

韓国サンケン労組を支援する会

韓国サンケン労組と連帯する埼玉市民の会

 

 

高皎廷 權仁淑 金相姫 金勝源 金周暎 金振杓 金會在 朴釘 宋甲錫 宋玉珠 安浩永 梁基大 梁李媛暎 禹相虎 魏聖坤 兪訂炷 尹美香 尹永徳 尹永燦 尹才鉀 尹準炳 李圭閔 李東洲 李成萬 李秀眞 李壽珍 李龍彬 李龍雨 李海植 林昊宣 張耿態 鄭正淳 鄭凊淸来 鄭必模 曺五燮 陳聲準 崔鍾允 崔惠英 許榮 許琮植 洪貞敏 (以上41人)

 

〈東京都地域連合労働組合〉